テレビ画面の掃除方法|手垢を傷めず落とす安全な手順を解説
テレビの画面に付いた手垢や指紋は、明るい映像が流れているうちは気づかないのに、暗い場面に切り替わった瞬間くっきり浮かび上がってくるので、気になり出すと止まらなくなりますよね。
かといって手近なティッシュやウェットティッシュでこすってしまうと、汚れは落ちても細かい傷やムラが残り、あとから後悔することにもなりかねません。
先に結論をお伝えすると、テレビ画面の掃除は「電源プラグを抜く」「乾いたやわらかい布で軽くほこりを払う」「それでも残る汚れは自分のテレビのメーカーが認めている方法だけで落とす」という三段構えで足ります。
ここでいちばん大事なのが三つめで、同じテレビでもメーカーによって認めている拭き方が違うため、ネットで見かけた方法をそのまま真似すると、自分の機種では避けるように書かれているやり方だった、ということが起こります。
実際、ソニーとパナソニックが公表しているお手入れの案内を並べてみると、使ってよいとされる液体の種類からして一致していません。
この記事では、公表されている情報をもとに、画面を傷めずに手垢を落とす手順と、使ってはいけない道具を整理していきますね。
この記事で理解できることは次の4つです。
- 掃除の前に電源プラグを抜いておきたい理由
- 手垢とほこりを傷めずに落とす基本の手順
- 画面に使ってよい道具とダメな道具の見分け方
- 掃除の頻度と汚れをためないための工夫
テレビ画面を掃除する前に確認すること
テレビの画面掃除は、布を持つ前の準備で結果がほとんど決まります。
順番としては、電源プラグを抜く、自分のテレビの取扱説明書を開く、画面がどのタイプなのかを把握する、この三つを先に済ませてから拭き始めるのが安全でしょう。
特に二つめの取扱説明書は飛ばされがちですが、テレビの画面掃除にかぎっては、ここを見ないまま作業に入るほうがリスクは高くなります。
というのも、画面の表面には反射を抑えるためのコーティングが施されていることが多く、どの液体まで触れさせてよいかがメーカーごとに違うからです。
準備そのものは一分もかかりませんし、一度確認しておけば次からは手順を思い出すだけで済みますよ。
まずは、掃除に取りかかる前に押さえておきたい三つのポイントを順番に見ていきましょう。
電源プラグを抜いてから始める理由

テレビ画面の掃除は、電源を切ってコンセントから電源プラグを抜いた状態で始めてください。
ソニーのサポート情報でも、お手入れの前に電源プラグをコンセントから抜く、という手順が最初に案内されています。
プラグを抜く理由は、大きく分けて四つあります。
一つめは、映像が消えて真っ黒になった画面のほうが、ほこりや指紋の位置がはっきり見えるという単純な理由です。
明るい映像が出ている状態だと、光に紛れて薄い皮脂汚れを見落としてしまい、拭き残しがそのまま残ります。
二つめは、拭いているうちに本体のボタンや画面に触れて、意図しない操作をしてしまうのを防げる点でしょう。
最近のテレビは画面下や側面にタッチ式や小さな物理ボタンが並んでいることがあり、設定が変わってしまうと元に戻すのに手間がかかります。
三つめは、クロスの水分が万一すき間から内部に入ったときの、感電や故障のリスクを下げられることですね。
通電したまま内部へ水分が届く状態がいちばん危ないので、プラグを抜いておくだけでも最悪の事態は避けやすくなります。
四つめは、電源を切った直後の画面がまだ温かいことがあり、そのまま拭くと水分が急に乾いてムラになりやすい、という点です。
プラグを抜いてから数分置くと画面の温度が下がり、湿らせた布を使ったときの拭きシミも出にくくなるでしょう。
待っている時間で、クロスを準備したり取扱説明書のお手入れのページを開いたりしておくと無駄がありません。
なお、抜くのは電源プラグだけで十分で、アンテナ線やHDMIケーブルまで外す必要はないですよ。
壁掛けや配線の都合でプラグに手が届かない場合は、少なくとも本体の電源を切り、湿らせた布は使わずに乾いた布だけで終わらせる、という判断もあります。
手入れの指定はメーカーで違う

テレビ画面の掃除に、すべての機種で共通する唯一の正解はありません。
公表されているお手入れの案内を読み比べると、メーカーによって認めている方法が違うからです。
