ノンフライヤーの焼き魚が臭い原因と消し方|バスケットに残るにおい・部屋のにおいをメーカー公式情報で対策
ノンフライヤーで焼き魚を作ると、焼き上がりはおいしくても、バスケットに魚のにおいが残ることがあります。次にフライドポテトを焼いたら魚くさく感じる、部屋にもにおいがこもる、といった悩みもよく聞かれます。魚焼きグリルの代わりにと思って使い始めたのに、においの問題が出てくると困りますよね。どこを直せばいいのか分からないのは当然だと思います(においの出どころが1つではないので)。
先に結論をお伝えすると、ノンフライヤーの焼き魚のにおいは、魚そのもののにおい成分と、バスケットにたまった脂や焦げカスの2つが主なもとです。焼く前に塩をふって出た水分を拭く、焼いた直後にたまった脂を捨てる、冷めたらすぐに洗う、の3つで、においはかなり残りにくくなります。反対に、においを取るつもりで空焼きをしたり、コーティングに合わない洗い方をしたりするのは、機種によっては取扱説明書の注意に反するので気をつけましょう。
この記事では、においの原因を場所ごとに整理し、後半で焼く前・焼いた直後・洗うとき・部屋の対策の順に、においを消す方法と残さない方法をまとめました。数値や記述は、ノンフライヤーのメーカーの取扱説明書とよくある質問、水産食品メーカーの情報、学術論文の調査にもとづくものです。
- ノンフライヤーの焼き魚が臭くなる原因
- バスケットにたまった脂が煙とにおいを生む仕組み
- 下処理・脂の捨て方・洗い方でにおいを残さない方法
- 重曹や空焼きを使うときの注意と部屋のにおい対策
ノンフライヤーで焼き魚が臭くなる原因

この章では、ノンフライヤーで焼き魚を作ったときのにおいの原因を整理します。ひとくちに「臭い」といっても、焼いている最中に部屋に広がるにおい、焼いたあとにバスケットや本体に残るにおい、次の料理に移るにおいでは、原因も対策も少しずつ違います。魚そのものに含まれるにおいの成分に加えて、ノンフライヤーならではの原因として、バスケットの底にたまる脂と焦げカスがあります。魚は脂が多い食材なので、焼くたびに脂がバスケットに落ちます。この脂が次に加熱されると、煙やにおいのもとになります。また、使い始めの新品のにおいと、焼き魚のにおいを混同しないことも大切です。まずは、においの場所ごとに、主な原因と対策の方向を表にまとめます。
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| においの場所 | 主な原因 | 対策の方向 |
|---|---|---|
| 焼いている最中の部屋 | 魚のにおい成分、脂が加熱されて出る煙 | 下処理、換気、置き場所の見直し |
| 焼いたあとのバスケット | 底にたまった脂、こびりついた皮や焦げカス | 脂を捨てる、冷めたらすぐ洗う |
| 次に焼いた料理 | 前回の脂や汚れが再び加熱されること | 使うたびに洗ってから使う |
| 使い始めの本体 | 新品のときに出る煙やにおい | 取扱説明書どおりに使えば出なくなる |
表のとおり、焼き魚のにおいの多くは、魚そのものと、バスケットに残った脂から生まれます。ここからは、それぞれの原因を詳しく見ていきます。
魚のにおいの正体はトリメチルアミンと脂の酸化物

魚のなまぐさいにおいには、主に2種類の成分が関わっています。におい・かおり環境学会誌に掲載された「魚介類のにおいとオフフレーバー」という論文によると、1つはトリメチルアミン、もう1つは脂質の酸化物です。
海水魚は、筋肉の中にトリメチルアミンオキシドという成分をためています。この成分自体は無臭ですが、魚が死んだあとに微生物が増えると、細菌の働きでトリメチルアミンに変わります。トリメチルアミンは、ごく微量でもにおいを感じる悪臭物質で、濃度が高くなるとアンモニアのような刺激の強いにおいになると説明されています。一方、淡水の生き物には、トリメチルアミンオキシドはほとんど含まれていないとされています。
もう1つの脂質の酸化物は、魚の脂が酸化してできる成分です。論文では、魚介類は死後すぐに脂質の酸化が進み、とくに赤身の魚で変化が大きいと説明されています。サバやイワシも赤身の魚に分類されるので、においが気になりやすい魚だと考えられます。
