ヨーグルトメーカーで発芽玄米づくり|温度と水替えさえ押さえれば難しくありません
玄米をボウルに入れて水に浸けてみたけれど、いつまで待っても芽が出ない。夏はうまくいったのに冬は同じ時間でぜんぜん変化がない。気づいたら水が白く濁って、ちょっと酸っぱいような臭いがしてきた。発芽玄米を自分で作ろうとして、こんなつまずき方をした人はかなり多いんじゃないかなと思います。私も最初は「浸けておくだけでしょ」と軽く考えていて、見事に失敗しました。
発芽玄米づくりでいちばん効いてくるのは、じつは根性でも玄米の値段でもなく、水の温度です。玄米が芽を出すのに向いた温度帯はだいたい30〜35℃で、この範囲を保てるかどうかで、発芽するまでの時間も、雑菌が増えるかどうかも大きく変わってきます。そして室温任せの浸水は、この温度帯からいちばん外れやすい方法です。だから季節で結果がブレるんですね。
そこで出番になるのがヨーグルトメーカーです。もともと発酵食品のために1℃刻みで温度をキープする道具なので、発芽玄米の作り方としてはかなり相性がいい。ヨーグルティアのような容器付きのタイプでも、牛乳パックを立てるタイプでも、設定温度を30℃前後にできれば発芽玄米は作れます。何時間かかるのか、水は何回替えるのか、フタはどうするのか、そして臭いやぬめりが出たときにどうするのか。このあたりを順番に整理していきます。
あわせて、発芽したあとの炊き方や水加減、炊飯器のモードの選び方、保存の目安、そもそも芽が出ない玄米の見分け方まで、ひととおり触れていきますね。発芽玄米にGABAが多いという話もよく聞くと思うので、そのあたりの前提も最初に押さえておきましょう。
- ヨーグルトメーカーで発芽玄米を作る具体的な手順と温度・時間の目安
- フタの扱いと水替えの間隔という、失敗を分ける2つのポイント
- 臭い・ぬめり・芽が出ないといったトラブルの原因と対処
- 発芽玄米の炊き方と水加減、保存や冷凍のしかた
ヨーグルトメーカーで発芽玄米を作る手順と温度
ここからは実際の作り方です。特別な道具は要りません。ヨーグルトメーカーと玄米、それと水だけで始められます。
発芽玄米というのは、玄米を水と温度の条件下に置いて、ほんの少しだけ芽を出させた状態のお米のことです。玄米が発芽するのに必要な条件は、シンプルに言うと水・温度・酸素の3つ。このうち温度を一定に保つのがいちばん難しいので、そこを機械にまかせられるのがヨーグルトメーカーの強みですね。分量は、ヨーグルティアのような1L前後の容器なら玄米2合(約300g)が扱いやすい量です。設定温度は30〜35℃、時間は12〜24時間が目安になります。
この章では、発芽玄米とは何か、ヨーグルトメーカーが発芽に向く理由、用意するものと分量の目安、温度と時間の設定、フタは密閉しないことと水替えのコツ、そして発芽のサインは1mm未満の白い点であることを、順を追って見ていきます。
発芽玄米とは?玄米との違いとGABA
発芽玄米というのは、玄米を水と温度の条件下に置いて、ほんの少しだけ芽を出させた状態のお米のことです。ポイントは「ほんの少し」というところ。もやしのように芽を伸ばすわけではなく、胚芽の部分から0.5〜1mm程度、白い点や小さな突起がぽつんと顔を出したくらいで止めます。見た目はほとんど玄米のままですね。
では、なぜわざわざ発芽させるのか。玄米は「これから芽を出すぞ」というスイッチが入ると、種の中に蓄えた成分を分解して、芽が育つための材料に作り替え始めます。この過程でかたい組織がゆるみ、水を吸いやすくなるので、玄米のままよりやわらかく炊きやすくなります。玄米は消化に負担がかかると感じる人もいますが、発芽させたものはその点でも食べやすくなったという声が多いです。
