ロボット掃除機を2階に持っていくのは大変?運ぶ前に知っておきたいこと
ロボット掃除機を2階に持っていく運用を考えていると、まず気になるのは重さと手間ですよね。階段を抱えて上がるのは現実的なのか、毎回それを続けられるのか、運んでいるうちに壊さないか。このあたりが引っかかって、2階での使い方を決めきれないという声はよく見かけます。
調べていくと、この話は「持てる重さかどうか」だけでは決まりません。取っ手が付いていない機種が多いので両手がふさがる、階段の下りで足元が見えにくい、運んだ後にマップの切り替えが必要になる、水拭きタンクの水が漏れる。実際にネックになるのは、重量そのものより、こういう周辺の条件だったりします。
この記事では、2階へ運ぶという行為を工程ごとに分解して、どこに負担と壊すリスクが集まっているのかを整理しました。そのうえで、運ぶ回数を減らす設計、2階を別の掃除機に任せる線引き、2台持ちに切り替える判断の目安までまとめています。運ぶ・運ばないのどちらを選んでも、後悔しにくい形に落とせるようにしてありますよ。
- ロボット掃除機の重さと、階段で本当にきつくなる条件
- 本体だけ運ぶかドックまで運ぶかの分かれ道
- 運んだ後に必要になるマップ切り替えと故障を招く扱い方
- 運ぶ回数を減らす運用と、2台持ちに切り替える目安
ロボット掃除機を2階に持っていくときの現実
まず、運ぶ工程で何が起きるのかを具体的に見ていきます。重さ、階段での姿勢、ドックをどうするか、運搬前に外しておくもの、着いてからのマップ操作。この5つを押さえると、自分の家で続けられる運用かどうかの見当がつきます。1台で足りるか2台必要かという構成そのものの検討は、1階と2階で使う方法をマップや充電ドックの扱いから整理した記事にまとめてあるので、設計から考えたい場合はそちらが早いと思います。
本体の重さは実際どのくらいか

ロボット掃除機の本体は、おおよそ3〜5kgあたりに収まるものが多いです。4kgなら2Lのペットボトル2本分くらい、と考えると想像しやすいでしょうか。軽量タイプはもっと軽いものもありますし、多機能な大型モデルは重い側に寄ります。数字だけ見ると「持てそう」と感じる範囲だと思いますし、大きめの掃除機を持って階段を移動するのと大差ないという声もあります。
ただ、ここで見落としやすいのが持ち方です。ロボット掃除機の多くは取っ手が付いていないので、円盤状の本体を両手で抱える形になります。つまり階段では手すりが使えません。同じ4kgでも、片手で下げて手すりを握れる荷物とは負担がまったく違います。
加えて、構成によって実際に運ぶ重さは変わります。水拭きに対応したモデルは給水タンクに水が入っていればその分だけ重くなりますし、ダストボックスが満杯なら数百グラム単位で増えます。自動ゴミ収集に対応した機種は、本体はほかと同程度でもドック側がかなり重く、こちらを一緒に運ぶ前提だと話がまるで変わります。
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| 運ぶもの | 重さの傾向 | 階段での扱いやすさ | 押さえておきたい点 |
|---|---|---|---|
| 本体のみ(吸引タイプ) | おおよそ3〜5kgが目安 | 比較的よい | 取っ手の有無と厚みで体感が変わる |
| 本体(水拭き併用) | タンクの水の分だけ増える | 水を抜けば同程度 | 傾けると水がこぼれるので先に空にする |
| 充電ドック(標準) | 本体より軽い場合もある | 形状によりかさばる | 電源コードのまとめ方で持ちやすさが変わる |
| 充電ドック(自動ゴミ収集) | 本体よりかなり重い傾向 | 毎回の運搬には不向き | 常設前提で考えるほうが現実的 |
もうひとつ効いてくるのが厚みです。薄型のモデルは抱えたときに体へ寄せられるので、重心が自分に近くなって階段でも安定します。逆に厚みがあると腕が前へ伸びて重心が離れるため、数字が同じでもきつく感じます。階段で問われるのは重量よりも重心の位置だと考えたほうが、実感と合います。カタログの重量表記だけで判断すると、ここを見落とします。
ちなみに、運搬を前提にするなら本体の直径も見ておくと役に立ちます。階段の幅が狭い家では、抱えた本体が壁や手すりに当たりやすくなります。当てないように体をひねると、そのぶん姿勢が崩れます。
