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KADEN LAB

CLIMATE / RESEARCH REPORT

除湿機の保管方法|内部乾燥とカバーの選び方をメーカー手順で解説

障子の入る和室に置かれた除湿機の写真に、しまう前の内部乾燥とカバーの選び方を解説するという記事タイトルを重ねた表紙スライド

除湿機のオフシーズンの保管方法|しまう前の内部乾燥とカバー

Kaden Lab研究員レン

RESEARCHER / レン

こんにちは。Kaden Lab研究員のレンです。

梅雨と夏を越えて、そろそろ除湿機の出番が減ってきた。押し入れに片付けようかと思ったとき、そのまましまってよいのか少し迷うのではないでしょうか。実際、翌シーズンに出して電源を入れた瞬間に生乾きのようなにおいがした、という経験をした人は少なくないはずです。

原因はほぼひとつで、内部に水分が残ったまましまったことにあります。除湿機は空気から水を取り出す機械なので、運転を止めた直後の本体内部はびしょ濡れの状態です。そこを乾かさずに暗くて風の通らない場所へ入れれば、翌シーズンまでの半年間、微生物にとって好条件が続くことになります。

幸い、対処は難しくありません。メーカーの取扱説明書には収納の手順が番号付きで載っていて、そのとおりにやれば数十分の作業で終わります。この記事では、しまう前にやる工程の順番、内部乾燥機能の使いどころ、カバーと置き場所の選び方、そして翌シーズンの立ち上げまでを整理します。

  • 運転を止めてからしまうまでの工程と正しい順番
  • 内部乾燥機能が何をしているのかと、無い機種の考え方
  • カバーに向く素材と、密閉してはいけない理由
  • 置き場所の条件と、翌シーズンに最初に見るところ
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しまう前にやることは順番が決まっている

保管の失敗は、やることを知らなかったからではなく、順番を飛ばしたことで起きます。たとえば掃除を先にして乾燥を後にすると、洗ったフィルターが乾く前に箱へ入れることになる。逆に乾燥を先に済ませても、そのあとで水を捨てれば意味がありません。メーカーの説明書はこの点をよく分かっていて、収納の章に番号付きの手順として並べています。しかも一番最初の工程が「待つこと」なので、思い立ったその場で全部終わらせようとすると崩れます。まずは全体の流れを把握してから取りかかってください。所要時間は待ち時間を除けば30分ほどです。用意するものも、乾いた布と掃除機くらいで足ります。新しく買うものは基本的にありません。保管の良し悪しが表に出るのは半年後なので、やったつもりで済ませやすい作業でもあります。

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運転停止後1日おいてから始める

運転を止めた直後の除湿機内部が水分で濡れていることと、乾かさずに暗い収納へしまうと微生物に好条件が続くことを、内部の透視図と押し入れの写真で示したスライド
翌シーズンのにおいの原因は内部に残った水分

三菱電機の除湿機取扱説明書の保管のしかたには、作業に入る前の条件が書かれています。運転停止後、約1日おいて本体内部についた水が落ちきってから、下記の作業をしてください、という一文です。

この1日が、地味ですがいちばん大事かもしれません。運転を止めた直後の本体内部では、冷却器の表面に結露した水がまだ流れ落ちている最中です。その状態でタンクを空にしても、あとから水が落ちてくればタンクにまた溜まります。先に水を落としきってから、空にする。順番が逆だと、乾いたつもりの機体に水が残ります。

実務的には、シーズン最後の運転を終えたら、そのまま1日放置して翌日に作業する形になります。コンセントは抜かずに置いておくほうが、後の工程で内部乾燥運転を使うときに手間がありません。急いでしまいたい事情がなければ、この待ち時間を惜しまないでください。

なお、この間に本体を移動させるなら、タンクの水を先に捨てておきます。三菱電機の説明書には、移動するときは運転を停止し、タンクの水を捨てるという安全上の注意があり、タンクの水がもれて家財などをぬらしたり、感電・漏電の原因になると理由が書かれています。移動と保管は別の作業なので、混ぜないほうが安全です。

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メーカーが示す収納の5工程

待ち時間が終わったら、手順に入ります。三菱電機の説明書は5つの番号で示していて、そのまま真似できる内容です。

1つめが内部クリーン運転をすること。説明書には、本体内部のカビ予防のために、内部クリーン運転をおすすめしますと添えられています。2つめが電源コードをまとめ、バンド掛けにかけること。3つめが排水し、お手入れすること。ここではタンクの水を捨てて、残った水滴をふき取る、という具体的な動作が示されています。4つめがフィルターカバー・エアフィルターを掃除すること。汚れを掃除機で吸い取る、という方法が書かれています。そして5つめが収納するです。

