家庭用精米機で米が白くならない…故障の前に確かめたい4つのこと
家庭用精米機で精米したのに、お米が思ったより白くならない。粒が茶色っぽいまま残っていたり、全体的にくすんだ色だったり。せっかく玄米から精米しているのに仕上がりが安定しないと、機械が壊れたのかなと不安になりますよね。
ただ、白くならない原因は故障とは限りません。むしろ、精米度の設定や玄米の状態、精米網の詰まりといった、その場で直せることが原因になっているケースのほうが多いんです。順番に確かめていけば、修理を頼まずに解決できることも珍しくありませんよ。
この記事では、家庭用精米機で白くならないときに疑うべき原因を、確かめやすい順に4つ整理します。そのうえで、再精米の正しいやり方、湿った玄米の乾かし方、精米網とぬか受けの掃除手順まで具体的に扱います。最後に「ここまでやって直らなければ故障」と判断できる線引きも示すので、いま何をすべきかがはっきりするはずです。
- 白くならない原因を確かめやすい順に切り分ける方法
- 精米度の設定と仕上がりの色の関係
- 湿った玄米の正しい乾かし方とやってはいけない方法
- 掃除しても直らないときに故障と判断する線引き
家庭用精米機で白くならない原因
まず押さえておきたいのは、白くならないという症状にはいくつもの入口があり、しかも故障は最後の候補だということです。ここでは確かめるのが簡単な順に4つ並べ、それぞれの見分け方まで整理していきます。順番どおりに試すと、途中で原因が見つかることが多いですよ。
故障より先に疑うべき4つの原因

最初に全体像を置いておきます。白くならないときの原因は、大きく次の4つに分けられます。
| 疑う順 | 原因 | 見分け方 | やること |
|---|---|---|---|
| 1 | 精米度の設定が足りない | 設定が分づき(3分・5分・7分)や胚芽米になっている | 白米や上白米に変えて精米し直す |
| 2 | 玄米が湿気ている | 梅雨時期、長期保管、袋の口を開けたまま保管していた | 風通しのよい日陰で乾かしてから精米する |
| 3 | 精米網が目詰まりしている | 前回の精米からしばらく掃除していない | プラグを抜いて網とぬか受けを清掃する |
| 4 | 精米量が範囲から外れている | 取扱説明書の最小量より少ない、または最大量より多い | 規定の範囲内に収めて精米し直す |
この順番には理由があります。1と4は設定を変えるだけ、2と3は道具も費用も要らないので、どれも数分から数日で試せます。逆に、いきなり修理を疑って点検に出すと、実は設定だっただけということが起こり得るんですね。
ちなみに、この4つのどれにも当てはまらない場合は、羽根の摩耗や回転力の低下といった機械側の劣化が候補になります。ただそれは最後に回してかまいません。詳しくは後半で線引きを示しますね。
切り分けを進めるうえでのコツをひとつ。一度に複数の条件を変えないことです。設定を上白米に変えて、ついでに量も増やして、玄米も別の袋から出して……とやってしまうと、白くなっても何が効いたのか分からなくなります。次に同じ症状が出たときにまた一から探すことになるので、面倒でも1回に1つだけ変えてください。
もうひとつ、仕上がりの比較は同じ条件で見ることも大事です。精米直後と少し時間が経った状態では見え方が違いますし、日中の自然光と夜の照明でも印象が変わります。「前より白くない気がする」の多くは記憶との比較なので、判断に迷うときは前回の設定と同じ条件でもう一度精米し、白い皿の上に並べて見比べると差がはっきりしますよ。
精米度の設定が足りていない
いちばん多いのが、そもそも白くならない設定で精米しているケースです。これは故障ではなく、機械が指示どおりに動いた結果なんですよ。
家庭用精米機は、ぬか層をどこまで削るかを選べるようになっています。象印のBR-WB10なら3分づきから上白米まで15段階、山本電気のライスクリーナーMB-RC52ならみがき米・白米・8分から2分づき・胚芽米まで10種類といった具合です。この段階の呼び方と仕上がりの関係を知らないと、意図せず茶色い設定を選んでしまいます。
| 精米度の呼び方 | ぬか層の削り具合 | 見た目の色 |
|---|---|---|
