テレビの電気代はいくら?サイズ別に1時間・1か月を計算式で解説
テレビの電気代がいくらかかっているのか、意外と把握していない方が多いんですよね。つけっぱなしにしがちな家電ですし、サイズを大きくすると電気代がどれくらい増えるのかも気になるところ。買い替えを検討していると、余計に気になってきます。
結論を先に言うと、テレビの電気代は式ひとつで出せます。難しい知識は要りません。ただし、ひとつだけ落とし穴があります。カタログの「消費電力」の数字をそのまま使うと、実態より高く出てしまうんですよ。あれは最大値だからです。
正しく見積もるには「年間消費電力量」という別の数字を使います。これは決められた条件で測った1年ぶんの電力量で、機種ごとに公表されています。この数字と電力量料金の単価を掛ければ、年間の電気代がそのまま出てくる仕組みです。
この記事では、まず計算に使う数字の意味を整理して、そのうえでサイズ別の早見表を作ります。1時間・1日・1か月・1年をすべて同じ式で出しますので、自分の機種の数字に入れ替えれば、そのまま自分の電気代が計算できますよ。
- 定格消費電力と年間消費電力量の違いと、どちらを使うか
- 32型から65型までのサイズ別・1時間と1か月の電気代の早見表
- 待機電力が今どれくらいかかっているのか
- 設定と使い方で電気代を下げる具体的な手順
テレビの電気代を計算する前に押さえること
計算そのものは掛け算だけなので簡単です。難しいのは、どの数字を式に入れるかのほう。ここを間違えると答えが倍近くずれます。
押さえるのは4つ。電気代がどう決まるのかという式の形、カタログに載っている2種類の電力の数字の違い、省エネラベルのどこを見るか、そして待機電力の扱いです。
この4つが分かると、店頭でも通販でも、その場で電気代の見当がつけられるようになります。数字の意味さえ分かれば、あとは電卓が答えを出してくれますから、まずは意味のほうを固めていきましょう。
ちなみに、この考え方はテレビに限りません。カタログの最大値と、決められた条件で測った実使用の値。この2つが並んでいる家電はほかにもあります。どちらの数字を見るべきかを判断できるようになると、家電全般の比較が正確になります。今回はテレビを題材に、その見分け方を身につけていく形になりますね。
電気代は消費電力と時間で決まる
すべての家電に共通する式から始めます。
電気代(円)= 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電力量料金の単価(円/kWh)
この3つを掛けるだけです。注意点は単位で、消費電力はワット(W)ではなくキロワット(kW)に直して入れます。1kW=1000Wなので、150Wなら0.15kWですね。ここで桁を間違えると答えが1000倍ずれるので、最初に直しておくのが安全です。
単価は契約している電力会社と料金プランで変わります。この記事では目安としてよく使われる1kWhあたり31円を使います。この目安単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定めているものです(出典:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会)。自分の単価は電気料金の明細に書かれているので、正確に出したいときはそちらの数字に入れ替えてください。
もうひとつ知っておくとよいのが、多くの家庭で使われている従量電灯という料金プランの仕組みです。使った量に応じて単価が3段階に上がる形になっていて、たくさん使う家庭ほど後半の単価が高くなります。ですので節約の効果は、使用量が多い家庭ほど金額として大きく出ます。同じ30W削減でも、家庭によって効く度合いが違うということですね。
同じ式は他の家電にも使えます。たとえば電子レンジの電気代を1分あたりで出した記事でも、まったく同じ形の式を使っています。式を1つ覚えておけば、家中の家電に応用が利きますよ。
定格消費電力と年間消費電力量は別物

ここが最初の落とし穴です。テレビのカタログには電力に関する数字が2種類載っていて、意味がまったく違います。
ひとつめが定格消費電力。これはその機種が使う電力の最大値で、画面を最も明るくして、すべての機能を働かせたときの数字です。実際の視聴でここまで使い続けることはまずありません。定格消費電力をそのまま式に入れると、電気代は実態より高く出ます。