コロナの除湿機取扱説明書にも、保管前の作業として、排水タンクの水をすててください、エアフィルターを掃除しもとどおりに取り付けてください、やわらかい布で除湿機をからぶきしてください、という流れが示されています。2社とも「水を抜く」「フィルターを手入れする」「拭く」という骨格は同じです。

ここで注意したいのは、フィルターを洗う機種の場合、乾燥の時間を工程に組み込む必要があるという点でしょう。三菱電機の説明書には、ぬれたままのエアフィルターは使用しないでくださいという注意があります。洗ったフィルターを半乾きで戻して箱にしまえば、そこが最初のカビの発生源になります。フィルターの乾燥時間まで含めて計画するのが、実際に失敗しないコツです。

内部乾燥はどこまで必要か

収納の5工程のうち、1つめに置かれているのが内部クリーン運転でした。この機能は呼び名がメーカーごとに違い、内部乾燥運転、内部クリーン、内部乾燥機能などと表記されます。名前は違ってもやっていることは同じで、本体内部に残った水分を風で飛ばすことです。ところが「毎回やるべきなのか」「機能が付いていない機種はどうするのか」という疑問は説明書だけでは解けません。ここでは各社の記載を照らし合わせて、必要な場面と不要な場面を切り分けます。結論から言えば、日常では省ける場面もありますが、保管前だけは省かないほうがよい機能です。

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項目 三菱電機(内部クリーン運転) パナソニック(内部乾燥機能)
目的 本体内部の湿気を乾燥させ、冷却器でのカビの発生を抑制 本体内部に残った水滴や湿気を乾燥させる
運転時間 約1時間 約1時間後に自動的に停止
使う場面 運転後は1日1回をめやすに実施することをおすすめ 運転後や、長時間使用しないときにおすすめ
不要になる条件 連続排水して連続運転している場合は必要なし 記載なし
できないこと すでに発生しているカビを取り除くことはできない 記載なし
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内部クリーン運転は約1時間で何をするのか

三菱電機の説明書では、この機能について、本体内部の湿気を乾燥させることで冷却器でのカビの発生を抑制しますと説明されていて、運転時間は約1時間ですと明記されています(出典:三菱電機 衣類乾燥除湿機 MJ-P180VX 取扱説明書)。冷却器というのは、空気を冷やして結露させる部品のことで、除湿機のなかでいちばん濡れる場所です。

パナソニックの公式FAQでも、内部乾燥機能を本体内部に残った水滴や湿気を乾燥させる機能と説明していて、約1時間後に自動的に停止すると案内されています(出典:パナソニック 衣類乾燥除湿機 よくあるご質問「除湿機の内部乾燥機能とは」)。別のメーカーが別の名前で呼んでいる機能が、目的も所要時間もほぼ一致しているのは、この処理が方式として確立されているからでしょう。

使う場面については書き方が少し違います。三菱電機は、運転後は1日1回をめやすに内部クリーン運転することをおすすめしますとしていて、日常の運用に組み込む前提です。パナソニックは、運転後や、長時間使用しないときにお使いいただくことをおすすめしますという案内で、「長時間使用しないとき」が明示されている点が保管との関係で重要になります。つまりシーズン終わりは、まさにこの機能を使うべき場面ということです。

注意点もあります。三菱電機の説明書には、すでに発生しているカビを取り除くことはできませんという但し書きと、内部クリーン運転を途中で解除すると効果が得られない場合がありますという記載があります。予防の機能であって除去の機能ではないので、においがすでに出ている状態でこれを回しても解決しません。においが先に立っている場合は除湿機の臭いの原因と消し方|すっぱい・カビ臭い・焦げ臭いの見分け方で原因を切り分けてから保管に入ってください。

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機能がない機種は送風で代用できるか

内部乾燥に相当する機能が付いていない機種もあります。その場合にどうするかは、説明書に書かれていないことが多いので、ここは慎重に考えたいところです。

まず事実として、内部乾燥機能がやっているのは「圧縮機を止めて送風だけを続ける」ことです。三菱電機の説明書でも、内部クリーン運転中は送風の状態になり、本体内部にこもった湿気を放出するため室内の湿度が上がることがあると説明されています。この説明を素直に読めば、送風運転を一定時間回すことが、同じ方向の処理になるとは言えそうです。