| 玄米 | 削らない | 茶色 |
| 3分づき | 白米を10とすると3割程度 | 玄米に近い茶色 |
| 5分づき | 半分程度 | 胚芽が残り白っぽさが出る |
| 7分づき | 7割程度 | 白米にかなり近い |
| 白米 | ぬか層をほぼ削る | 一般的な白いご飯の色 |
| 上白米 | 白米よりさらに削る | 白度が高く真っ白に近い |
つまり、5分づきや7分づきを選んでいれば、白くならないのが正常な動作です。健康志向で分づき米を選んだことを忘れていたり、前回の設定が残っていたりすると、故障と勘違いしてしまうんですね。
まずは操作パネルの精米度がどこを指しているか確認してみてください。白米になっているのに白さが足りないと感じるなら、上白米へ切り替えるのが次の一手です。
なお、精米度のダイヤルとは別に、白米モードをさらに強く精米する「白米強」というボタンを持つ機種もあります。これはダイヤルの一段階ではなく、追加の機能として用意されているものなので、搭載の有無は機種によります。象印も、白米強機能がある機種ではまず白米強で精米し、それでも白くならない場合は精米度を少し下げて繰り返し精米するよう案内しています(出典:象印マホービン「家庭用精米機 よくあるご質問」)。お使いの機種にこのボタンがあるかは、操作パネルか取扱説明書で確認してみてくださいね。
精米度を下げて繰り返すという対処は、白さを諦めるという意味ではありません。1回で強く削ろうとするより、控えめな設定で2回に分けたほうが、負荷を抑えつつ結果的にきれいに仕上がることがあるという考え方です。
そもそも、なぜこんなに段階が用意されているのか疑問に思うかもしれません。理由は、削る量と栄養・食味のバランスが人によって違うからです。ぬか層にはビタミンや食物繊維が含まれているので、削るほど白く食べやすくなる代わりに、そうした栄養は落ちていきます。分づき米という選択肢があるのは、その中間を取りたい人のためなんですね。
ですので、白くならないと感じたときにまず自分へ確認したいのは「自分は本当に白米が欲しかったのか」という点です。健康を意識して7分づきに設定した記憶があるなら、機械は正しく仕事をしています。逆に、家族の誰かが設定を変えた可能性もあるので、複数人で使う家庭では毎回パネルを見る習慣をつけると迷いが減りますよ。
玄米が湿気を吸っている

設定が正しいのに白くならないとき、次に疑うのが玄米の水分です。これは原因として非常に多く、かつ機械側では対処できません。
精米という作業は、お米同士や羽根とお米をこすり合わせて、表面のぬか層を削り取る仕組みで成り立っています。ところが玄米が湿気を含んでいると、粒の表面が滑ってうまく摩擦が起きません。結果としてぬか層が削れ残り、茶色っぽさが残ってしまうわけです。象印も、白くならない原因として玄米や白米が湿気ている状態を挙げています。
玄米は収穫後の乾燥工程で水分がおよそ15%まで落とされた状態で流通します。収穫直後のもみは水分を25%前後含んでおり、そこから乾燥機で15%程度まで落とすのが標準的な工程です。この15%という数字は、保管しやすさと食味のバランスが取れる水準として定着しています。
ただしこの水分量は固定ではありません。お米は周囲の湿度と釣り合う水分量に近づいていく性質があり、湿度の高い場所に置けば吸湿し、乾いた場所に置けば逆に水分が抜けていきます。梅雨の時期や、袋の口を閉じずに常温で置いていた玄米は、この吸湿が進みやすいんですよ。
湿気た玄米が削れにくくなる理屈は、指で例えると分かりやすいかもしれません。乾いた紙は指でこすると表面が毛羽立ちますが、濡れた紙は指が滑ってなかなか削れませんよね。精米機の中で起きているのも似たことで、粒の表面がしっとりしていると羽根やお米同士がうまく引っかからず、ぬか層が削り取れないまま終わってしまいます。
見分け方としては、次のような心当たりがあるかを確認してみてください。
- 梅雨から夏にかけての時期に保管していた
- 玄米の袋の口を開けたまま、または輪ゴム程度で置いていた
- シンク下や床に直置きしていた
- 買ってから数か月が経っている
- 粒を触ると、以前よりしっとりした感触がある