ふたつめが年間消費電力量。単位はキロワット時(kWh/年)で、省エネ法にもとづいて決められた条件で測った、1年ぶんの電力量です。こちらは実際の使い方に近い条件で測られているので、電気代を見積もるならこの数字を使うのが正解になります。
年間消費電力量を測る条件は、途中で見直されています。2021年以前の基準では1日4.5時間の動作と19.5時間の待機、2022年以降の基準では1日5.1時間の視聴が前提になりました。古い機種と新しい機種の年間消費電力量を並べるときは、測定の前提が違う可能性があることを頭に置いておいてください。
具体例で差を見てみましょう。定格消費電力200Wの機種を1日4時間・365日で計算すると、0.2kW × 4h × 365日 × 31円 = 9,052円。一方、同じ機種の年間消費電力量が120kWhだったとすると、120 × 31 = 3,720円。同じ機種でも、どちらの数字を使うかで2倍以上ずれます。この差が「落とし穴」の中身です。
年間の電気代は、この数字を使って一発で出せます。年間電気代(円)= 年間消費電力量(kWh/年)× 単価(円/kWh)。年間消費電力量が150kWhの機種なら、150 × 31 = 4,650円という具合です。
省エネラベルのどこを見るか
店頭や商品ページで見かける省エネラベルには、電気代の判断に使える数字が並んでいます。どこを見ればいいかを整理しておきますね。
見るのは主に3つです。ひとつめが年間消費電力量。前の項で見たとおり、これが電気代の計算に使う数字になります。ふたつめが省エネ基準達成率で、国が定めた目標に対して何パーセント達成しているかを表します。3つめが年間の目安電気料金で、ラベルによってはこれが直接書かれていることもあります。
機種ごとの数字は、資源エネルギー庁が関わる省エネ型製品情報サイトで調べられます。テレビのカテゴリがあり、販売されている製品の省エネ性能を検索できる仕組みです(出典:省エネ型製品情報サイト)。候補が絞れているなら、型番でここを引くのがいちばん確実な方法になります。
省エネ基準達成率は、同じサイズ帯の中でどれだけ優秀かを示す数字なので、サイズをまたいで比べる用途には向きません。65型で達成率120%の機種と、32型で達成率100%の機種を比べても、実際の電気代は32型のほうが安いことがほとんどです。サイズをまたぐときは達成率ではなく年間消費電力量そのもので比べてください。
待機電力は今どれくらいか
コンセントを挿しているだけで使われる電力のことを待機電力と呼びます。昔はここが節約の話の中心でしたが、事情はかなり変わりました。
近年のテレビは、待機時の消費電力が0.1W以下という機種が増えています。この数字で1年ぶんを計算してみましょう。0.0001kW × 24h × 365日 × 31円 = 約27円。1年で27円ですから、待機電力を気にしてコンセントを抜く手間に、見合うだけの効果はほとんどありません。
ただし家全体で見ると話は別です。資源エネルギー庁が平成24年度に行った待機時消費電力の調査では、一般家庭の年間消費電力量4,432kWhのうち、約5.1%にあたる228kWhが待機電力として使われていると報告されています。少し古い調査ですが、家中の機器を合計すると無視できない量になる、という構図そのものは変わっていません。テレビ1台では小さくても、家中の機器を合わせるとまとまった量になる、という関係ですね。
待機電力が下がった背景には、法律による規制の強化があります。あわせて、テレビ側の作りも変わりました。かつては番組表の取得や時計の維持のために常時電力を使っていましたが、いまは必要なときだけ動く仕組みになっています。「待機電力が大きいから抜く」という常識は、機器の側が先に解決してしまったという状況ですね。
逆に、待機電力を増やす設定もあります。電源を入れてからの立ち上がりを速くする機能(クイックスタート、瞬速起動などと呼ばれます)を有効にすると、その待機状態を保つために電力を使い続けます。数ワット単位になる機種もあるので、起動の速さにこだわらないなら切っておくと差が出ます。
また、古い機種では待機電力が1W前後というものもありました。1Wなら 0.001kW × 24h × 365日 × 31円 = 約272円/年。10年以上前のテレビを使っているなら、待機電力の削減にもいくらか意味があるという水準です。