もうひとつよく話題になるのがGABA(ギャバ/γ-アミノ酪酸)です。玄米が発芽の準備を始めると、たんぱく質の一部が分解されてGABAが増えることが知られていて、発芽させることで玄米よりも含有量が高まると報告されています。実際に、発芽玄米に向く品種としてGABA含量の高い米の育成も進められています。
GABAは発芽の条件(温度・時間・水の状態)によって増え方が変わるため、自宅で作ったものが毎回同じ含有量になるとは限りません。数値はあくまで一般的な目安として受け取ってください。研究機関では、GABA含量の高い発芽玄米用の品種開発も行われています(出典:農研機構「GABA(γ-アミノ酪酸)が多い発芽玄米用糖質米新品種『あゆのひかり』」)。
なお、栄養面の話は体質や食べる量によって受け取り方が変わります。健康上の目的があって発芽玄米を取り入れたい場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。この記事は、あくまで家電を使って安定して作る方法の話として読んでもらえたらと思います。
ヨーグルトメーカーが発芽に向く理由

玄米が発芽するのに必要な条件は、シンプルに言うと水・温度・酸素の3つです。このうち水と酸素は工夫でどうにでもなりますが、温度だけは意志の力ではどうにもなりません。ここを機械にまかせられるのがヨーグルトメーカーの強みです。
室温での浸水がうまくいかない理由も、ここにあります。真夏の台所なら水温が30℃近くまで上がることもありますが、その代わり雑菌の増えるスピードも上がります。逆に冬場は水温が10℃台まで落ちて、24時間浸けてもうんともすんとも言わない。同じ手順を踏んでいるのに季節で結果が変わるのは、腕の問題ではなく水温の問題なんですね。
ヨーグルトメーカーは、設定した温度をヒーターとサーモスタットで維持し続ける家電です。多くの機種が25〜65℃くらいの範囲を1℃単位で設定でき、タイマーも1時間単位で組めます。発芽に向いた30〜35℃という帯は、この設定範囲のちょうど下のほうに収まります。つまり、玄米にとっての「ちょうどいい春」を、季節に関係なく作り出せるわけです。
「炊飯器の保温でも同じことができるのでは」と思うかもしれません。実際、炊飯器を使う作り方も紹介されてはいるのですが、保温機能の温度は60〜70℃前後に設定されている機種が多く、発芽に向いた30〜35℃からは大きく外れます。そのため保温をつけっぱなしにはせず、短時間だけ通電しては切る、という調整が必要になります。これは手間もかかりますし、目を離した隙に温度が上がりすぎるリスクもあります。設定温度をそのまま維持してくれるヨーグルトメーカーのほうが、圧倒的に管理が楽なんですね。
もうひとつの利点が、タイマーです。ヨーグルトメーカーは時間で自動的に加熱を止めてくれるので、寝ている間に仕込んでも過剰に加熱され続ける心配がありません。発芽玄米は12〜24時間という長丁場になるので、この「放っておける」という性質はかなり効いてきます。
ちなみに同じ温度キープの機能は、ヨーグルトや甘酒、塩麹といった発酵食品でも使い回せます。用途によって最適な温度帯は違っていて、たとえば米麹を使う甘酒なら60℃前後を狙います。ヨーグルトメーカーの種菌選びと温度・費用の目安をまとめた記事でも触れていますが、「何を作るか」で設定温度は大きく変わるので、機種を選ぶときは温度の下限と上限を両方見ておくと後悔しにくいですよ。
用意するものと玄米・水の分量の目安
用意するものは驚くほど少ないです。ヨーグルトメーカー本体、専用の内容器(牛乳パック式の機種なら耐熱の容器やパック)、玄米、水。以上です。種菌も砂糖も要りません。あえて挙げるなら、水を替えるときにお米を流さないためのザルがあると楽ですね。
分量は、容器の大きさに合わせて決めます。ヨーグルティアのような1L前後の容器なら、玄米2合(約300g)が扱いやすい量です。3合まで入れているレシピもありますが、玄米は水を吸って膨らむので、容器いっぱいに詰めると水替えのときにこぼれやすくなります。最初は2合くらいから試すのがおすすめかなと思います。