たとえばソニーのサポート情報では、画面の汚れは乾いたマイクロファイバークロスでふく、というのが全機種に共通する基本の案内です。
そのうえで、画面が特殊加工されたBRAVIA 9 IIシリーズ(65V・75V・85V)に限っては、から拭きで落ちないときに水を含ませたマイクロファイバークロス、それでも残るときは濃度70%のエタノールを染み込ませたマイクロファイバークロスを使う、という追加の案内が添えられていました。
一方でパナソニックの案内は、化学薬品が使われていない柔らかい布、具体的には綿やネル地、クリーニングクロスなどを使う、という書き方になっています。
汚れがひどいときの方法として挙げられているのは、中性洗剤を水で100倍程度に薄めた液に布を浸し、固く絞るやり方です。
並べてみると、片方はエタノールの濃度まで示し、もう片方は薄めた中性洗剤を挙げていて、使ってよい液体の種類からして重なりません。
どちらが正しいという話ではなく、それぞれのメーカーが自社のパネルとコーティングを前提に案内している、と考えるのが自然でしょうね。
ここで怖いのが、ネットの記事や動画で見た方法を、そのまま自分のテレビへ当てはめてしまうことです。
参考にした情報が別メーカーの手順だった場合、自分の機種では避けるように書かれている方法を実行してしまう可能性が出てきます。
コーティングが白く曇る、まだらになるといった変化は、元に戻すのが難しい種類の失敗になりがちです。
ですから最初の一手は、布を用意することではなく、取扱説明書のお手入れのページを開くことになります。
紙の説明書が見当たらないときは、メーカーのサイトで型番から電子版を探せますし、サポートページにお手入れの記事が用意されていることも多いですよ。
型番はたいてい本体の背面ラベルか、設定メニューの「本体情報」あたりで確認できます。
この記事でもこのあと具体的な手順を紹介しますが、あなたのテレビの指定と食い違う部分があれば、指定のほうを優先してくださいね。
この記事で紹介するソニーとパナソニックの内容は、それぞれのメーカーが公表しているお手入れの案内です。
他社のテレビにもそのまま当てはまるとはかぎらないため、ご自分のテレビの取扱説明書に書かれた方法を基準にしてください。
メーカーのサポートページは内容が更新されることもあるので、久しぶりに掃除するときは最新の記述を見ておくと安心ですよ。
液晶と有機ELで気をつける点
掃除の観点でいうと、液晶テレビと有機ELテレビで手順が大きく変わるわけではありません。
どちらも画面表面のコーティングは薬品に弱く、強くこすられることを想定していない、という点は共通しています。
違いが出るのは、力の加え方に対する神経の使い方でしょうか。
液晶は、一般にバックライトの光を液晶層で制御して映像を作る構造のため、表面を強く押すと表示ムラ、いわゆる圧痕が出ることがあります。
押した跡が虹のようににじんで、しばらく消えないという話を聞いたことがあるかもしれませんね。
有機ELは画素そのものが光る自発光パネルなので、こちらもパネルを押し込むような力は避けたいところです。
つまりどちらのタイプでも、汚れが落ちないときに力を足す、という方向がいちばんまずい対処になります。
落ちない汚れには、力ではなく、メーカーが認めている湿らせ方へ切り替えるのが正解です。
なお、有機ELでよく話題になる焼き付きは、掃除とは直接関係のない別の現象になります。
同じ静止画を長時間映し続けない、といった一般的な注意はありますが、拭き方で焼き付きが起きたり直ったりするわけではありません。
掃除の途中で画面に残像のようなものが見えた場合も、まずは汚れなのか表示の問題なのかを、電源を入れて確かめてみましょう。
拭いても消えないのに電源を切ると見えない、というときは表示側の問題である可能性が高いと考えられます。
有機ELと液晶の違いそのものが気になった方は、明るさや寿命の面から両者を比較した記事も用意しているので、あわせて読んでみてください。
ほこりと手垢を落とす基本の手順
ここからは、実際の手順を順番に見ていきます。
全体の流れは、電源プラグを抜く、乾いた布でほこりを払う、残った汚れだけメーカーが認めている方法で湿らせて拭く、最後にから拭きで水分を残さない、という4段階です。