サイズ別の電気代を計算する
数字の意味が整理できたので、ここからは実際に計算していきます。サイズごとの目安を出して、そこから自分の使い方に合わせて調整する、という順番で進めますね。
先に断っておくと、消費電力は同じサイズでも機種によって幅があります。パネルの方式、明るさの設定、映像処理の重さで変わるからです。ですので早見表は「このあたり」という当たりをつけるためのもので、正確な金額は自分の機種の数字で計算し直してください。
それでも早見表には意味があります。サイズを1段階上げると電気代がどれくらい増えるのか、という感覚がつかめるからです。買い替えでサイズを迷っているなら、この差が判断材料のひとつになりますよ。
計算は3段階で進めます。まず1時間あたりを出し、次にサイズ別の早見表に広げ、最後に自分の視聴時間に置き換える。この順番なら、途中でどの数字を変えても答えが追いかけられます。金額そのものより、どこを変えるといくら動くのかを見てほしいところです。
1時間あたりの電気代の出し方
まず1時間ぶんを出します。式に使用時間1を入れるだけなので、実質は消費電力と単価の掛け算です。この1時間あたりの金額が、あとの計算すべての土台になります。
先に消費電力を調べておいてください。本体の背面や側面に貼られた銘板シールに書かれていますし、取扱説明書の仕様欄にも載っています。型番が分かればメーカーの公式サイトからも引けますよ。
カタログに記載がない場合や、実際にどれだけ使っているかを確かめたい場合は、コンセントの間に挟んで消費電力を測る機器を使う方法もあります。
カタログの数値ではなく、自分の家の実際の消費電力を知りたいときに使う道具です。コンセントとテレビの間に挟むだけで、いま何ワット使っているかが表示されます。記事の計算式にこの実測値を入れれば、カタログ値で出した目安より自分の使い方に近い金額が出せますね。対応する電圧や容量の範囲は製品ごとに決まっているので、購入前に仕様をご確認ください。
たとえば消費電力150Wの機種なら、0.15kW × 1h × 31円 = 4.65円。四捨五入して約4.7円が1時間あたりの電気代になります。
1時間ぶんが出れば、あとは掛けるだけです。1日4時間見るなら4倍で18.6円、1か月(30日)なら558円、1年(365日)なら6,789円。1時間あたりの金額をひとつ出しておけば、あらゆる期間の電気代がその場で計算できます。
使用時間は自分の生活に合わせてください。総務省が令和6年度に公表した調査では、全年代の平日のリアルタイムテレビ視聴時間は平均154.7分、およそ2.6時間と報告されています。この記事の早見表が1日4時間で計算しているのは、平均より少し長めに見積もった数字ということですね。ただしこれは平均であって、あなたの家の数字ではありません。在宅時間が長い家庭や、テレビをつけっぱなしにする習慣がある家庭では、この2倍以上になることもあるので、実感に近い時間を入れて計算してみてください。
サイズ別の1時間・1か月・1年の早見表

代表的なサイズで計算した結果を並べます。単価は31円/kWh、使用時間は1日4時間で計算しました。表に置いた消費電力は、カタログの定格(最大値)ではなく、ふだんの視聴で使われる電力のおおよその目安です。前の章で見たとおり定格をそのまま使うと高く出てしまうので、実使用に近い値を置いています。そのぶん幅があるので、正確に出したいときは自分の機種の年間消費電力量で計算し直してください。
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| 画面サイズ | 消費電力の目安(計算に使った値) | 1時間 | 1日(4時間) | 1か月(30日) | 1年(365日) |
|---|---|---|---|---|---|
| 32型 | 約60〜70W(65W) | 約2.0円 | 約8.1円 | 約242円 | 約2,942円 |
| 43型 | 約90〜110W(100W) | 約3.1円 | 約12.4円 | 約372円 | 約4,526円 |
| 50型 | 約110〜130W(120W) | 約3.7円 | 約14.9円 | 約446円 | 約5,431円 |
| 55型 | 約130〜160W(150W) | 約4.7円 | 約18.6円 | 約558円 | 約6,789円 |