ひとつでも当てはまるなら、乾かしてから精米し直す価値があります。具体的な乾かし方は後半で扱いますね。なお、お米の水分と仕上がりの関係は炊飯でも同じことが起きます。水加減の考え方については、炊飯器のご飯がべちゃべちゃになる原因を水加減と計量から整理した記事も参考になるかなと思います。
精米網の目詰まりで削れていない
3つ目は機械側ですが、故障ではなく汚れの問題です。精米機の内部には、削り取ったぬかを外へ落とすための網が入っています。この網が詰まると、ぬかが機内に留まってしまい、削っているつもりでも削り残しが出ます。
やっかいなのは、ぬかが油分を含んでいることです。放置すると湿気を吸って固まり、網の目をふさいでしまいます。しかも一度固まると、軽くはたいた程度では落ちません。前回の精米から掃除していないなら、白くならない原因はここである可能性がかなり高いです。
確認は簡単で、電源プラグを抜いてから精米網を取り外し、光にかざしてみてください。網目の向こうが均一に見えるなら詰まっていません。部分的に暗く見える、あるいは白っぽい粉が固着しているようなら目詰まりです。
象印も、精米網が汚れている場合や網に米が詰まっている場合は、プラグを抜いて掃除したうえで、精米度を少し下げて精米し直すよう案内しています。掃除の具体的な手順は後半でまとめますね。
目詰まりの厄介なところは、じわじわ進むことです。一度で完全にふさがるわけではなく、使うたびに少しずつ網目が埋まっていきます。そのため「先週までは白かったのに、なんとなく最近くすんできた」という出方をします。ある日突然おかしくなったのではなく、少しずつ削れる量が減っていた、というのが実態なんですね。
逆に言えば、症状の出方が「だんだん」なら目詰まり、「急に」なら設定変更か玄米の入れ替えという当たりのつけ方ができます。前回と何を変えたかを思い出せないときは、この時間の感覚が手がかりになりますよ。
一度に入れる量が範囲から外れている
4つ目は精米量です。これは見落とされがちですが、多すぎても少なすぎても仕上がりが悪くなります。
少なすぎる場合、お米同士がこすれ合う機会が減ります。かくはん式のようにお米同士の摩擦で削る方式では、粒の数が足りないと十分な摩擦が生まれず、削り残しが出ます。1合だけ精米したいときに仕上がりが安定しないのは、この理由であることが多いです。
多すぎる場合は逆に、羽根が回りきらずに一部のお米だけが削られます。上のほうは白いのに下のほうが茶色い、といったムラが出るのはこのパターンですね。モーターへの負荷も大きくなるので、機械の寿命という意味でも避けたいところです。
お使いの機種の取扱説明書には、精米できる最小量と最大量が記載されているのが一般的です。たとえば象印のBR-WB10なら1合から1升まで、山本電気のMB-RC52なら5合までといった具合です。この範囲の中でも、下限ぎりぎりや上限いっぱいは避け、真ん中あたりを狙うと安定しやすいですよ。
量の影響は、精米方式によっても出方が違うと言われています。お米同士をこすり合わせるかくはん式は、粒の数がそのまま摩擦の量になるため少量に弱い傾向があるとされます。圧力をかけながら米を移動させる圧力式でも、量が少ないと圧がかかりきらないことがあると説明されます。方式にかかわらず、少なすぎると仕上がりが不安定になりやすいという方向は共通していますが、実際の下限は機種ごとに決まっているので、取扱説明書の数字に従うのが確実です。
「毎回1合しか精米しない」という使い方をしていて仕上がりが安定しないなら、2〜3合まとめて精米して食べきる運用に変えてみるのもひとつの手です。精米後のお米は時間とともに酸化が進むので何合でも良いわけではありませんが、数日で食べきれる量なら風味の面でも大きな問題にはなりません。
古い玄米や品種による色の違い
最後に、そもそも白くならないのが正常というケースも押さえておきます。ここを知らないと、直らない原因を延々と探すことになってしまうので。
ひとつは古くなった玄米です。時間が経った玄米は酸化が進み、表面の色がくすんできます。精米してぬか層を削っても、内部まで変化していれば真っ白にはなりません。買ってから長く置いた玄米は、精米機の性能とは別の理由で白さが出にくいんですね。