同じ論文では、トリメチルアミンや脂質の酸化物は、鮮度の低下だけでなく加熱調理でも一気に生成が進むとしています。焼き魚では、こうしたにおい成分が高温で揮発しやすく、焼いた香ばしいにおいで隠れる効果(焙焼臭のマスキング)も相まって、焼き上がった料理のなまぐささは低減される、とも書かれています。論文はにおい成分の行き先までは述べていませんが、揮発した成分は空気中やバスケットのまわりに出ていくと考えられます。焼いている最中に部屋がにおうのは、そのためです。反対に、論文では、低い温度で煮る調理ではにおい成分の揮散が進まず、調理によってはなまぐさい料理になるとも説明されています。高温の熱風で焼くノンフライヤーも、料理のなまぐささを減らしやすい一方で、においを外に出しやすい調理法だといえそうです。なお、論文は焼き魚一般についての説明で、ノンフライヤーに限ったデータではありません。
バスケットにたまった脂と焦げカスがにおいと煙のもと
ノンフライヤーならではの原因が、バスケットにたまる脂です。COSORI PRO LE 4.7L の取扱説明書では、脂肪分の多い料理を調理するとバスケットの底に油が滴り落ちるので、調理中に煙がたくさん出ないよう、調理後に滴り落ちた油を捨てるよう案内しています。油分の多い食品を調理すると、油がクリスパープレートの下にたまり、この油が白煙を発生させることがある、とも書かれています。
前回の汚れも原因になります。山善の YAF-C120 の取扱説明書では、煙が出る原因として、脂分が多い食材を調理していること、そしてバスケットに前回の脂分が残っていることを挙げています。前回の脂分が熱せられて煙が出る場合があるので、バスケットは毎回お手入れするよう書かれています。
アイリスオーヤマの FV-M30A の取扱説明書でも、煙が出たりにおいがしたりする原因の1つに、バスケットやバスケットトレーが汚れていることを挙げています。さらに、汚れやくずが残ったまま使用すると、火災、発火、発煙の原因になるとして、バスケットとバスケットトレーを常にきれいにするよう注意しています。
つまり、焼き魚のあとにバスケットを洗わずに次の料理を焼くと、残った魚の脂が再び加熱され、煙と一緒に魚のにおいが出てきます。次の料理が魚くさく感じるのは、このためと考えられます。
白い煙と黒い煙は意味が違います。COSORIの取扱説明書では、白煙は脂肪が加熱されたり食品がはねたりして生じるもので問題はないとする一方、黒煙は食品が焦げているか回路に支障があることを示すとしています。黒い煙が出たら、すぐに電源を切り、プラグをコンセントから抜いてください。
オーブン型では魚をおすすめしないメーカーもある
ノンフライ調理のできる家電には、バスケットを引き出すバスケット型のほかに、庫内に網やトレーを置くオーブン型もあります。機種の形によって、魚の扱いが違う点にも注意が必要です。
アイリスオーヤマは、ノンフライ熱風オーブンのよくある質問で、サンマ(魚)を焼くことはできるものの、油がたれたり臭いが付いてしまうため、おすすめできないと回答しています。詳しくはアイリスオーヤマ「サンマは焼けますか?(魚は焼けますか)」で確認できます。オーブン型は庫内が広く、網やトレー、庫内の壁に脂が飛びやすいので、においが残りやすいと考えられます。
シロカのノンフライオーブン ST-4N231 の取扱説明書では、魚・肉・フライなどを焼く場合に、食材から出るにおいや油が気になるときは、アルミ箔で包み、トレーに載せて調理するよう案内しています。同じ取扱説明書には、トレーにアルミ箔を敷いて調理すると汚れにくく、お手入れが簡単とも書かれています。オーブン型で魚を焼くなら、こうした方法を取扱説明書で確かめてから使いましょう。
使い始めのにおいとは別物
ノンフライヤーのにおいで、もう1つ混同しやすいのが、使い始めのにおいです。アイリスオーヤマの FV-M30A の取扱説明書では、初めて使用するときは煙やにおいが出ることがあるが故障ではなく、使用にともない出なくなると書かれています。