| 65型 | 約170〜200W(175W) | 約5.4円 | 約21.7円 | 約651円 | 約7,921円 |
数字を並べてみると、サイズの影響がはっきりします。32型と65型では1年で約5,000円の差。月あたりに直すと400円ほどです。大きいほうが高いのは確かですが、生活を変えるほどの差ではないという見方もできますね。
もうひとつ、映像の中身でも数字は動きます。明るさの階調を広く表現するHDRという方式の映像は、明るい部分をより明るく出すために電力を多めに使います。同じ機種でも、HDRの映像を見ているときと通常の放送を見ているときでは消費電力が違うということですね。早見表の数字はふだんの視聴を想定した目安なので、映画中心の使い方ならもう少し上振れすると考えておいてください。
年間消費電力量が公表されていない機種もあります。とくに海外ブランドの安価なモデルや、放送を受信しないチューナーレスの機種では記載が見当たらないことがあるところ。その場合は定格消費電力から計算するしかありませんが、前に見たとおり実態より高く出ます。おおよその上限として受け取り、正確な情報は各メーカーの公式サイトや取扱説明書でご確認ください。
サイズ選びで迷っているなら、電気代だけで決めないほうがいいと思います。視聴距離と部屋の広さから決めるほうが満足度に効くので、そちらの考え方はテレビサイズを視聴距離と部屋別にまとめた記事を見てください。
有機ELと液晶で差は出るのか
パネルの方式でも電気代は変わります。ただし単純に「どちらが安い」とは言い切れないところがあります。
液晶は、画面の裏から常に光を当てて、その光をどれだけ通すかで映像を作ります。だから真っ黒な映像を映していても、裏の光は点いたままです。消費電力は映像の内容によらず、比較的一定になります。
有機ELは、画素そのものが光ります。黒い部分は画素を消せばいいので、暗い映像では消費電力が下がります。逆に画面全体が明るい映像では、多くの画素を光らせるぶん電力を使います。有機ELの電気代は、何を見るかで変わるという性質があるわけですね。
結果として、映画のような暗い映像が多ければ有機ELのほうが有利になり、明るいスポーツ中継やバラエティが中心なら差は縮まるか逆転することもあります。方式ごとの特徴はミニLED・量子ドット・有機ELの違いをまとめた記事で扱っているので、画質と合わせて判断したいときはそちらもどうぞ。
いずれにせよ、実際の電気代を知りたいなら、方式ではなく機種ごとの年間消費電力量を見るのが確実です。同じ方式でも機種による差のほうが大きいことがよくあります。
実際の視聴時間で計算し直す

早見表は1日4時間で計算しましたが、これはあくまで例です。自分の生活に合わせて出し直してみましょう。
手順は3つ。まず自分の機種の消費電力か年間消費電力量を調べる。次に1日の視聴時間を見積もる。最後に式に入れる。これだけです。
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| 1日の視聴時間 | 32型(65W)の1か月 | 43型(100W)の1か月 | 55型(150W)の1か月 |
|---|---|---|---|
| 2時間 | 約121円 | 約186円 | 約279円 |
| 4時間 | 約242円 | 約372円 | 約558円 |
| 8時間 | 約484円 | 約744円 | 約1,116円 |
| 12時間 | 約725円 | 約1,116円 | 約1,674円 |
視聴時間が分からなければ、1週間だけ記録してみるのが早道です。テレビの使用時間を表示できる機種もありますし、なければ見始めと消した時刻をメモするだけでも足ります。感覚で見積もった時間は、実際より短く出ることが多いので、一度測っておくと納得感が違いますよ。
この表を見ると、サイズより視聴時間のほうが金額に効いていることが分かります。55型を4時間見る558円より、32型を12時間見る725円のほうが高いという結果になっていますね。節約を考えるなら、まず時間のほうを見直すのが筋がいいということです。
テレビの電気代を下げる方法
ここからは実際に下げる話です。設定でできることと、使い方や買い替えで変わることに分けて見ていきます。
先に効果の大きさを言っておくと、いちばん効くのは画面の明るさの設定です。次がつけっぱなしを減らすこと。買い替えは効果が大きいものの、費用の回収に何年もかかるので、電気代だけを理由に買い替えるのは合理的ではありません。