もうひとつは胚芽の残りです。粒の一部に黄色っぽい点が残っているなら、それは削り残しのぬかではなく胚芽である可能性があります。胚芽は粒のくぼみに入り込んでいるため、白米設定でも完全には取れないことがあります。むしろ栄養面では残っていたほうがよいとも言えるので、これを削り切ろうと精米を繰り返すのはおすすめしません。
さらに、品種や産地、その年の作柄によっても玄米の色みには幅があります。以前と同じ設定なのに仕上がりの印象が違うときは、精米機ではなくお米が変わっただけということもありますよ。
ここまで見て「原因は精米機ではなく玄米のほうだ」と分かったなら、設定を追い込むより玄米を替えたほうが早いです。玄米を専門に扱っている通販なら産地や品種が商品ページに書かれていることが多いので、いま使っているものと何が違うのかを比べる材料になりますよ。
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家庭用精米機が白くならないときの直し方
ここからは実際の対処です。前半で挙げた4つの原因に対して、順に手を打っていきます。どれも特別な道具は要りません。ひとつずつ試して、どこで改善したかを覚えておくと、次に同じ症状が出たときに一発で当てられるようになりますよ。
まず試す再精米の手順
設定の見直しと再精米は、いちばん早く結果が分かる方法です。次の順番で進めてください。
- 精米度の設定を確認する。分づきや胚芽米になっていないかを見ます。白米や上白米へ変更します。
- 上白米、または白米強ボタンがあるならそれで精米する。どちらも白米よりさらに削る方向の設定なので、白さが足りないときの第一候補です。
- それでも足りなければ、精米度を少し下げて再精米する。いきなり最も強い設定で長く回すのではなく、控えめな設定で2回に分けます。
- 1回ごとに仕上がりを確認する。お米を少量取り出して色を見て、必要な分だけ追加で精米します。
ここで気をつけたいのが、やりすぎないことです。精米を繰り返すとお米の粒が欠けたり、砕けたりします。欠けた米は洗米時の吸水にムラが出て、炊き上がりの食感が落ちてしまうんですよ。真っ白を追い求めて何度も回すより、2回程度で止めて残った色は許容するほうが、結果的においしく炊けることが多いです。
なぜ欠けるのかというと、精米が「削る」作業だからです。ぬか層を削り終えたあとも回し続ければ、次に削られるのは白米の部分そのものになります。粒が細くなり、角が落ち、やがて割れます。しかも削られた分は米ぬかとして落ちていくので、量まで目減りしていくんですね。
目安としては、精米後にぬか受けを見て、想定より明らかにぬかの量が多いようなら削りすぎのサインです。逆に、2回目を回してもぬかがほとんど出てこないなら、それ以上は削れない状態=原因が別にあるということになります。ぬか受けの中身は、削れているかどうかを教えてくれる一番わかりやすい指標なので、再精米のたびに覗いてみてください。
再精米を続けても改善しないのに、さらに回数を重ねるのは避けてください。原因が玄米の湿気や網の目詰まりなら、何度回しても結果は変わらず、モーターに熱がこもるだけです。2回試して変化がなければ、いったん止めて次の項目へ進むのが正しい進め方ですよ。
湿った玄米を乾かしてから精米する
玄米の湿気が疑わしいときは、乾かしてから精米し直します。ここは方法を間違えるとお米を傷めるので、やってよいことと避けたいことを分けて示しますね。
象印は、玄米や白米が湿気ているときの対処として、風通しのよい日陰で2〜3日ほど乾燥させるよう案内しています。急がず、自然に水分を抜くのが基本です。
| やり方 | 可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 風通しのよい日陰に広げて2〜3日置く | 推奨 | ゆっくり水分が抜け、粒への負担が少ない |
| 新聞紙やざるに薄く広げる | 推奨 | 重なりを減らすと全体が均一に乾く |
| 直射日光に当てる | 避ける | 急激に乾いて粒が割れたり、風味が落ちたりする |
| 電子レンジやドライヤーで加熱する | 避ける | 部分的に加熱されてムラになり、食味も損なわれる |
| ストーブの前など高温の場所に置く | 避ける | 同上。温度差で結露する場合もある |