ただし、機能として用意されていない以上、メーカーが保証する使い方ではありません。この記事では「送風運転が選べる機種なら、タンクを空にした状態で送風を回しておくと内部が乾きやすい」という考え方を紹介するにとどめます。時間の目安や効果については、メーカーの記載がないため断定できません。不安があれば、機能の有無を含めてメーカーの相談窓口に確認するのが確実です。

送風機能もない機種の場合は、物理的に乾かすしかありません。タンクと排水ふたを外した状態で、風通しのよい場所に半日から1日置く。これはメーカーの手順ではありませんが、濡れたまましまうよりは良い状態に近づきます。急がないことが、この作業ではいちばんの味方です。

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内部乾燥が不要になる使い方もある

日常の運用では、内部乾燥をしなくてよい場面があります。これは知っておくと電気代の節約になります。

三菱電機の説明書には、運転後は1日1回をめやすに内部クリーン運転することをおすすめしますとしたうえで、ただし、連続排水(ホースをセット)して連続運転している場合は、内部クリーン運転する必要はありませんと書かれています。連続排水にしていれば水が常に流れ出ているので、内部に水が滞留しないという理屈でしょう。

もうひとつ、実行の条件もあります。同じ説明書には、満水で停止した場合は、運転「切」にしないと内部クリーン運転をしませんという記載があります。満水ランプが点いたまま放置すると、内部クリーンが走らないということなので、保管前は必ず運転を切ってから実行してください。停電時や電源プラグを抜き差ししたあとは自動運転が解除されるという記載もあるので、ブレーカーを落とした直後なども設定を見直す必要があります。

なお、内部クリーン運転中はルーバーを閉じないでくださいという注意もあり、理由は騒音の原因になりますとされています。風の逃げ道をふさがない状態で回すのが正しい使い方です。この運転をすると室内の湿度が一時的に上がる点も、窓を開けられる時間帯を選ぶ理由になります。

カバーと置き場所の選び方

通気性のある布をかぶせた除湿機と、ビニール袋で密閉した除湿機を並べ、カバーの目的はほこりよけで防湿ではないことを示したスライド
カバーは通気性のある布・ビニールの密閉は逆効果

乾かし終えたら、あとはしまうだけ……と思いたいところですが、ここにも落とし穴があります。ほこりを防ぎたい一心で密閉すると、せっかく乾かした内部に湿気を閉じ込めることになるからです。カバーの目的はほこりよけであって、防湿ではありません。この違いを押さえておくと、素材選びで迷わなくなります。また置き場所についても、メーカーは条件を具体的に書いています。立てるのか寝かせるのか、直射日光はどうか、湿気の多い場所は避けるのか。どれも説明書に答えがあるので、ひとつずつ確認していきましょう。手持ちの布で足りることも多いはずです。専用のカバーを探し始める前に、まず何が求められている機能なのかを押さえておくと、余計な出費を避けられます。

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メーカーが指定するのは布のほこりよけ

三菱電機の説明書の収納の工程には、具体的な指示があります。本体を十分乾燥させてから、ほこりよけの布などをかぶせる、という書き方です。

ここで押さえたいのが2点あります。ひとつは順番で、十分乾燥させてから、かぶせると明記されていること。乾かす前にかぶせるのは想定されていません。もうひとつは素材で、指定されているのが「布」だという点です。ビニールでもケースでもなく布。この選択には理由があります。

布は通気性があるので、万一わずかに水分が残っていても、時間をかけて外へ逃げていきます。一方でほこりは繊維の網目で止められる。ほこりは止めるが湿気は通すという性質が、保管用のカバーに求められる条件そのものです。市販の家電用カバーを買う場合も、通気性のある布製かどうかを見てください。カバーを手作りするなら、古いシーツや綿の布で十分に役目を果たします。

専用品でなければいけない理由は、少なくとも説明書からは読み取れません。サイズが合っていて、通気性があり、ほこりを止められるならそれで構わないでしょう。買い足す前に、家にある布で代用できないか見てみるのをおすすめします。

家に合う布が無いときは、家電用のほこりよけカバーを1枚持っておくと毎年使えます。選ぶ基準は、三菱電機の説明書が指定している「ほこりよけの布」に沿うこと。つまり通気性のある布製で、本体より少し大きく、下がふさがらない形のものです。内側がビニールコーティングされたタイプは、乾かした意味が薄れるので避けてください。