新品のときのにおいは、魚を焼いたかどうかに関係なく出るものです。一方、焼き魚のにおいは、魚を焼いたあとにバスケットや部屋に残るものです。原因が違うので、対策も違います。使い始めのにおいについては、各メーカーが取扱説明書で試運転などの方法を案内していることが多いので、そちらに従ってください。
なお、同じ取扱説明書では、異常な音やにおいがするといった異常の場合は、直ちに使用を中止して電源プラグを抜くよう書かれています。長く使っている製品の点検項目としても、本体が変形・破損していたり、焦げくさいにおいがしたりする場合は、使用を中止して点検を依頼するよう案内しています。魚のにおいとは明らかに違う、焦げたようなにおいや、いつもと違うにおいが続く場合は、使うのをやめてメーカーに相談しましょう。
焼き魚のにおいは「魚から出るにおい」と「バスケットに残った脂から出るにおい」の2本立てです。前者は焼いている間だけですが、後者は洗わない限り次の料理にもついてきます。においが続くと感じたら、まずはバスケットの底を見てみるのがおすすめです。
ノンフライヤーの焼き魚のにおいを消す・残さない方法
この章では、焼き魚のにおいを消す方法と、そもそも残さない方法を、焼く前、焼いた直後、洗うとき、部屋の対策の順に整理します。いちばん効くのは、においのもとになる脂を残さないことです。焼く前の下処理でにおいの成分を減らし、焼いた直後にたまった脂を捨て、冷めたらすぐに洗う。この流れを毎回くり返すだけで、においはかなり残りにくくなります。あわせて、においを取るつもりの行動が、かえって取扱説明書の注意に反してしまうケースも見ていきます。重曹を使った洗い方や空焼きは、ネットでよく紹介される方法ですが、メーカーの案内は機種によって違います。お使いの機種の取扱説明書を手元に置いて、読み比べながら確かめてみてください。
焼く前の下処理|塩をふって出た水分を拭く

においを減らすには、焼く前の下処理が効きます。水産食品メーカーのニッスイは、魚料理の豆知識をまとめたページ「おさかな料理 ひとネタ」で、生の魚介類に塩をふると、余分な水分やくさみが取れると説明しています。そのうえで、下処理でふった塩と出てきた水分をきちんとふき取ってから調理すると、身がしまり、くさみもおさえられるとしています。
切り身の扱いにも注意点があります。ニッスイは、切り身の魚は水洗いせず、表面の水分や血が気になる場合はペーパータオルで軽くふき取るよう案内しています。水で洗うと、うまみが逃げてしまうためです。干物も水などで洗わずにそのまま焼き、衛生面が気になる場合は、酒をつけたふきんで軽くふくとよいとしています。詳しくはニッスイ「おさかな料理 ひとネタ」で確認できます。
ノンフライヤーで焼く場合も、この下処理の考え方はそのまま使えます。塩をふってしばらく置き、出てきた水分をペーパータオルでしっかり拭いてから並べましょう。表面の水分を減らしておくと、焼いている間に水分と一緒ににおいが飛び散りにくくなると考えられます。
焼き魚の温度と時間の目安は、ノンフライヤーで焼き魚を作る温度と時間をまとめた記事で機種別に整理しています。
みそ漬けや粕漬け、みりん干しのように、調味液に漬け込んだ魚にも注意が必要です。COSORIの取扱説明書では、液体に漬け込んだ食材を調理すると、飛び散ったり煙が多く出たりするので、調理する前に軽くはたくよう案内しています。漬け込んだ魚は、表面の漬け汁やみそを軽くぬぐってから並べると、煙やこびりつきが出にくくなります。
油の種類にも気を配りましょう。Ninjaのミニエアフライヤー AF080J の取扱説明書には、オリーブオイル、バター、マーガリンを使用すると煙が出やすくなると書かれています。皮のくっつきを防ぐために油を塗る場合も、ごく少量にとどめ、機種の取扱説明書で使える油を確かめてください。
皮のくっつきは、においとも関係します。ニッスイは、魚焼きグリルや焼き網について、あらかじめ十分にあたためておき、サラダ油または酢をぬってから魚をのせると、網にくっつかずきれいにはがせるとしています。ノンフライヤーでも、皮や身がプレートにくっついて残ると、次に加熱されたときに焦げカスとなり、においのもとになります。予熱の要否や油の使い方は、機種の取扱説明書に合わせてください。
皮のくっつきを防ぐ油をごく少量にとどめたいときは、1回に出る量の目安が表示されている料理用のオイルスプレーが便利です。