順に、実際にいくら下がるのかを計算しながら見ていきますね。金額が分かると、やる価値があるかどうかを自分で判断できます。
節約の話は「やったほうがいい」で終わりがちですが、手間に見合うかどうかは金額を出さないと決められません。年間で数十円しか変わらないことに毎日手間をかけるのは、割に合わないという判断も立派な結論です。ここでは効果の大きい順に並べているので、上から試して、納得できるところで止めてください。
設定で下げる
いちばん手軽で効果が出るのが、画面の明るさを下げることです。
テレビの映像モードは、店頭で目を引くように明るめの設定が初期値になっていることがあります。「ダイナミック」「あざやか」といった名前のモードですね。これを「標準」や「シネマ」「省エネ」に切り替えると、バックライトや発光の出力が下がり、消費電力も下がります。
下がり幅は機種によりますが、仮に150Wの機種が120Wになったとしましょう。1日4時間・30日で計算すると、150Wでは558円、120Wでは446円。ひと月あたり約112円、年間で約1,358円の差になります。設定を1回変えるだけの手間としては、悪くない効果です。
音量も少しだけ関係します。大音量で鳴らし続けるとスピーカーを駆動する電力が増えるからです。ただし画面の明るさに比べると影響は小さいので、ここを我慢する必要はありません。優先順位は圧倒的に画面の明るさが上だと考えてください。
もうひとつが明るさの自動調整です。部屋の明るさをセンサーで検知して、画面の明るさを自動で合わせる機能が付いている機種があります。夜に部屋を暗くしたときに画面も暗くなるので、その時間帯のぶんだけ電力が下がる仕組みですね。
設定を変えるときは、いきなり最小にせず1段階ずつ下げてみてください。明るさを下げすぎると暗い場面が見えにくくなり、結局戻すことになります。自分が違和感なく見られる下限を探すのが、続けられる設定です。
使い方と買い替えで下げる
設定の次は使い方です。ここは効果が大きいぶん、習慣を変える必要があります。
まず、つけっぱなしを減らすこと。前の章の表で見たとおり、視聴時間は金額に直結します。55型で1日12時間を8時間に減らせば、月に約558円変わる計算です。見ていないのについている時間を切るだけなら、我慢が要らないぶん取り組みやすいと思います。
次に、周辺機器をまとめて見直すこと。テレビの下にレコーダーやゲーム機、サウンドバーが並んでいる家庭は多いところ。それぞれに待機電力があり、レコーダーは番組表の取得や予約待機で常に動いています。テレビ本体だけを見て節約を考えるより、テレビ周りの機器を1つのまとまりとして見直したほうが、削減できる量は大きくなります。
オフタイマーの活用も効きます。寝る前につけて、そのまま朝までついていた、という状況を防げます。ほとんどの機種に付いている機能なので、使っていないなら一度設定してみてください。
消費電力の見える化と自動オフを1台でまかないたいなら、電力計測に対応したスマートプラグという選択肢もあります。
消費電力の把握と、消し忘れ対策を1台でまかないたいならこちらです。電力計測に対応したスマートプラグなら、使用量をアプリで確認しながら、スマートフォンから電源を切ることもできます。ただし対応する機器の消費電力には上限がありますので、テレビの定格消費電力が範囲に収まるかを必ず仕様表でご確認ください。
買い替えについては、慎重に考えたほうがいいところ。仮に10年前の55型(200W)から今の55型(150W)に替えたとして、1日4時間なら月に186円、年間で約2,263円の差です。本体価格を10万円とすると、電気代だけで元を取るには40年以上かかる計算になります。
ですので、買い替えの理由は画質や機能や故障であって、電気代は「ついてくるおまけ」と考えるのが現実的です。買い替えの判断軸そのものはテレビの選び方をまとめた記事で整理しています。
なお、電気代を本気で下げたいなら、契約している料金プランを見直すほうが効く場合もあります。ただしこれは家全体の使い方によって結果が変わるので、正確な情報は契約中の電力会社にご確認ください。判断に迷うときは、最終的な判断は専門家にご相談ください。
テレビの電気代に関するよくある質問(FAQ)
カタログの消費電力で計算してはいけないのですか?