ポイントは、いきなり湿らせないことと、途中で力を足さないことの二つでしょう。
用意するものも、乾いたマイクロファイバークロスが1枚から2枚あれば足りるので、特別な道具をそろえる必要はありません。
日常的な汚れの多くは最初の乾拭きだけで落ちてしまい、液体を使う工程まで進まずに終わります。
それでも手垢が残るときのために、湿らせ方の条件と、失敗しやすい拭きシミの直し方まで押さえておきましょう。
作業時間は画面のサイズにもよりますが、慣れれば3分から5分といったところですね。
まず乾いた布でほこりを払う

最初の一拭きは、何も付けていない乾いたクロスから始めます。
順番を逆にして、いきなり湿らせた布で拭くと、表面に載っていたほこりを画面の上で引きずることになるからです。
ほこりの中には細かい砂や繊維が混じっていて、これが研磨剤のように働くと、細い線状の傷が残ってしまいます。
乾拭きで浮いているものを落としてから湿らせる、という順番には、この傷を避ける意味があるわけですね。
道具はマイクロファイバークロスが基本で、ソニーの案内でも画面には乾いたマイクロファイバークロスが挙げられています。
細い繊維でほこりを絡め取る作りのものが多く、乾いた状態でも粉じんを拾いやすいのが利点でしょう。
動かし方は、画面の上端から下端へ、一方向に。
往復させると、いったん拾ったほこりをまた画面へ戻してしまいます。
力はクロスの重みだけで十分で、画面がたわむほど押さえるのは避けてください。
クロスは四つ折りくらいに畳んで面を作り、一面が汚れたら次の面に変えると、汚れを塗り広げずに済みますよ。
画面の四隅やフレームとの境目にはほこりがたまりやすいので、指先で押さずに、畳んだクロスの角をそっと当てて拭き取りましょう。
ここまでで汚れが落ちるなら、湿らせる工程そのものが不要になります。
日常的なほこり程度なら乾拭きだけで終わることが多く、余計な液体を使わないほうが画面にはやさしいと言えるでしょう。
クロス自体が汚れていては意味がないので、使い終わったら洗って乾かし、ほこりの付かない場所へしまっておきたいですね。
画面用のクロスを1枚決めておくと、掃除のたびに何で拭くか迷わなくて済みます。乾いた状態で使うのが基本なので、洗って繰り返し使えるタイプが扱いやすいですね。使う前に、自分のテレビの取扱説明書で認められている布の条件を確認してください。
手垢が残るときの拭き方
乾拭きで落ちない手垢や皮脂は、湿らせた布に切り替えます。
ここで大切なのは、湿らせ方をメーカーの指定に合わせることです。
ここでも機種の差が効いてきます。ソニーのサポート情報で全機種に共通して書かれているのは乾いたマイクロファイバークロスまでで、水を含ませたクロスや濃度70%のエタノールという段階は、画面が特殊加工されたBRAVIA 9 IIシリーズ(65V・75V・85V)に限った追加の案内として書き分けられています(出典:ソニー 有機ELテレビ/液晶テレビのお手入れについて)。
パナソニックの案内では、汚れがひどい場合に中性洗剤を水で100倍程度に薄めた液へ布を浸し、固く絞る方法が紹介されていました。
100倍に薄めるというのは、たとえば水500mLに対して洗剤5mLという計算になります。
500 ÷ 100 = 5 ですから、小さじ1杯ぶんの洗剤を500mLの水に混ぜるイメージですね。
洗剤を目分量で入れると濃くなりがちで、拭いたあとに洗剤成分が残って白い筋が出ることもあります。
どちらの方法を採るにしても、共通するルールが三つあります。
一つめは、液体を布側に付けて、画面へ直接吹きかけないこと。
スプレーを画面へ向けると、細かい霧が画面の下端やフレームのすき間から内部へ流れ込みます。
二つめは、布を固く絞って、触ったときに手が濡れない状態にすることです。
水分が多いほど、拭きシミと液だれの両方が起きやすくなりますからね。
三つめは、湿らせて拭いたあとに、乾いた面ですぐから拭きして水分を残さないこと。
濡れた面を追いかけるように乾いた面で拭くと、乾く前に水分を回収できてムラが出にくくなります。
力の加減は乾拭きのときと同じで、落ちないからといって圧を足すのは、いちばんやってはいけない対処でしょう。