焼いた直後にたまった脂を捨てる

焼き上がったら、魚を取り出したあとに、バスケットの底にたまった脂を捨てましょう。先ほどのとおり、COSORIの取扱説明書では、調理後に滴り落ちた油を捨てるよう案内しています。脂が残ったまま冷めると、底に固まってこびりつき、においのもとになります。COSORIの取扱説明書にあるように、油はクリスパープレートの下にたまるので、プレートのある機種では、プレートを外して底を確かめましょう。
魚の取り出し方にも気をつけてください。山善の取扱説明書では、バスケットを逆さにすると、底にたまった余分な脂分が食材にかかるため、トングなどで食材を取り出すよう書かれています。魚の身は崩れやすいので、フライ返しやトングで1切れずつ取り出し、そのあとで脂を捨てるのが安全です。
脂を捨てるときは、本体もバスケットも高温になっているので、やけどに注意しましょう。一般に、油を排水口に流すと配管の詰まりの原因になるといわれているので、キッチンペーパーに吸わせてから捨てるのがおすすめです。
冷めたらすぐ洗う|つけ置きと中性洗剤

脂を捨てたら、本体とバスケットが冷めるのを待って、できるだけ早く洗います。Ninjaのミニエアフライヤー AF080J の取扱説明書には、使用のたびに清掃するよう書かれています。COSORIの取扱説明書でも、バスケットとクリスパープレートは使用後に毎回お手入れするよう案内しています。
洗い方は、メーカーの案内に合わせましょう。フィリップスのよくある質問では、バスケットパンなどにはテフロン加工が施されているので、金属製のキッチン器具や研磨剤は使わないよう注意しています。バスケットパンの底に汚れが残っている場合は、お湯と中性洗剤を入れて5〜10分ほど浸すと、汚れが取れやすくなるとしています。山善の取扱説明書でも、こびりついた汚れはぬるま湯にしばらく浸してから洗い、シンナーやクレンザー、金属たわしは使わないよう書かれています。
COSORI PRO LE のように、バスケットとクリスパープレートが食洗機に対応している機種もあります。同じ取扱説明書では、洗剤を入れたお湯と柔らかいスポンジで洗うことや、必要に応じて浸け置き洗いすることもできるとしています。本体の内側は湿らせた布や柔らかいスポンジで拭き、水に浸さないよう書かれているので、洗える部品と拭くだけの部分を分けて考えましょう。
見落としやすいのが、ヒーターのまわりです。焼き魚の脂が飛んで、加熱部分に付くことがあります。フィリップスは、加熱部分に食材がこびりついている場合は、やわらかいブラシで取り除き、スチールブラシや硬いブラシは使わないよう案内しています。どの部分を洗えるか、水をかけてよいかは機種で違うので、取扱説明書のお手入れのページで確かめてください。
すぐに洗えない場合でも、汚れたまま長く放置するのは避けましょう。アイリスオーヤマの取扱説明書では、バスケット内に食材の残りや汚れが残ったまま放置しないよう注意していて、火災、発火、発煙の原因になるとしています。
毎回の洗いものの手間を減らしたい場合は、バスケットとクリスパープレートが食洗機に対応していて、取扱説明書に油汚れの落とし方も載っている COSORI PRO LE 4.7L が選択肢の一つです。
重曹や空焼きは取扱説明書の範囲で使う
こびりついた油汚れに重曹を使う方法もよく紹介されます。ただし、重曹を使ってよいかは機種によって違います。
COSORI PRO LE の取扱説明書では、がんこな油汚れを落とす方法として、15mL(大さじ1杯)の水に30mL(大さじ2杯)の重曹を溶かしてペースト状にし、スポンジでバスケットとクリスパープレートに伸ばしてこすり洗いし、15分間置いてからすすぎ洗いする手順を案内しています。使用前には、洗剤を使ってバスケットを水洗いするよう書かれています。
一方で、重曹メーカーのAGCは、よくある質問で、フッ素樹脂コーティングされた製品など表面がやわらかい製品の場合、重曹の粉をかけてこすると、傷やはがれの原因となる可能性があると注意しています。取扱説明書に重曹の使い方が書かれていない機種では、粉のままこすらず、まずは中性洗剤とつけ置きで落とすのが無難です。