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ビニールで密閉すると逆効果になる

逆に避けたいのが、ビニール袋や気密性の高いケースで包むことです。これは直感に反するかもしれません。密閉したほうが汚れないし、湿気も入らない気がします。

ところが実際は逆で、閉じ込められるのは外の湿気ではなく、中に残った湿気のほうです。除湿機は内部の細かい部品の隙間まで濡れているので、表面が乾いて見えても完全に乾ききるには時間がかかります。そこへ通気性のない袋をかぶせれば、出ていくはずだった水分が中にとどまります。半年かけて、袋の中だけ湿度の高い小さな空間ができあがるわけです。

この考え方は、メーカーの姿勢とも一致しています。三菱電機の説明書が保管場所として湿気が少なく直射日光の当たらない場所を指定し、カバーとして布を挙げているのは、乾いた空気に触れさせ続けることを前提にしているからだと読めます。密閉はその前提を壊します。

どうしてもほこりが気になるなら、布をかぶせたうえで収納場所そのものを見直すほうが筋がよいでしょう。押し入れの中でも、床に直置きするか、すのこの上に置くかで湿気の当たり方が変わります。収納内の湿気対策に除湿機を使う方法は除湿機を置く場所は部屋の中央と床が基本|目的別の最適解と禁止場所で扱っているので、しまう場所の環境から整えたい人はそちらもどうぞ。

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立てたまま・直射日光を避けて保管する

置き方についても、2社の説明書が同じことを書いています。三菱電機は、湿気が少なく直射日光の当たらない場所に、立てたまま保管するとしています。コロナも、直射日光のあたらない水平で安定した場所に立てたまま保管してくださいと案内しています。

ポイントは「立てたまま」です。なお、2社とも理由までは書いていません。一般に、圧縮機を内蔵する家電では内部の潤滑用オイルが横倒しで移動しうるとされ、冷蔵庫などでも同じ理由から横倒しが避けられます。除湿機もコンプレッサー式なら同じ構造を持つので、それが背景にあると考えるのが自然でしょう。いずれにせよ理由の推測はともかく、説明書が「立てたまま」と指定している以上そのとおりにするのが正解です。

「水平で安定した場所」という指定も見落とせません。立てて置いても、傾いていたり不安定だったりすれば倒れます。倒れた拍子に内部に残った水が動けば、電装部に回る可能性もあります。押し入れの上段に無理に押し込むより、下段の安定した場所に置くほうが安全でしょう。収納棚やラックの上に置く場合は、本体の重さを支えられるかを先に確認してください。除湿機は水を溜める構造上それなりの重量があり、三菱電機のMJ-P180VXは質量15.2kgと仕様表に記載されています。タンクの水が入ればさらに増えます。突っ張り式の棚や奥行きの足りない棚板では、棚板のたわみで傾いたり、地震で落下したりする恐れがあります。棚に載せるより床に近い位置へ置くほうが、倒れる距離が短いという意味でも安全側です。

直射日光を避けるのは、樹脂の劣化を防ぐためだと考えられます。ベランダや窓際の物置は温度も上がるので、保管場所としては向きません。湿気が少なく、日が当たらず、水平で安定していて、風が通る。この4条件を満たす場所を探してください。方式によって保管中の影響が変わるわけではありませんが、自分の機種がどちらかを把握しておくと、翌シーズンの使い始めで判断しやすくなります。方式の違いは除湿機の方式の違いを一覧比較|季節で決まるコンプレッサーとデシカントにまとめています。

翌シーズンに気持ちよく使うために

ここまでで本体の準備は終わりですが、仕上げとして電源まわりの始末が残っています。そして半年後、出したときに何を見るか。しまうときの数分と、出すときの数分で、翌シーズンの使い心地がかなり変わります。とくに電源コードは、扱い方ひとつで傷んでしまう部品です。長期間使わないときの電源の扱いについても、説明書は安全上の注意として明記しています。ここを飛ばしてしまう人が多いのですが、火災や感電に関わる項目なので、面倒でも押さえておいてください。最後に、翌シーズンの立ち上げで確認するポイントもまとめます。しまうときに数分かけておけば、出したときの確認も数分で終わります。逆に、しまうときを省くと出したときに時間を取られます。