水の量は「玄米がしっかり水に沈み、さらに1cmほど上まで水がある」状態が目安です。浸水中に玄米が水を吸って水位が下がるので、ぎりぎりだと途中で顔を出してしまいます。顔を出した部分は乾いて発芽がそろわなくなるので、少し多めに入れておくくらいでちょうどいいです。
| 容器の容量 | 玄米の量の目安 | 水の量の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 約1L(ヨーグルティア等) | 2合(約300g) | 玄米より1cm上まで | いちばん扱いやすい量 |
| 約1L | 3合(約450g) | 玄米より1cm上まで | 水替え時にこぼれやすい |
| 約1.5L以上 | 3〜4合 | 玄米より1〜2cm上まで | 水位の下がり方に注意 |
| 牛乳パック式 | 1〜2合 | 玄米より1cm上まで | 耐熱容器を別途用意 |
洗う前に、水を張ったボウルに玄米を入れて軽くかき混ぜ、浮いてきた粒やもみ殻を取り除いておくと仕上がりが安定します。浮く粒は中身が詰まっていない可能性があり、そのまま仕込んでも発芽しないことが多いからです。とくに量り売りや無選別の玄米では、小石や割れた粒が混ざっていることもあるので、ここでひと手間かけておくと炊いたときの食感もよくなります。
玄米を洗うときは、白米のようにゴシゴシ研ぐ必要はありません。両手でこすり合わせるようにやさしく洗い、水を2〜3回替えれば十分です。強く研ぐと胚芽が取れてしまい、いちばん芽を出してほしい部分を削ることになるので、ここはやさしくいきましょう。洗い終わったら、容器に玄米と水を入れて本体にセットします。
ヨーグルトメーカーをまだ持っていない場合は、30℃台を1℃単位で設定できるタイプを選んでおくと、発芽玄米にも甘酒にも使い回せますよ。
温度は30〜35℃、時間は12〜24時間が目安
設定温度は30〜35℃。これが発芽玄米づくりの中心になる数字です。30℃前後だとゆっくり確実に、35℃寄りにすると早く進みますが、そのぶん雑菌も動きやすくなります。はじめての1回目は30℃で組んで、様子を見ながら調整するのがいちばん失敗が少ないやり方だと思います。
時間は12〜24時間が目安です。「12時間セットして、まだ発芽していなければさらに12時間」という組み方が扱いやすいですね。ヨーグルトメーカーのタイマーは長時間設定できる機種が多いので、24時間で組んでおいて途中で確認する形でもかまいません。玄米の品種や鮮度、水温の上がり方で差が出るので、時間を守ることよりも、後述する発芽のサインを見て止めることのほうが大事です。
発芽玄米づくりの基本設定(目安)
- 温度:30〜35℃(迷ったら30℃から)
- 時間:12〜24時間(12時間ごとに確認)
- 水位:玄米より1cmほど上
- フタ:密閉しない
- 水替え:8〜12時間ごと
なお、温度を上げれば上げるほどいいというものではありません。公的な試験研究でも、玄米のギャバ含量を高めるための発芽温度は30〜35℃が最もよいとされており、あわせて発芽期間中は微生物が繁殖しやすいため水を頻繁に交換するなどの注意が必要だと示されています(出典:福井県「γ-アミノ酪酸(ギャバ)等を増加させる玄米の発芽処理技術」)。ヨーグルト用の42℃前後のモードで代用しないようにして、あくまで30〜35℃の範囲で組み立てましょう。
ちなみに同じヨーグルトメーカーでも、麹のみで作る甘酒は60℃前後と、温度帯がまったく違います。同じ機械でもレシピごとに設定は別物なので、前回の設定が残っていないか確認してからスタートしましょう。
フタは密閉しない|酸素と水替えのコツ