皮脂は時間が経つほど固まって落ちにくくなるので、力ではなくこまめさで対処するほうが、結果的にラクですよ。
液体を画面へ直接吹きかける拭き方は避けてください。
垂れた液体が内部へ入り込むと、故障や発火の原因になります。
掃除の途中で画面のひび、変色、にじみを見つけたときは、そのまま拭き続けずにメーカーや販売店へ相談しましょう。
取扱説明書に書かれていない方法を試して起きた損傷は保証の対象外になることがあるため、判断に迷うときの最終確認は取扱説明書とメーカーのサポート窓口でお願いします。
拭きシミが残ったときの直し方
拭いたあとに残る白っぽいムラや筋は、汚れではなく水分が均一に乾かなかった跡であることが多いです。
原因はだいたい四つに絞られます。
布に含ませた液体が多すぎた、絞りが甘かった、画面がまだ温かかった、布そのものが汚れていた、のいずれかですね。
電源を切った直後の画面は温かいことがあり、その熱で水分が部分的に早く乾くと、乾き方の差がそのままムラとして残ります。
直し方はシンプルで、シミの部分だけを狙わず、面全体をもう一度同じ方法でやり直すのが基本になります。
部分的に拭くと、その場所だけ仕上がりが変わって、かえって境目が目立ってしまうからです。
手順としては、メーカーが認めている湿らせ方でクロスを準備し、固く絞って、上から下へ一方向に均一に拭きます。
そして拭いたそばから、乾いた面で追いかけるようにから拭きしてください。
この「湿らせる」と「乾かす」を近い時間で行うのがコツで、間が空くほどムラは出やすくなるでしょう。
画面が冷えていること、照明が反射しない角度から仕上がりを確認できることも、精度を上げる条件になります。
それでも消えない場合は、汚れではなくコーティングの状態やパネル側の変化という可能性も出てきますね。
こすって落とそうとしても悪化させるだけなので、その時点で手を止め、メーカーや販売店へ症状を伝えるのが安全な対応です。
何度拭いても消えない線や帯が残るなら、それは汚れではなくパネル側の症状かもしれません。見分け方はテレビに線が入る原因と症状別の切り分け方をまとめた記事にあります。
拭いても消えない症状が寿命のサインなのか気になるときは、テレビの寿命について整理した記事も参考にしてみてください。
画面の掃除に使ってはいけないもの
画面の掃除で失敗する原因のほとんどは、拭き方ではなく道具選びにあります。
手近にあるもので代用したくなる場面が多い一方、テレビの画面表面は、日用品の薬剤に触れることを前提に作られていないからです。
しかも困ったことに、傷や曇りはその場ではあまり目立たず、後日、暗い映像を映したときにはっきり見えてくる、という順番でやってきます。
この節では、家庭にあるものの中で特に判断を間違えやすい道具を取り上げ、可否を一覧にしておきますね。
先に伝えておくと、一覧には○と×だけでなく△があり、これは「メーカーの指定次第」という意味になります。
同じ道具でも、認めているメーカーと認めていないメーカーがある、というのがこのテーマの難しいところでしょう。
ティッシュとウェットティッシュ
結論から書くと、ティッシュペーパーとウェットティッシュは、どちらもテレビ画面には向きません。
パナソニックの案内では、ティッシュペーパーは繊維が粗く画面を傷つけることがある、と説明されています。
見た目も手触りもやわらかいのに、と思うかもしれませんが、肌に触れる基準と、光学的なコーティング面に触れる基準は別物なんですよね。
拡大すると太い繊維が絡み合った構造で、乾いた画面に押し当てて動かせば、細かい擦り傷の原因になり得ます。
同じ理由で、紙製のものは画面への使用を避けておくのが無難でしょう。
ウェットティッシュや除菌シートのほうは、含まれているアルコールや界面活性剤がコーティングを傷めることがあります。
パナソニックの案内でも、ウェットタイプのクリーニングシートは使わないものとして挙げられていました。
除菌シートは手指や食卓を想定した薬剤設計で、テレビ画面の表面処理まで想定してはいません。
拭いた直後はきれいに見えても、乾いたあとに白い曇りやまだらが残る、という失敗が起きやすい組み合わせです。
では何なら使ってよいのか、迷いやすい道具をまとめてみました。