においを消す効果についても、知っておきたい点があります。AGCは、重曹が脱臭剤として効果を発揮するのは、脂肪が酸化した腐敗臭などの酸性のにおいで、アンモニア臭などのアルカリ性の物質の脱臭には効果がないと説明しています。魚のにおいの成分のうち、トリメチルアミンはアンモニアに近いアルカリ性の物質なので、重曹で消せるのは主に脂の酸化によるにおいの側だと考えられます。重曹は「においを消す薬」というより、においのもとになる油汚れを落とす道具として考えるのが現実的です。
もう1つ、ネットでは、においを飛ばすために空焼き(食材を入れずに運転すること)をすすめる情報も見かけます。しかし、今回調べた範囲では、魚のにおいを取る目的の空焼きを案内しているメーカーの公式情報は見つかりませんでした。
それどころか、アイリスオーヤマの FV-M30A の取扱説明書では、10分以上空焼きしないよう書かれていて、発火や故障の原因になるとしています。また、脂が残ったまま空焼きをすると、先ほどのとおり、残った脂が加熱されて煙が出るだけで、においのもとは消えません。
フィリップスのよくある質問には、お手入れのあとに食材を入れずに数分動かし、取り切れなかった残りくずをバスケットパンに落とす手順があります。ただし、これは掃除の仕上げとして案内されているもので、においを取るための方法ではありません。空運転をする場合は、自分の機種の取扱説明書に書かれている方法と時間の範囲にとどめてください。
部屋のにおいと煙を減らす置き場所と換気

焼いている最中の部屋のにおいには、換気と置き場所で対策します。ニッスイは、魚を焼いたあとに部屋ににおいがこもらない方法として、部屋の空気が入れ替わるように換気する、出がらしの茶葉を煎る、炭や重曹、市販の消臭剤を置く、においを吸収しやすいクッションやぬいぐるみなどを置かない、といった方法が効果的と言われている、と紹介しています。
置き場所は、取扱説明書の距離を守ることが前提です。Ninjaのミニエアフライヤー AF080J は、上面10cm以上、後面15cm以上、側面15cm以上の距離を取るよう書かれていて、使用中は排気口から15cm以上離れるよう注意しています。COSORI PRO LE は、本体の上部と背面に13cm以上のスペースを空けるよう書かれています。アイリスオーヤマの FV-M30A の取扱説明書には、油煙の舞う場所や近くで使用しないという注意もあります。
排気口から出る熱い空気には、焼いている魚のにおいも含まれます。換気扇の近くに置ける場合は、取扱説明書の距離を守ったうえで、換気扇を回しながら焼くと、においが部屋に広がりにくくなると考えられます。焼き終わったあとも、においが残っているうちは、しばらく換気を続けると空気が入れ替わりやすくなります。
次の料理ににおいを移さないコツ

最後に、次の料理へのにおい移りを防ぐコツです。基本は、ここまでの「脂を捨てる」「使うたびに洗う」を守ることです。前回の脂分が残っていなければ、次の料理を焼いたときに魚のにおいが出てくることは少なくなります。
洗ったあとの乾かし方も大切です。COSORIの取扱説明書では、本器の電源をオンにする前に、加熱コイルが完全に乾いていることを確認するよう書かれています。これは安全のための注意ですが、洗ったバスケットは水気をよく拭き取り、しっかり乾かしてから本体に戻すと、においの面でも安心です。
焼き魚の頻度が高い場合は、魚を焼く日と、フライドポテトなどにおいの移りやすい料理を焼く日を分けたり、魚を焼いたあとは必ず洗ってから次の料理に使ったりすると安心です。シロカのノンフライオーブンの取扱説明書のように、においや油が気になるときはアルミ箔で包んで焼く方法を案内している機種もあります。ただし、アルミ箔やクッキングシートが使えるかどうかは機種で違うので、取扱説明書で確かめてから使ってください。
調理家電のにおい移りは、ほかの家電でもよくある悩みです。電気圧力鍋のにおい移りの対策は、電気圧力鍋の変なにおいの原因と対処法|新品の臭い・におい移りを解消で整理しています。
ノンフライヤーの焼き魚のにおいについてよくある質問
ノンフライヤーは魚焼きグリルよりにおいが少ないですか?