ここが、レシピを読んでいても見落としがちなポイントです。玄米が発芽するには酸素が要ります。種は水を吸って呼吸を始めるので、密閉した容器の中では条件がそろわないんですね。ヨーグルトを作るときの感覚で内フタと外フタをきっちり閉めてしまうと、発芽が進まないどころか、水の中が酸素不足になって嫌な臭いのもとになります。
ヨーグルティアのような容器タイプなら、内フタは使わず、取っ手のついた外フタをふんわり乗せるだけにします。牛乳パック式の機種で耐熱容器を使う場合も、ラップをぴっちり張らず、軽くかぶせる程度にしておきましょう。ホコリが気になるならキッチンペーパーを一枚乗せる形でも大丈夫です。
もうひとつが水替えです。浸水中の水は、玄米から溶け出した成分と温かさで、放っておくと雑菌が増えやすい環境になります。8〜12時間おきに水を替えるのが基本で、気温が高い時期はもう少しこまめにしてもいいくらいです。夜にセットして朝に一度替え、その日の夕方までに仕上げる、というリズムだと生活に組み込みやすいと思います。
水を替えるときは、ザルにあけて軽くすすぎ、新しい水を同じ水位まで入れ直します。このとき玄米の匂いも一緒に確認しておくと、異変に早く気づけます。ほんのり穀物の匂いがするくらいなら正常。酸っぱい、生ぐさい、といった方向に振れていたら、そこで判断が必要になります(対処はこのあとの項目で触れます)。
発芽のサインは1mm未満の白い点

「どこまで待てばいいのか分からない」というのが、最後に残る悩みだと思います。目印はシンプルで、胚芽の部分から白い点や小さな突起がぽつんと出ていれば発芽です。長さで言えば0.5〜1mm程度、髪の毛の先くらいのごく小さな変化なので、明るいところで数粒つまんで確認してみてください。
全部の粒がきれいにそろって発芽することは、家庭ではまずありません。玄米は一粒ずつコンディションが違うので、全体の半分くらいに白い点が見えてきたら「発芽した」と判断していい、くらいの感覚で大丈夫です。ここで完璧を求めて待ち続けるほうが、味の面でも衛生の面でもリスクが上がります。
逆に、芽が2〜3mmを超えて伸びてきたら、それは伸ばしすぎです。伸びた芽のぶんだけ種の中の成分が使われてしまい、炊いたときの食感もぼそぼそしやすくなります。発芽玄米は「芽を育てる」のではなく「芽が出た瞬間で止める」ものだと考えると、判断しやすいですよ。
発芽を確認したら、ザルにあけてしっかりすすぎ、そのまま炊くか、水気を切って保存に回します。すぐに炊かない場合は、必ず水を切ってから冷蔵庫へ。温かい水の中に置きっぱなしにすると、そこから一気に傷みが進みます。
ヨーグルトメーカーの発芽玄米|失敗対策と炊き方
手順どおりにやったつもりでも、うまくいかないことはあります。つまずくのはだいたい3つで、臭い、ぬめり、そして芽が出ないことです。
臭いとぬめりは雑菌が原因で、水替えをしていない・水温が高すぎる・容器を密閉して酸素が足りない、この3つが重なったときに一気に条件がそろいます。逆に言えば、どれか1つを崩すだけでかなり防げるということですね。芽が出ない場合は、手順ではなく玄米そのものに原因があることもあるので、見分け方と選び方を知っておくと次に活きます。うまくいかなかった原因が分かると、次回からの精度が一気に上がりますよ。
この章では、臭い・ぬめりが出る原因と防ぎ方、芽が出ない玄米の見分け方と選び方、そして無事に発芽したあとの炊き方・水加減、保存の目安と冷凍するときのコツまでを整理していきます。
臭い・ぬめりが出る原因と防ぎ方
発芽玄米づくりで最も多い失敗が、これです。水が白く濁ってとろみが出る、指で触るとぬるっとする、酸っぱいような、発酵とも腐敗ともつかない臭いがしてくる。原因はほぼ一つで、温かい水の中で雑菌が増えたことです。
雑菌が増える条件は、水替えをしていない・水温が高すぎる・容器を密閉して酸素が足りない、の3つが重なったときに一気にそろいます。逆に言えば、水を8〜12時間ごとに替える、温度を30℃前後に抑える、フタを密閉しない、という基本を守るだけで、かなりの割合で防げます。