判断の軸は重量そのものより「片手が空くかどうか」です。取っ手やベルトを引っかけられる形状か、抱えたときに体に密着させられる薄さか。店頭で実機を持ち上げられる場合は、持ったまま片足を上げてみると階段での感覚に近くなります。なお仕様の重量は機種で異なるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
階段の上げ下げで起きやすい負担と事故
両手がふさがる状態で階段を移動することが、この運用のいちばん危ないところです。上りより下りのほうが注意が必要で、抱えた本体で足元の視界が遮られます。靴下やスリッパで木の階段を下りるなら、なおさら慎重にいきたい場面です。
身体的な負担も無視できません。腰を落とさずに前かがみで持ち上げると腰に負担が集まりますし、階段では膝にも来ます。週に何度も往復するなら、この積み上がりが「続かない」の正体になることが多いです。
動作としては、上りと下りで気をつける場所が違います。上りは踏み外しよりも、腕が疲れて途中で持ち替えたくなる瞬間が危ないです。持ち替えるなら踊り場か、上りきってからにしてください。下りは視界の問題が中心で、抱えた本体の向こう側が見えません。段数を数えながら下りる、最初の一段だけ足で探る、といった小さな習慣で事故は減ります。
負担が大きいと感じるなら、1回で運ぼうとしないことです。本体とドック、あるいは本体と付属品を2回に分ける。往復は増えますが、両手の余裕ができて手すりが使えるようになります。時間より安全を取る場面だと思いますよ。
落とした場合の被害も本体だけでは済みません。階段の踏み板や壁の角、下の階の床。修理代よりこちらのほうが高くつくことがあります。運ぶ前に電源を切っておくこと、ダストボックスや水タンクを外して軽くしておくこと、体に密着させて抱えること。この3つでかなり違ってきますよ。
もうひとつ。運搬を高齢の家族に任せる形にすると、この運用は成立しにくくなります。誰が運ぶのかを決めてから導入を考えるほうが順番として自然です。階段の形状そのものに不安がある場合や、手すりの増設など住宅側の対応が絡む場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
本体だけ運ぶかドックも運ぶかの分岐
ここが運用設計の分かれ道です。本体だけを運ぶのか、充電ドックも一緒に持っていくのか。この選択で、運搬の負担と2階に必要な準備が変わります。
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| やり方 | 運搬の負担 | 2階に必要なもの | 向いている条件 |
|---|---|---|---|
| 本体だけ運ぶ | 1往復で済む | 置き場所だけ | 2階の掃除が1回の稼働時間で終わる |
| ドックも運ぶ | 重い・往復が増える | コンセントと設置スペース | 2階の面積が広い・途中で充電が要る |
| 2階用にもう1台 | ゼロ | 本体とドックの常設場所 | 運搬が続かない・階段が厳しい |
本体だけ運ぶ場合の条件は、2階の掃除が1回の稼働で終わるかどうかに尽きます。途中で電池が切れると、ドックが無いので自分で1階へ戻して充電することになり、掃除が中断します。稼働時間と充電の目安については、充電時間と稼働時間の関係を整理した記事で確認しておくと計算しやすいです。
見積もりの立て方は単純です。まず2階で実際に掃除させる部屋の合計畳数を出します。次に、カタログの最大稼働時間ではなく、水拭きや強い吸引モードを使ったときの短いほうの時間を基準にします。家具が多い部屋は同じ畳数でも走行距離が伸びるので、余裕を1〜2割見ておくと外れにくいです。ここで足りない計算になるなら、最初からドックの常設か2台持ちを検討したほうが早いと思います。数値はあくまで目安なので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
ちなみに、1回で終わらない場合の折衷案として、2階を2つのエリアに分けて別の日に回す方法もあります。マップを保存できる機種なら部屋単位で指定できるので、寝室の日と個室の日に分ける、といった運用ができます。運搬の回数は変わりませんが、電池切れによる中断は避けられます。