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| 道具・薬剤 | 画面への使用 | 理由・補足 |
|---|---|---|
| 乾いたマイクロファイバークロス | ○ | 各社が基本として案内する道具 |
| めがね拭き(乾いた柔らかい布) | △ | ソニーは外装のふき取りに挙げている。画面に使う前に取扱説明書を確認 |
| ティッシュペーパー | × | 繊維が粗く、細かい傷の原因になる |
| ウェットティッシュ・除菌シート | × | アルコールや界面活性剤でコーティングが傷むことがある |
| ガラスクリーナー | × | 成分が画面用に作られていない |
| 研磨剤入りクレンザー・メラミンスポンジ | × | 表面を削る |
| ベンジン・シンナー・殺虫剤 | × | 揮発性の薬品で変質・変色する |
| 薄めた中性洗剤 | △ | 認めているメーカーもある。濃度と絞り方の指定に従う |
| エタノール | △ | 特定の機種に限り濃度を指定して認めている例がある。自己判断で使わない |
| ハンディモップ | △ | 静電気でほこりは取れるが、繊維や薬剤が付くタイプは画面向きでない |
表の△は、危険という意味ではなく、あなたのテレビのメーカーが認めているかどうかで判断が変わる、という意味です。
たとえばめがね拭きについて、ソニーは画面以外の外装をふく布として、めがね拭きなどの乾いた柔らかい布を挙げています。
画面そのものに使ってよいかどうかは別の話になるので、使う前に取扱説明書の記述を確かめてください。
○の欄も「強くこすってよい」という意味ではありませんから、力の加減は乾拭きのときと同じに保ちましょう。
洗剤・アルコール・クリーナー類

液体は、種類そのものよりも「自分のテレビで認められているか」で選びます。
ソニーの案内では、本体に直接洗剤をかけないこと、シンナーやベンジン、殺虫剤のような揮発性のものを使わないこと、研磨剤入りの洗剤を使わないこと、市販のパネル用保護フィルターを使わないことが挙げられていました。
パナソニックの案内でも、ガラスクリーナーや研磨剤入りのクレンザー、メラミンスポンジ、ベンジンやシンナーなどの揮発性の薬品は使わないものとして紹介されています(出典:パナソニック テレビ画面は何で拭く?掃除で使っていいもの・ダメなもの)。
両者で重なっているのは、揮発性の薬品と研磨剤という二つの系統ですね。
揮発性の薬品はコーティングを変質させたり変色させたりする方向に働き、研磨剤は物理的に表面を削ります。
メラミンスポンジは水だけで汚れが落ちる便利な道具ですが、原理はごく細かい研磨なので、削られては困る面には使えません。
ガラスクリーナーが不向きなのも、窓ガラス用に作られた成分であって、画面のコーティングを想定していないからです。
ここまでは各社に共通する「使わないもの」ですが、「使ってよいもの」は共通していません。
ソニーは特殊加工パネルの一部機種に限って濃度70%のエタノールを条件付きで案内している一方、パナソニックが挙げているのは100倍に薄めた中性洗剤でした。
つまり「アルコールで拭いてよい」と一般化することも、「洗剤なら安心」と言い切ることもできないわけです。
別メーカーの案内を根拠に自分のテレビへ液体を使うのは、避けたほうがいい判断でしょう。
テレビ画面用として売られているクリーナーを検討する場合も、まずは取扱説明書で液体クリーナーの可否を確認してから選んでください。
成分表示が確認できない製品や、用途が「家中どこでも」と大ざっぱな製品は、画面に使う根拠が弱いと考えたほうが無難ですね。
迷ったときは乾いた布で止めておき、それ以上は取扱説明書の記述に従うのが、いちばん失敗の少ない選択になります。
使ってはいけないものは各社ほぼ共通、使ってよいものは各社バラバラ、と覚えておくと迷いにくいですよ。
画面以外の掃除と汚れをためない工夫
画面の掃除が終わったら、そのついでに周辺も見ておくと効率がいいですよ。
テレビは静電気とほこりが集まりやすい家電で、汚れるのは画面だけではありません。
フレームやスタンドには指紋が付き、背面や側面の通気口にはほこりが積もっていきます。
特に通気口は放熱に関わる部分なので、見た目の問題では済まなくなる場合もあるでしょう。