| 症状 | 考えられる原因 | 次回の対策 |
|---|---|---|
| 水がとろりと濁る/ぬめる | 水替えの間隔が長い | 8時間ごとに替える |
| 酸っぱい臭いがする | 設定温度が高い・時間が長い | 30℃に下げ、12時間で一度確認 |
| 生ぐさい臭いがする | 密閉して酸素が不足 | 内フタを外し、ふんわりかぶせる |
| 表面に白い膜が張る | 水位が下がり空気に触れた | 水位を玄米より1cm上に保つ |
はっきりした異臭やぬめりが出てしまったものは、もったいなくても食べずに処分してください。すすげば取れそうに見えても、増えてしまった菌がゼロになるわけではありません。食品の安全に関わる部分なので、迷ったら使わない、が基本の判断です。体調に関わる不安がある場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
なお、玄米特有の「ぬか臭さ」と、雑菌由来の臭いは別ものです。前者は洗い方が足りないときに出る穀物っぽい匂いで、すすげば軽くなります。後者は酸味やえぐみを含んだ匂いで、すすいでも残ります。判断に迷ったら、水を替えたあとにもう一度嗅いでみて、匂いが戻ってくるかどうかを見るとよいですよ。
芽が出ない玄米の見分け方と選び方
手順は完璧、温度も水替えも守った。それでも芽が出ない。このケースは、作り方ではなく玄米そのものに原因があることがあります。というのも、市販されている玄米のすべてが「発芽する玄米」ではないからです。
玄米は収穫後に乾燥の工程を通ります。このとき高い温度で強制的に乾かすと、種としての力が失われて、水に浸けても発芽しなくなることがあります。農作業の効率化で乾燥が急速に行われるケースがあり、有名な産地・ブランドのお米であっても発芽しないことはあるんですね。保管の温度が高い状態が続いた場合も、同じように発芽率が落ちます。
買うときの見分け方としては、次のような点が手がかりになります。
- 「発芽玄米用」「発芽する玄米」と明記されているもの
- 低温倉庫での保管をうたっているもの
- 精米・出荷の時期が新しいもの
- 胚芽がしっかり残っているもの(胚芽が欠けた粒が多いと発芽率が下がる)
試すときは、いきなり2合を仕込まず、小さくテストするのが効率的です。手順もごく簡単で、次のようにするだけです。
- 玄米を大さじ2杯ほど取り、軽く洗う
- 小さな器に入れ、玄米が沈む程度の水を張る
- ヨーグルトメーカーに入れ、30℃で24時間セットする
- 途中で1回だけ水を替える
- 24時間後に白い点が出ているか数粒つまんで確認する
これで白い点が出なければ、その玄米は発芽向きではないと判断できます。この一手間で、2合を仕込んでから丸ごと無駄にする事態を避けられますし、袋を買い替えるときの判断材料にもなります。同じ銘柄でも収穫年や保管状況で結果が変わることがあるので、袋を新しくしたタイミングでテストする習慣にしておくと安心です。
ちなみに、発芽しない玄米でも玄米としては普通に食べられます。発芽させられなかった=品質が悪い、という話ではないので、そこは切り分けて考えて大丈夫です。玄米の産地や乾燥方法についての正確な情報は公式サイトをご確認ください。
発芽向きの玄米を探すなら、玄米そのものを専門に扱っているお店から選ぶと外れが少ないかなと思います。
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発芽玄米の炊き方|水加減と炊飯モード

発芽させた玄米は、すでにたっぷり水を吸っています。ここが白米や乾いた玄米と決定的に違うところで、水加減も炊飯モードも、そのつもりで組み替える必要があります。いつもの玄米モードでいつもの水加減にすると、べちゃっとした仕上がりになりやすいです。