運搬という観点でこの3つを分けるものは、じつは「何往復するか」だけです。本体だけなら1往復。ドックも運ぶなら重い荷物を含めて往復が増えるか、2回に分けることになります。2階にもドックを常設すれば往復は本体1回に戻り、2台にすれば往復はゼロ。運搬の負担を決めているのは機能差ではなく、階段を何回上下するかという回数です。ここを基準に置くと選びやすくなります。
ドックも運ぶ場合は、2階にコンセントと設置スペースが要ります。自動ゴミ収集タイプは本体より大きく、置き場所の制約が強くなります。毎回ドックごと運ぶのは現実的でないので、この構成なら「2階にもドックを常設して本体だけ行き来させる」ほうが素直です。ドックを2台にするとコストは増えますが、運搬の負担は本体だけになります。
水拭きタンクや紙パックの扱いで注意する点

運ぶ前に外しておくものがあります。地味ですが、ここを飛ばすと後片付けのほうが面倒になります。
いちばん優先したいのが給水タンクです。水拭き対応モデルは、傾けると給水口やモップから水がこぼれることがあります。階段に水が落ちると滑って危ないので、運搬前にタンクの水を捨てておくのが基本です。濡れたモップも外しておかないと、階段や床にシミが残ることがあります。
ダストボックスも、満杯のまま運ぶとフタの隙間からホコリが舞い出ることがあります。持ち上げたときに傾くので、平らに置いてあるときとは条件が違うんですよね。運ぶ前に捨てる習慣にしておくと、結果的に吸引力の維持にもつながります。紙パック式は本体ではなくドック側に付いているのが一般的なので、本体だけ運ぶなら気にしなくて大丈夫です。
運搬前の手順として型にしておくと迷いません。
- 主電源を切る(先に切ってから残りの作業をする)
- 給水タンクの水を捨てる(水拭き対応モデル)
- 濡れたモップを外す
- ダストボックスのゴミを捨てる
- ブラシと車輪に絡んだ髪の毛を取る
慣れれば1分もかからない工程です。この5つをやっておくと、運搬中のトラブルがほぼ消えるうえ、掃除の性能を保つメンテナンスにもそのままなります。運ぶ運用のほうがメンテナンスの機会が増えるという点は、意外に悪くない副作用かなと思います。
それから、本体の底にある落下防止センサーの窓は手で触らないようにしてください。指の脂が付くと段差の検知が不安定になることがあります。汚れが気になるときは、乾いた柔らかい布でから拭きするくらいに留めるのが無難です。
運んだ後に必要になるマップの切り替え

着いてからやることがあります。ここは機種のタイプで大きく変わるので、自分のモデルがどちらかを先に確認しておくと迷いません。
マップを持たないタイプは、毎回その場を走りながら掃除します。運べばすぐ使えるのが利点ですが、アプリ上で進入禁止エリアを設定できないので、階段の降り口は物理的に塞ぐ必要があります。落下防止センサーは付いていても、それだけを頼りにするのは避けたほうがよいです。段差の手前に物を置くか、ゲートで区切るのが確実です。
物理的に塞ぐときは、乗り越えられない高さと、押して動かない重さの両方が必要です。軽い段ボールは押されてずれますし、低いクッションは乗り上げてしまいます。ベビーゲートやペット用の柵は、この用途に向いています。掃除のたびに置く・外すのが面倒なら、開閉できるタイプにすると続きます。
柵は種類が幅広いので、階段の開口幅と取り付け方式(突っ張り式かネジ止めか)を先に確かめてから選ぶと失敗しません。賃貸なら壁に穴を開けない方式が候補になります。
マップを保存できるタイプは、階ごとのマップを持ち回る形になります。ここで運搬ならではの落とし穴が出てきます。本体を運ぶついでにドックの位置をずらしてしまうと、保存済みのマップと現実が合わなくなります。メーカーの案内でも、保存したマップを使い続けるにはドックの位置を動かさないことが前提とされていて、本体を置いた位置から自動で現在地を判断する仕組みだと説明されています。加えて保存できるマップの数には上限があり、扱える階数が決まっています(出典:エコバックス公式サポート)。
つまり運ぶ運用では、毎回ドックを同じ位置に戻せるかどうかがマップの安定性を決めます。床にうっすら印を付けておく、家具の角から何センチと決めておく。この程度の工夫で崩れにくくなります。ドックを毎回片付けてしまう家では、マップ保存の恩恵を受けにくいので、置いたままにできる場所を確保するほうが先です。