とはいえ画面と違って、外装や背面は乾いた布と掃除機のブラシノズルがあれば手入れできる場所がほとんどです。
順番としては、画面から始めて外装、そのあと背面へ下りていくと、落としたほこりを追いかける形になって効率よく進められます。
また、掃除そのものを減らす方向の工夫、つまり汚れをためない習慣も、画面にとってはいちばん負担の軽い方法になります。
ここでは画面以外の掃除と、頻度や静電気への向き合い方をまとめておきますね。
外装・スタンド・背面のほこり
画面以外の部分は、画面ほど神経質にならなくても大丈夫です。
ソニーの案内では、画面以外の外装はめがね拭きなどの乾いた柔らかい布でふく、という書き方になっています。
フレームやスタンドは指紋が付きやすい場所なので、乾いた布で軽くなでる程度から始めましょう。
注意したいのは、外装の掃除に使った布を、そのまま画面へ使わないことですね。
外装で拾った砂ぼこりが繊維に残っていると、次に画面を拭いたときに引きずってしまいます。
背面と側面では、放熱のための通気口にほこりがたまっていないかを見てください。
ここが詰まると内部に熱がこもりやすくなり、動作環境として好ましくありません。
手入れの方法は、掃除機のブラシノズルで吸うだけにして、ノズルの先を本体へ押し当てないのがポイントです。
押し当てると、樹脂の外装に傷が入ったり、たまっていたほこりを逆に押し込んだりする心配が出てきます。
吹き飛ばすよりも吸い取るほうが、ほこりの行き先が分かりやすいという利点もありますよ。
テレビ台の裏や配線まわりも、ほこりの発生源になりやすい場所でしょう。
コンセント周辺にほこりと湿気がたまると発熱の心配も出てくるので、年に何度かは背面までチェックしておきたいところ。
背面に手を回すついでに、設置の高さも見直してみてください。画面の中央をどこに合わせるべきかは、テレビの高さを目線から逆算する記事で早見表つきに整理しています。
背面のケーブルをまとめるときの安全面が気になる方は、テレビの配線の束ね方と注意点をまとめた記事もあわせてどうぞ。
掃除の頻度と静電気への対策
頻度の目安は、2週間から1か月に1回のから拭きです。
毎日拭く必要はありませんし、拭く回数が増えれば画面に触れる回数も増えてしまいます。
月1回なら年12回、2週間に1回なら年26回という計算になりますね。
1回3分で終わるとすると、年26回でも 26 × 3 = 78 で合計78分ですから、時間としてはたいした負担ではありません。
大事なのは回数よりタイミングで、ほこりが皮脂と混ざる前に落としてしまうことでしょう。
テレビの画面は静電気でほこりを吸い寄せるため、放置するほど層が厚くなり、皮脂と混ざって落ちにくい汚れへ変わります。
乾拭きで済むうちに済ませておけば、湿らせる工程そのものが必要なくなる、という理屈ですね。
空気が乾く季節は静電気が起きやすく、ほこりも寄りやすくなります。
加湿している時期のほうがほこりは付きにくいので、冬場は乾拭きの間隔を少し詰めるといった調整もありでしょう。
手垢のほうは、そもそも触らない工夫が効きます。
画面を指さす癖のあるご家庭や、小さなお子さんがいるご家庭では、リモコンを画面より低い位置に置くだけでも、画面へ手が伸びる回数は減りますよ。
テレビを消したあとの黒い画面は鏡のようになるので、そこを覗き込んで触ってしまう、というのもよくあるパターンです。
掃除の腕を上げるより、汚れる回数を減らすほうが、結果的に画面へのやさしい対策になります。
クロスをテレビ台の引き出しなど手の届く場所に常備しておくと、気づいたときにすぐ拭けますね。
テレビ画面の掃除に関するよくある質問(FAQ)
テレビの画面はめがね拭きで拭いてもいいですか?
ソニーの案内では、画面以外の外装をふく布として、めがね拭きなどの乾いた柔らかい布が挙げられています。画面そのものに使ってよいかどうかはメーカーの記述によって異なるため、取扱説明書の確認が先になります。使う場合も、レンズを拭いたときの油分や砂ぼこりが残っていないきれいな面を選び、乾いた状態のまま、上から下へ軽く動かしてください。汚れた面で往復させると、かえって細かい傷の原因になります。
テレビ画面の手垢はどうやって落とせばいいですか?