水加減の目安は、発芽玄米1合あたり200〜220ml前後。市販の乾燥した発芽玄米を炊く場合は、1カップに対して1.5カップの水という比率が案内されていることが多いですが、自宅で発芽させたものは浸水済みなので、そこから少し控えめにするとちょうどよくなります。最初は220mlで炊いてみて、やわらかすぎたら次回は200mlへ、という調整のしかたが分かりやすいですね。
| 炊くもの | 水加減の目安(1合あたり) | おすすめモード | 浸水 |
|---|---|---|---|
| 自家製の発芽玄米100% | 200〜220ml | 玄米モード | 不要(浸水済み) |
| 発芽玄米+白米(半々) | 白米の目盛りより気持ち多め | 白米モード | 不要 |
| 市販の乾燥発芽玄米100% | 1カップに対し1.5カップ | 玄米モード | 2〜3時間 |
| 市販の乾燥発芽玄米+白米 | 白米の目盛り通り | 白米モード | 30分程度 |
モードの選び方にはコツがあります。発芽玄米だけで炊くなら玄米モードで問題ありません。ただし白米と混ぜて炊く場合は白米モードのほうが向いています。玄米モードは長時間じっくり加熱するので、混ぜた白米側が煮崩れて、ぐしゃっとした食感になりやすいんですね。半々くらいで混ぜるなら白米モード、と覚えておくと失敗が減ります。
炊飯器以外で炊く場合も、考え方は同じです。土鍋なら、沸騰するまで中火、そこから弱火で15〜20分、火を止めて10分蒸らす、というのが基本の組み立てになります。圧力鍋を使うとよりもっちりした仕上がりになりますが、発芽玄米はすでに水を含んでいるぶん加圧時間は短めで足ります。いずれの場合も、最初は少なめの水加減から試して、好みの硬さに寄せていくのが失敗の少ないやり方です。
炊き上がったら、すぐにしゃもじで底から返して蒸気を逃がします。発芽玄米は水分を多く含んでいるので、そのままにしておくと下のほうが詰まった状態になりがちです。ここは白米と同じ扱いで大丈夫です。塩をひとつまみ加えて炊くと甘みが立ちやすいので、味が単調に感じるときは試してみてください。
自分で発芽させるのが手間だと感じたら、まずは市販の発芽玄米で味を確かめてみるのもアリだと思います。
保存の目安と冷凍するときのコツ
発芽させたあとの玄米は、生の状態と炊いたあとの状態で、それぞれ保存のしかたが変わります。まず生の発芽玄米。発芽が終わったらしっかり水を切り、密閉容器に入れて冷蔵庫へ。目安は1週間程度です。水に浸けたまま冷蔵庫に入れる方法もありますが、その場合は毎日水を替える前提になるので、水を切って保存するほうが管理は楽だと思います。
一度にたくさん作ってしまった場合は、生の状態で冷凍することもできます。水気を切って小分けにし、平らにならして冷凍すると、使いたい量だけ取り出せます。冷凍したものは解凍せず、凍ったまま炊飯器に入れて炊いてかまいません。ただし水加減はやや多めに見ておくと安心です。
炊いたあとの発芽玄米は、炊飯器で長時間保温しないほうがいいです。保温を続けると水分が抜けてぼそぼそになり、色も黄ばんできます。すぐに食べない分は、温かいうちに一食分ずつラップで包んで、粗熱が取れたら冷凍庫へ。この「温かいうちに包む」というのがポイントで、冷めきってから包むと水分が飛んでしまい、解凍したときにパサつきます。
冷凍したごはんは、電子レンジで温めれば炊きたてに近い状態に戻ります。保存期間の目安は2〜3週間程度と考えておくと、味の面でも安心です。作り置きの日持ちの考え方については、ヨーグルトメーカーで作ったものの賞味期限をメニュー別にまとめた記事も参考になると思います。いずれも一般的な目安なので、保存環境によって変わる点はご了承ください。
ヨーグルトメーカーの発芽玄米についてよくある質問
ヨーグルトメーカーの内容器ではなく、牛乳パック式の機種でも発芽玄米は作れますか?