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電源コードの始末とプラグを抜く理由

電源コードをまとめてから動かすことと、電源プラグをコンセントからまっすぐ引き抜くことを、プラグを抜く手の写真とともに示したスライド
長期間使わないときの電源コードとプラグの始末

三菱電機の説明書の収納手順の2番目は、電源コードをまとめ、バンド掛けにかけることでした。多くの機種には本体にコードを引っかける部分があるので、そこにまとめます。

まとめ方にも注意があります。同じ説明書には、電源コードをキャスターに巻き込まないよう、気をつけてくださいという注意と、電源コードを引きずらないでくださいという注意があり、理由は電源コードを傷める原因になりますと書かれています。移動のときに踏んだり挟んだりするのがいちばん傷むので、まとめてから動かすのが正解です。

そして、プラグは必ず抜きます。三菱電機の説明書の安全上の注意には、長期間使用しないときは、電源プラグをコンセントから抜くという項目があり、理由として漏電火災・感電の原因と書かれています。これは節電の話ではなく安全の話なので、必ず実行してください。

抜くときの作法もあります。電源プラグを持ってまっすぐ引き抜く、という項目があり、ななめに引き抜いたりコードを持って抜くと、プラグの刃や芯線が破損してショート・感電・発火の原因になると説明されています。半年ぶりに使うときに気持ちよく差せるかどうかは、抜くときの扱いで決まります。

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出したときに最初に確認すること

電源コードとプラグの状態、タンクとフィルターの手入れ、においの3点を確認リストにし、においが保管の答え合わせになると添えたスライド
翌シーズンの使い始めに確認する3点

翌シーズン、押し入れから出したら、いきなり運転せずに3つ確認してください。

1つめは電源コードとプラグの状態です。被覆に傷や割れがないか、プラグの刃が曲がっていないか、ほこりが積もっていないかを見ます。コロナの説明書には、使用を中止して点検を依頼すべき状態として、電源プラグや電源コード等が異常に熱くなる、電源コードに触れると通電しなかったりするという項目が挙げられています。使い始めに異常があれば、そこで止めるのが正解です。

2つめはタンクとフィルターです。乾いた状態でしまったはずでも、半年分のほこりは積もります。タンクを一度すすぎ、フィルターを説明書どおりの方法で手入れしてから取り付けてください。三菱電機の説明書には、タンクに水滴や黒い跡があっても工場での除湿テストによる残り水、または水の蒸発跡であり異常ではありませんという記載もあるので、跡そのものに驚く必要はありません。

3つめはにおいです。運転を始めて風にカビ臭さが混じるなら、保管前の乾燥が足りなかったか、しまう場所の湿気が多かったということになります。においは保管が成功したかどうかの答え合わせだと考えてください。次のシーズン終わりに、工程のどこを厚くすればよいかが分かります。

運転音が以前と違う、という場合も同様です。半年動かしていなかった機械なので、最初の数分は音の出方が違うことがあります。ただし擦れるような連続音が続くなら、それは別の問題です。使い始めの数日は、音と風量を意識して見てあげてください。

除湿機の保管に関するよくある質問(FAQ)

内部乾燥機能は毎回使ったほうがよいですか?

メーカーは日常的な使用をすすめています。三菱電機の説明書では、運転後は1日1回をめやすに内部クリーン運転することをおすすめしますと案内されています。パナソニックの公式FAQでも、運転後や長時間使用しないときにお使いいただくことをおすすめしますとされています。

ただし例外もあります。三菱電機は、連続排水してホースをセットし連続運転している場合は内部クリーン運転する必要はありませんとしています。常に水が流れ出ている状態なら、内部に水が滞留しないためでしょう。保管前については、どのメーカーの案内でも実施する側に入ります。

100均のカバーや手作りのカバーでも大丈夫ですか?

素材が通気性のある布であれば問題ないと考えられます。三菱電機の説明書は、本体を十分乾燥させてからほこりよけの布などをかぶせると案内していて、専用品を指定してはいません。古いシーツや綿の布で代用しても、ほこりよけという目的は果たせます。

避けたいのは、通気性のないビニール製や、密閉できるケースです。内部に残った水分が逃げられなくなります。サイズについては、本体より少し大きめで、下がふさがらないものを選んでください。完全に包み込むより、上からかぶせる形のほうが空気が動きます。

除湿機を横に寝かせて収納してもよいですか?