まず電源プラグを抜き、乾いたマイクロファイバークロスでほこりを落とします。それでも皮脂が残るときは、メーカーが認めている湿らせ方へ切り替えてください。ソニーは特殊加工パネルの一部機種に限って水を含ませたクロスや濃度70%のエタノールという段階を案内し、パナソニックは100倍に薄めた中性洗剤に布を浸して固く絞る方法を紹介しています。どちらを使えるかは機種によって違うので、取扱説明書の記述に合わせましょう。液体は布側に付け、最後は乾いた面でから拭きします。
ウェットティッシュで拭いてしまいました。どうすればいいですか?
すでに拭いてしまった場合は、あわてて別の薬剤を重ねないことが先決です。乾いたやわらかい布で、残った水分をそっと吸い取るように押さえて、こすらずに乾かしてください。そのあと、画面に曇りやまだら、色の変化が出ていないかを、電源を入れた状態と切った状態の両方で確認します。変化が残っているようなら、自己判断で落とそうとせず、メーカーのサポート窓口へ症状を伝えて相談するほうが安全です。
テレビ画面用のクリーナーは買ったほうがいいですか?
日常のほこりと手垢であれば、乾いたマイクロファイバークロスだけで足りることが多いです。専用クリーナーを検討するのは、取扱説明書で液体の使用が認められていて、乾拭きでは落ちない汚れが繰り返し出る場合でしょう。購入前に、自分のテレビで液体クリーナーを使えるのか、どの成分が避けるべきものとして書かれているのかを確かめてください。用途が広すぎる製品や成分表示が確認できない製品は、画面に使う根拠が弱くなります。
テレビ画面の掃除はどれくらいの頻度が目安ですか?
目安は2週間から1か月に1回の乾拭きです。画面は静電気でほこりを吸い寄せるため、間隔が空くほどほこりの層が厚くなり、皮脂と混ざって落ちにくくなります。月1回なら年12回、2週間に1回なら年26回という頻度で、1回3分としても年間78分ほどの作業量ですね。空気が乾く季節は静電気が起きやすいので、冬場は少し間隔を詰めるといった調整をしてみてください。あくまで一般的な目安として考えてもらえればと思います。
まとめ:テレビ画面の掃除は指定の確認から
テレビ画面の掃除は、電源プラグを抜き、乾いたマイクロファイバークロスで上から下へ軽く払う、ここまでで終わることがほとんどです。
それでも手垢が残るときだけ、自分のテレビのメーカーが認めている湿らせ方に進みます。
ソニーは特殊加工パネルの一部機種に限って水を含ませたクロスと濃度70%のエタノールを案内し、パナソニックは100倍に薄めた中性洗剤を挙げていて、両社の内容は一致していません。
だからこそ、ネットで見た方法をそのまま真似するのではなく、取扱説明書やメーカーのサポートページで自分の機種の指定を確かめる、という手順が最初に来るわけですね。
一方で、使ってはいけないものの顔ぶれは各社で似ています。
ティッシュ、ウェットティッシュ、ガラスクリーナー、研磨剤入りクレンザー、メラミンスポンジ、揮発性の薬品は、画面から遠ざけておきましょう。
そして、落ちない汚れに力で対抗しないこと。
液晶も有機ELも押し込む力には弱く、圧をかけて得られるものは何もありません。
掃除の頻度は2週間から1か月に1回の乾拭きが目安で、触る回数を減らす工夫まで含めて考えると、画面への負担はさらに軽くなります。
ここで紹介した数値や頻度はあくまで一般的な目安ですので、最終的な判断は取扱説明書とメーカーのサポート窓口、販売店への確認をお願いします。
掃除の前に、取扱説明書のお手入れページで自分の機種の指定を確認する。
電源プラグを抜き、乾いたマイクロファイバークロスで上から下へ一方向に拭く。
残った手垢は認められた方法だけで湿らせて拭き、最後に乾いた面で水分を残さず仕上げる。
この三つを押さえておけば、画面をいたわりながら気になる手垢を落としていけますよ。