作れます。牛乳パックを立てるタイプの機種でも、内部に入る耐熱の容器を用意すれば同じように使えます。パックそのものに玄米と水を入れる方法は、水替えのたびに中身を出し入れしにくいのであまり向きません。口の広い耐熱容器を使い、フタはふんわりかぶせるだけにしてください。機種ごとの対応容器については、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
夜セットして朝には完成しますか?何時間くらい見ておけばいいですか?
季節や玄米の状態によりますが、30℃設定なら12時間でも発芽が始まることがあります。ただし24時間かかる場合もあるので、朝の時点で白い点が出ていなければ、水を替えてもう半日続ける形になります。夜にセットして翌日の夕方までに仕上げる、というスケジュールで見ておくと余裕がありますよ。
水替えを1回もしないで24時間置いてしまいました。食べても大丈夫でしょうか?
臭い・ぬめり・水の濁りを確認してください。とろみやぬめりがある、酸味を含んだ臭いがする場合は食べずに処分することをおすすめします。見た目と匂いに異常がなければ問題ないことも多いですが、判断に迷う状態であれば無理をしないのが安全です。体調に関わる不安がある場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
発芽玄米を作るのに、ヨーグルトメーカーの電気代はどのくらいかかりますか?
ヨーグルトメーカーの消費電力は30W前後の機種が多く、常に全力で加熱し続けるわけではないため、実際の消費はこれより低くなります。仮に30Wで24時間動かし続けたとしても電力量は0.72kWh程度で、電気料金の単価によりますが数十円の範囲に収まる計算です。あくまで目安の数値なので、正確な消費電力は機種の仕様表をご確認ください。
まとめ|ヨーグルトメーカーの発芽玄米のコツ
ヨーグルトメーカーで発芽玄米を作るときにやることは、結局のところ多くありません。玄米をやさしく洗って容器に入れ、玄米より1cm上まで水を張り、30〜35℃で12〜24時間。フタは密閉せず、8〜12時間おきに水を替える。白い点が0.5〜1mmほど見えたら止める。この5つを押さえておけば、季節に振り回されずに同じ結果を出せます。
うまくいかないときの原因も、だいたい決まっています。臭いやぬめりは水替えと温度と酸素の3点。芽が出ないのは玄米そのものが発芽向きでない可能性。この切り分けができるようになると、「今回は何が悪かったのか」がその場で分かるようになります。大さじ2杯で小さくテストしてから本番に入る、というやり方も覚えておくと無駄がありません。
炊くときは、浸水済みであることを前提に水加減を少し控えめに。白米と混ぜるなら白米モード、発芽玄米だけなら玄米モード。保存は水を切って冷蔵で1週間、炊いたものは温かいうちに小分けして冷凍。ここまでが一連の流れです。
玄米は体にいいと聞くけれど食べにくい、というところで止まっている人にとって、発芽させるという一手間はかなり効きます。しかもその一手間を代行してくれるのが、すでに家にあるかもしれないヨーグルトメーカーというのが面白いところですね。ヨーグルト以外に使い道がなくて棚の奥にしまってある、という人こそ、一度この使い方を試してみてほしいなと思います。
なお、この記事で紹介した温度・時間・分量はあくまで一般的な目安です。機種によって設定できる温度の刻みや保温の精度は違いますので、お使いのヨーグルトメーカーの取扱説明書とあわせて確認してみてください。正確な情報は公式サイトをご確認ください。