計算はできますが、実態より高く出ます。カタログに書かれた定格消費電力は、画面を最も明るくしてすべての機能を働かせたときの最大値だからです。ふだんの視聴でここまで使い続けることはまずありません。電気代を見積もるなら、同じカタログに載っている年間消費電力量のほうを使ってください。こちらは省エネ法にもとづく決められた条件で測った1年ぶんの電力量なので、実際の使い方に近い数字になります。年間消費電力量に単価を掛ければ、年間の電気代がそのまま出ます。
50型のテレビは1時間でいくらかかりますか?
消費電力120Wの機種を単価31円/kWhで計算すると、0.12kW × 1h × 31円 = 約3.7円です。1日4時間なら約14.9円、1か月で約446円、1年で約5,431円になります。ただし50型といっても消費電力には約110〜130Wの幅があり、映像モードの設定でも変わります。正確に出したいなら、お使いの機種の年間消費電力量を調べて、それに単価を掛けてください。年間消費電力量は資源エネルギー庁が関わる省エネ型製品情報サイトで型番から検索できます。
テレビのコンセントを抜けば節約になりますか?
近年の機種では、ほとんど効果がありません。待機時の消費電力が0.1W以下という機種が増えていて、1年ぶんを計算しても約27円にしかならないからです。抜き差しの手間に見合わないうえ、番組表の更新やソフトウェアの自動更新ができなくなる機種もあります。ただし10年以上前の機種では待機電力が1W前後のものもあり、その場合は年間で約272円。長期の旅行など、何日も使わないことが分かっているときだけ抜く、という使い分けが現実的だと思いますよ。
有機ELと液晶では、どちらが電気代が安いですか?
映す内容によって変わるため、方式だけでは決まりません。液晶は画面の裏から常に光を当てる仕組みなので、映像の明るさによらず消費電力が比較的一定です。有機ELは画素そのものが光るため、暗い映像では消費電力が下がり、画面全体が明るい映像では上がります。映画のような暗い映像が中心なら有機ELが有利になりやすく、明るい番組が中心なら差は縮まります。実際の電気代を知りたい場合は、方式ではなく機種ごとの年間消費電力量を比べてください。同じ方式でも機種による差のほうが大きいことがよくあります。
電気代を下げたいのですが、買い替えるべきでしょうか?
電気代だけを理由にするなら、おすすめしません。10年前の55型を200W、今の55型を150Wとして1日4時間で計算すると、差は月に約186円、年間で約2,263円です。本体価格を10万円とすれば、電気代だけで元を取るには40年以上かかります。買い替えの理由は画質や機能や故障であって、電気代の節約はそこについてくるものと考えるのが現実的でしょう。いま電気代を下げたいなら、映像モードを標準や省エネに切り替えるほうが、費用ゼロで効果が出ます。
まとめ:テレビの電気代は数字の選び方で決まる
テレビの電気代について、計算の仕方から節約の手順まで見てきました。要点を整理します。
式は「消費電力(kW)× 使用時間(h)× 単価(円/kWh)」の掛け算ひとつです。難しいのは式ではなく、どの数字を入れるか。カタログの定格消費電力は最大値なので、そのまま使うと実態より高く出ます。電気代を見積もるなら年間消費電力量を使ってください。機種ごとの数字は省エネ型製品情報サイトで型番から調べられます。
サイズ別の目安は、単価31円・1日4時間で計算すると、32型が月約242円、43型が月約372円、55型が月約558円、65型が月約651円でした。32型と65型の差は1年で約5,000円。ただし表を見比べると分かるとおり、金額に効いているのはサイズより視聴時間のほうです。
下げる手順は、まず映像モードを標準や省エネに切り替えること。150Wが120Wになるなら年間で約1,358円変わります。次につけっぱなしを減らすこと。買い替えは電気代だけでは元が取れないので、画質や機能で判断してください。待機電力は0.1W以下の機種なら年間約27円で、コンセントを抜く手間には見合いません。
数値はいずれも一般的な目安で、実際の値は機種と契約プランによって変わります。正確な情報は各メーカーの公式サイトや取扱説明書、そして契約中の電力会社の明細でご確認ください。契約や設備に関わる判断が必要なときは、最終的な判断は専門家にご相談ください。