移動そのものは、本体の電源を切った状態で行うほうが安全です。電源が入ったままだと、抱えている間に自分の位置を追いかけ続けて現在地の判断が乱れることがあります。製品によっては、マップ作成時に主電源をオフにして運ぶよう案内しているものもあるので、手元の取扱説明書を確認してください。マップの仕組みそのものや階ごとの使い分けについては、冒頭で挙げた1階と2階の使い方の記事に整理してあります。対応内容は機種と時期で変わるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
持ち運びで寿命を縮めやすい扱い方
据え置きで使うより、運ぶ運用のほうが本体に負荷がかかります。どこが傷むのかを知っておくと、扱いが自然に変わります。
まず、ぶつけることによるダメージです。壁の角や階段の手すりに当てると、バンパーやセンサー部が影響を受けます。センサーの精度が落ちると段差の検知や壁沿いの走行が乱れるので、掃除の質にそのまま出てきます。内部の電池パックも衝撃に強い部品ではありません。
電池まわりは安全面でも注意したいところです。ロボット掃除機に限った話ではありませんが、充電式の掃除機全般について、純正でないバッテリーを使ったことで充電中に発火した事例など、公的機関から事故情報と注意喚起が出されています(出典:製品評価技術基盤機構(NITE))。交換が必要になったときは、価格の安さで選ばずメーカー指定のものを使ってください。
それから、電源を入れたまま運ぶのは避けたいところです。ブラシが回り出したり、抱えている間に落下センサーが反応して挙動が乱れたりします。階段の途中や段差の上に一時的に置くのも危ないので、置くなら平らな床の上に。車輪やブラシに髪の毛が絡んだまま運ぶと、次の稼働でモーターに余計な負荷がかかるので、絡まりを取るタイミングとして運搬前を習慣にするのもおすすめです。
保管の条件も見ておきたいところです。2階の廊下や階段の踊り場に置いたままにすると、家族がぶつかる動線に入ります。夏場に直射日光が当たる窓際へ置くのも、電池にとってよい環境ではありません。運んだ先の置き場所は、日が差さない平らな床で、人の通り道から外した位置にしてください。
もし本体を落としてしまったら、外観に傷が無くてもその後の挙動を見ておくことをおすすめします。段差の前で止まらない、まっすぐ走らない、充電に戻れない。こういった変化が出ていたら、無理に使い続けずメーカーの窓口へ相談するほうが安全です。
ロボット掃除機を2階に持っていく手間の減らし方
ここからは、負担を軽くする方向の話です。運ぶ回数そのものを減らす、2階だけ別の道具に任せる、2台に切り替える、家の条件が厳しい場合に工夫する。順番に見ていきましょう。
運ぶ回数を週単位で設計する
毎日2往復という前提を立てると、たいてい続きません。運用として紹介されることが多いのは「1階は毎日、2階は週に2回」のように頻度を分ける形です。2階は寝室や個室が中心で在室時間が短く、ホコリの出方も1階のリビングとは違いますから、同じ頻度にする必要はないんですよね。
設計のコツは、タイマー運転を1階だけに割り当てることです。ロボット掃除機の強みは自動で動くところなので、そこは運搬が要らない1階に使う。2階は「運ぶ→掃除→戻す」の3工程がセットになる手動の家事として、曜日を固定して枠を取ってしまいます。土曜の午前だけ、のように決めると判断のコストが消えます。
2階の運用を決めるときの目安
1. 毎日使う部屋があるか(あれば週2〜3回/なければ週1回でも十分)
2. 1回の稼働時間で終わる面積か(超えるならドックの常設を検討)
3. 運ぶ人が固定できるか(できないなら2台持ちか別の掃除機へ)
4. 運搬の往復に何分かかるか(5分を超えるなら回数を減らす設計に)
組み方の一例を挙げると、平日は1階だけタイマーで毎日、土曜の午前に2階をまとめて手動、というパターンです。2階に毎日使う部屋がある場合は、水曜を追加して週2回にします。逆に2階が来客用の部屋だけなら、月に1回でも十分足ります。ポイントは、運搬が必要な回を先にカレンダー側で決めてしまうこと。「気づいたときにやる」にすると、運ぶのが面倒な日が続いて自然に止まります。
使用頻度の低い部屋は、月1回でも困らないことが多いです。全部を同じ扱いにしないほうが、続く運用に落ち着きます。それに、頻度を落とすと1回あたりのゴミの量は増えますが、ダストボックスの容量に収まる範囲なら性能上の問題にはなりません。運搬の負担と釣り合う頻度を探すほうが、続けるうえでは大事だと思います。