両者のにおいを同じ条件で比べたメーカーの公式データは、今回の調査では見つかりませんでした。ノンフライヤーでも、魚の脂が加熱されれば煙やにおいが出ます。アイリスオーヤマは、オーブン型のノンフライ熱風オーブンでは魚を焼くと臭いが付くのでおすすめできないとしています。においを抑えるには、どちらの場合も下処理と使用後の手入れが大切です。
焼いたあとすぐに洗えないときはどうすればいいですか?
まずは底にたまった脂を捨てておきましょう。そのうえで、バスケットが冷めたら、お湯と中性洗剤を入れて浸しておくと、汚れが取れやすくなります。フィリップスは5〜10分ほど浸す方法を案内しています。アイリスオーヤマは、食材の残りや汚れを残したまま放置しないよう注意しているので、長時間そのままにするのは避けてください。
バスケットに重曹を使っても大丈夫ですか?
機種によります。COSORI PRO LE の取扱説明書には、水と重曹のペーストでがんこな油汚れを落とす手順が載っています。一方、重曹メーカーのAGCは、フッ素樹脂コーティングされた製品に重曹の粉をかけてこすると、傷やはがれの原因となる可能性があるとしています。取扱説明書に記載がない場合は、中性洗剤とつけ置きで洗うのが無難です。
空焼きをすれば魚のにおいは取れますか?
魚のにおいを取る目的の空焼きを案内しているメーカーの公式情報は、今回の調査では見つかりませんでした。アイリスオーヤマの FV-M30A のように、10分以上の空焼きを禁止している機種もあります。脂が残ったまま空焼きをすると、煙が出るだけでにおいのもとは消えないので、まずは脂を捨てて洗うことを優先してください。
干物も洗ってから焼いたほうがいいですか?
ニッスイは、干物は水などで洗わず、そのまま焼くよう案内しています。衛生面が気になる場合は、酒をつけたふきんで軽くふくとよいとしています。切り身の魚も水洗いはせず、表面の水分や血が気になる場合はペーパータオルで軽くふき取るのが基本です。
手についた魚のにおいはどうすれば取れますか?
ニッスイは、ステンレス製の蛇口などで手をこすると、においのもとであるアミンやイオウの化合物とステンレスが結びつき、脱臭効果を発揮すると紹介しています。そのあとで、石けんで丁寧に洗いましょう。
まとめ|ノンフライヤーの焼き魚のにおいは脂を残さないことが第一
ノンフライヤーの焼き魚のにおいは、魚そのもののにおい成分と、バスケットにたまった脂や焦げカスの2つが主なもとです。魚のにおいの成分のトリメチルアミンや脂の酸化物は、加熱調理で一気に増え、高温で揮発しやすい性質があります。そして、バスケットに残った前回の脂が再び加熱されると、煙と一緒ににおいが出てきます。においを残さないいちばんの方法は、焼くたびに脂を捨てて洗うことです。
焼く前は塩をふって出た水分を拭き、焼いた直後はトングで魚を取り出してから底の脂を捨て、冷めたらお湯と中性洗剤で洗いましょう。重曹は取扱説明書に使い方がある機種で使い、空焼きは取扱説明書の範囲にとどめます。部屋のにおいには、換気と、取扱説明書の距離を守った置き場所で対策します。魚を焼いた日は、洗ったバスケットをしっかり乾かしてから本体に戻すところまでを1セットにすると、次の料理へのにおい移りも防ぎやすくなります。
この記事で紹介した内容は、ノンフライヤーのメーカーの取扱説明書やよくある質問、水産食品メーカーや重曹メーカーの情報、学術論文にもとづく一般的な目安です。お手入れの方法や使える洗剤は機種によって違うので、正確な情報は、お使いの機種の取扱説明書やメーカーの公式サイトをご確認ください。においや煙がいつもと違うと感じたときは、使用を中止してメーカーのお客様相談窓口に相談しましょう。
焼き魚は、ノンフライヤーで手軽に作れる料理の1つです。においの対策を習慣にして、気持ちよく使い続けてください。