おすすめしません。三菱電機の説明書は、湿気が少なく直射日光の当たらない場所に立てたまま保管すると指定しています。コロナの説明書も、直射日光のあたらない水平で安定した場所に立てたまま保管してくださいと案内しています。2社とも「立てたまま」という条件を明記しています。

理由は説明書に書かれていませんが、一般に圧縮機を内蔵する家電では内部の潤滑用オイルが横倒しで移動しうるとされています。冷蔵庫の横倒しが避けられるのと同じ考え方です。あくまで推測を含む説明なので、根拠としてはメーカーの「立てたまま」という指定のほうを優先してください。どうしても置き場所がない場合は、寝かせるのではなく収納場所そのものを見直すほうが安全です。

しまう場所は押し入れでもよいですか?

条件を満たしていれば問題ありません。説明書が求めているのは、湿気が少ないこと、直射日光が当たらないこと、水平で安定していることの3つです。押し入れは日光の条件を自動的に満たしますが、湿気については場所によります。

気になる場合は、床に直置きせず、すのこや棚板の上に置くと空気が通りやすくなります。ふすまを時々開けて空気を入れ替えるのも効果があります。押し入れ自体の湿気が強いようなら、そこは除湿機の保管場所として向いていないということなので、別の場所を探してください。

内部乾燥機能が付いていない機種はどうすればよいですか?

まず、説明書に相当する機能の記載がないかを確認してください。呼び名はメーカーごとに違い、内部クリーン運転、内部乾燥運転などと表記されます。名前が違うだけで機能は付いている、ということがあります。

本当に無い場合、この記事ではメーカーの案内がないため断定を避けます。送風運転が選べる機種なら、タンクを空にした状態で送風を回すと内部が乾きやすいという考え方はありますが、メーカーが保証する使い方ではありません。確実なのは、タンクと排水ふたを外した状態で風通しのよい場所に置き、時間をかけて乾かすことです。判断に迷う場合はメーカーの相談窓口へお問い合わせください。

まとめ|乾かしてからしまうだけで翌年が変わる

除湿機の保管でやるべきことは、突き詰めれば「乾かしてからしまう」の一言です。ただし、その乾かし方に順番と条件があり、そこを外すと半年後ににおいという形で返ってきます。

順番は説明書どおりです。運転を止めたら約1日おいて本体内部の水が落ちきるのを待つ。そのあとで内部クリーン運転(約1時間)を回し、電源コードをまとめ、タンクの水を捨てて水滴をふき取り、フィルターカバーとエアフィルターを掃除する。洗える機種なら、フィルターが完全に乾くまで待ってから戻します。コロナの説明書も、水を捨てる、フィルターを掃除して戻す、やわらかい布でからぶきするという同じ骨格を示しています。

内部乾燥については、三菱電機とパナソニックの両方が約1時間という時間を示していて、目的も本体内部の湿気や水滴を乾かすことで一致していました。パナソニックが「長時間使用しないとき」を明示しているとおり、シーズン終わりはこの機能の出番です。一方で三菱電機は、連続排水で連続運転している場合は不要としています。日常では省ける場面があるが、保管前は省けないと覚えておけば間違いません。

カバーは布。三菱電機の説明書が、本体を十分乾燥させてからほこりよけの布などをかぶせると書いているとおりです。ビニールで密閉すると、閉じ込めるのは外の湿気ではなく中に残った湿気のほうになると考えられます(この点はメーカーが明記しているわけではなく、布を指定していることからの推論です)。置き場所は、湿気が少なく、直射日光が当たらず、水平で安定した場所に立てたまま。この「立てたまま」は2社が共通して指定しています。

そして最後に電源プラグを抜きます。長期間使用しないときは電源プラグをコンセントから抜く、という安全上の注意があり、理由は漏電火災・感電の原因とされています。抜くときはコードではなくプラグを持ってまっすぐ引き抜いてください。

なお、この記事で挙げた時間や手順は特定メーカーの取扱説明書に基づくもので、機種によって異なります。正確な情報はお使いの機種の取扱説明書とメーカー公式サイトをご確認ください。内部乾燥機能の有無や代替手段について判断に迷う場合は、メーカー・販売店へお問い合わせいただくようお願いします。

◆レンのメモ

しまう日をカレンダーに入れておくと、待ち時間つきの工程が回しやすくなります。「今日は最後の運転」「明日しまう」と2日に分けておくだけで、1日おくという条件が自然に満たせます。思い立った日に全部やろうとすると、この待ち時間だけが飛ばされがちです。

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