2階は別の掃除機に任せる線引き
運搬をゼロにするいちばん単純な方法は、2階に別の掃除機を常設することです。コードレスのスティック型を2階に置いておけば、階段を抱えて上がる工程が消えます。
ここで効いてくるのが、階段そのものはロボット掃除機では掃除できないという現実です。2階へ運ぶ運用を選んだとしても、階段の掃除には別の道具が必要になります。つまりコードレスやハンディは、どちらの構成でも結局は持っておくことになりやすいんですよね。だとすれば、それを2階の主力にしてしまうという考え方が出てきます。
得意分野の違いを踏まえて役割を決めたい場合は、ロボット掃除機とコードレス掃除機を1台か併用かで比べた記事が判断材料になります。床全体を任せるのがロボット、階段や隅・とっさの汚れがコードレス、という住み分けにすると無理がありません。
総額で見ると、この構成は割の良い場面があります。ロボット掃除機を2台そろえるより、ロボット1台とコードレス1台のほうが合計を抑えやすいことが多いですし、コードレスは階段や車内、家具の上のような「ロボットが届かない場所」でも働きます。使える範囲の広さを含めて比べると、単純な台数の話ではなくなってきます。
逆に、2階も「勝手に掃除されている状態」にしたいなら、コードレスでは代わりになりません。自分が動かないと掃除が始まらないからです。ここは求めているものが違うので、頻度と手間のどちらを優先するかで決めることになります。
2階の主力として置くなら、階段を片手で持って上がれる重さかどうかが選定の分かれ目になります。価格や在庫は変わるので、購入前に各ショップでご確認ください。
2台持ちに切り替える損益分岐

運搬が続かないと感じたら、2台持ちを検討する段階です。判断しやすくするために、手間を時間に換算してみるといいですよ。
たとえば往復5分の運搬を週3回続けると、1年で13時間ほどになります。これに階段での負担と、落とすリスク、運搬前の水抜きやゴミ捨てといった手間が乗ります。この負担を何年続けるつもりかを考えると、2台目の位置づけが見えてきます。
大事なのは、2階用の1台に1階と同じ性能を求めないことです。寝室や個室が中心なら、床の材質も家具の量も1階とは違います。自動ゴミ収集や高度なマップ機能が要らない場面も多いので、機能を絞ったモデルで足りることがあります。何を削っていいかの整理には、間取りと床材、吸引力から候補を絞る選び方の記事が使えます。
2台目に何を求めるかという整理は、運搬をやめる判断とセットで考えると早いです。運搬を手放したい動機が「重くてきつい」なら、2台目は常設なので重さの条件から解放されます。動機が「置き場所が無い」なら、逆に厚みだけは譲れません。要は、運搬で困っていた項目がそのまま2台目の必須条件になり、それ以外は緩められる。細かい仕様の優先順位づけは選び方の記事に任せて、ここでは「運搬の何が嫌だったか」を先に言葉にしておくのがコツです。
タイミングとしては、1階用の買い替えと合わせて考えると整理しやすいです。1階を新しくして、これまで使っていた1台を2階用に回す。この形なら追加の出費を抑えつつ運搬をゼロにできます。使い慣れた機種がそのまま2階の主力になるので、設定のやり直しも軽くて済みます。
もちろん、2台にすれば置き場所とメンテナンスの手間は2倍になります。フィルターやブラシの交換部品も2台分です。価格や在庫は変動するので、購入前に各ショップで確認してください。運搬の負担と、この維持コストを並べて比べるのが現実的な判断だと思います。
2階用は機能を絞ったモデルで足りる場面が多いので、価格帯を下げた候補も並べて見ておくと判断しやすいですよ。
階段や間取りが厳しい家の対処
家の条件によっては、そもそも運搬が向きません。急な階段、回り階段、手すりが片側にしかない階段。こういう家では、両手で抱えて上下する動作のリスクが上がります。
手すりを使いたいなら、片手で持てる形状かどうかが選定条件になります。片手で抱えられないなら、そもそも手すりを使う前提が崩れるので、運搬そのものを見直す判断材料になります。回り階段は踏み板の幅が内側で狭くなるため、抱えた状態で足を置ける面積がさらに減ります。
2階に置き場所が無い場合も、薄型が効いてきます。ベッド下や家具の下に滑り込ませられる厚みなら、常設のハードルが下がって2台持ちの選択肢が現実味を帯びます。3階建てなら、運搬前提の運用は特に続きにくいので、階ごとに道具を割り当てる前提で考えたほうが早いです。
メゾネットや、階段が生活動線の中心にある間取りでは、また事情が変わります。階段を1日に何度も行き来する家なら、そのついでに運ぶ形にできるので負担が分散します。逆に2階が寝るときだけの空間なら、朝の1回に運搬を足すのは重く感じられます。同じ2階建てでも、階段を使う回数が多いか少ないかで続きやすさが変わる、というのは覚えておくと判断しやすいですよ。
賃貸のメゾネットで、ゲートの設置や家具の固定に制約がある場合は、進入禁止を物理的に作りにくいという問題も出てきます。この条件なら、マップで進入禁止エリアを設定できる機種を選ぶ価値が上がります。原状回復を気にせず安全を確保できる手段が、設定側にあるかどうかという見方ですね。
そして、そもそもロボット掃除機が自分の家に向いているのかを一度戻って考えるのもありです。必要な人と不要な人の分岐点を整理した記事で条件を確認してから、2階の運用を決めるほうが納得しやすいと思います。階段への手すり追加や設置に工事が絡む場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
ロボット掃除機を2階に持っていくときのよくある質問
運ぶときは電源を入れたままでもいいですか?
主電源を切ってから運ぶほうが無難です。電源が入ったままだと、抱えている間にブラシが動いたり落下防止センサーが反応したりします。マップを保存するタイプは、位置を見失ってマップがずれる原因にもなります。特に各階のマップを作成する段階では、主電源をオフにして運ぶよう案内している製品があるので、取扱説明書の記載を確認してください。
持つときはどこを握ればいいですか?
取っ手が付いていない機種は、本体の側面を両手で支えて体に密着させる形が安定します。上フタやダストボックスの取り出し口を持つと、外れて落とす危険があるので避けてください。底面の落下防止センサーの窓に指が当たらないようにも気をつけたいところです。取っ手やくぼみが付いている機種なら、そこを使うのがいちばん安全です。
2階に充電ドックを置かないまま使い続けても大丈夫ですか?
2階の掃除が1回の稼働時間で終わるなら成り立ちます。終わらない場合は途中で電池が切れ、自分で1階へ運んで充電することになるので、掃除が分断されます。2階の面積が広い、または部屋数が多いなら、2階にもドックを常設して本体だけを行き来させる形のほうが現実的です。
階段の掃除もロボット掃除機に任せられますか?
段差を上り下りする構造ではないため、階段の掃除はできません。階段はコードレスやハンディの掃除機で対応することになります。つまり2階へ運ぶ運用を選んでも、階段用の道具は別に必要になります。この点を踏まえると、2階そのものをコードレスに任せる構成も比較の対象に入ってきます。
まとめ:ロボット掃除機を2階に持っていくかを決める
ロボット掃除機を2階に持っていく運用は、成り立つ家と成り立たない家がはっきり分かれます。本体は4〜5kgあたりが目安で数字としては持てる範囲ですが、取っ手が無い機種が多く両手がふさがるので、階段で手すりが使えないという条件がついてきます。ここが効くかどうかが最初の分かれ目です。
運ぶと決めたなら、水タンクを空にする、ダストボックスを捨てる、主電源を切る、この3つを運搬前の型にしてください。着いてからはマップの扱いを確認し、マップ非対応機なら階段の降り口を物理的に塞ぐ。ぶつけないこと、電池は純正を使うこと。ここまでを押さえれば、運ぶ運用でも本体を長く使えます。
落下防止センサーが付いていても、階段の降り口を無条件に安全とは考えないでください。センサーの窓が汚れていたり、床材や光の条件が重なったりすると検知が不安定になることがあります。マップで進入禁止を設定できない機種では、物理的に塞ぐのが確実です。
そして、運ばない選択も等しく正解です。2階をコードレスに任せる、2階用にもう1台置く、頻度を落として週1回にする。どれも「運搬が続かない」という現実に対する真っ当な答えです。往復5分×週3回で年13時間という数字を見て、それを何年続けるかを考えてみてください。あなたの家の階段と間取りに合う形が決まっていれば、この記事の役目は果たせたと思います。