乾かしたあとは、保管方法も見直しておくと再発を防げます。玄米は密閉できる容器に移し、涼しく湿度の低い場所へ置くのが基本です。床への直置きは避け、可能なら冷蔵庫の野菜室に入れると温度も湿度も安定します。
なお、乾燥に2〜3日かかるということは、今日すぐ白いご飯を食べたい場合には間に合わないということでもあります。急ぎのときは、湿気の少ない別の玄米があればそちらを試してみてください。それで白くなるなら、原因は玄米側で確定します。
再発を防ぐという意味では、保管容器を見直すのがいちばん効きます。密閉できて冷蔵庫に入る容器なら、温度も湿度も安定するので玄米が湿気を吸いにくくなりますよ。
容量や庫内に入るサイズは商品ごとに違うので、購入前にご自宅の冷蔵庫の寸法と、一度に保管したい量を確認してくださいね。
精米網とぬか受けの正しい掃除

目詰まりが疑われるときの掃除手順です。象印が案内している方法を軸に、順番に整理します。
- 必ず電源プラグをコンセントから抜く。これが最初です。通電したまま内部に手を入れないでください。
- ぬか受けケースを外して中身を空にする。たまったぬかを捨て、ケースを洗います。
- 精米網を取り外し、乾いた付属ブラシでぬかを落とす。網は目が細かいので、乾いた状態でブラシを使うのが基本です。
- ぬかが固まっている場合は、ブラシの柄などで先に崩してから掃く。固着したぬかは、いきなりブラシで擦っても落ちません。象印も、ぬかが固まっているときや量が多いときはブラシの柄で落としてから掃除するよう案内しています。電気掃除機で吸い取る方法も示されています。
- 洗った部品は完全に乾かしてから戻す。水気が残っていると、次のぬかがそこに固着して同じことが起きます。
掃除が終わったら、少なめの量で試運転して仕上がりを見てください。ここで白くなれば原因は目詰まりで確定です。網の掃除は毎回やるのが理想ですが、少なくとも白さが落ちてきたと感じた時点でやると、症状が進む前に戻せます。
頻度の目安を分けておくと続けやすいかなと思います。
| タイミング | やること | ねらい |
|---|---|---|
| 使うたび | ぬか受けを空にして洗い、乾かす | ぬかが固まる前に取り除く |
| 数回に一度 | 精米網をブラシで掃く | 網目が埋まるのを防ぐ |
| 白さが落ちたと感じたとき | 網を光にかざして確認し、固着があれば崩して除去 | 症状が出た原因を直接つぶす |
| しばらく使わないとき | 全体を清掃し、完全に乾かしてから保管 | 固着とにおいの発生を防ぐ |
「完全に乾かす」を強調しているのには理由があります。急いで組み戻すと、残った水分が次のぬかと結びついて固まり、掃除したのに次回また詰まるという流れになってしまうからです。時間がないときは布で水気を拭き取ってから自然乾燥させてくださいね。
この「使ったら洗って完全に乾かす」という手順は、キッチン家電に共通する基本でもあります。同じ考え方の掃除については、炊飯器の内蓋や蒸気口の洗い方とにおい対策を解説した記事でも詳しく扱っています。
それでも直らないときの見分け方

ここまでの4つを試して改善しないなら、いよいよ機械側の劣化を疑う段階です。判断の目安を整理します。
| 確認したこと | 結果 | 次の判断 |
|---|---|---|
| 精米度を上白米・白米強に変更 | 変化なし | 設定が原因ではない |
| 別の乾いた玄米で精米 | 同じく白くならない | 玄米の湿気が原因ではない |
| 精米網とぬか受けを清掃 | 変化なし | 目詰まりが原因ではない |
| 規定範囲の真ん中の量で精米 | 変化なし | 精米量が原因ではない |
4つすべてが「原因ではない」に振れたなら、羽根の摩耗や回転力の低下といった内部の劣化が残ります。異音が出ている、振動が以前より大きい、途中で止まるといった症状が同時に出ているなら、その可能性はさらに高くなります。
内部の劣化かどうかは、使ってきた年数と出ている症状を合わせて見ると判断しやすくなります。使用年数の目安と買い替えのサインを整理した記事も参考になるかなと思います。
ここまでを1枚にまとめると、進め方はこうなります。①パネルの精米度を見る→白米か上白米へ ②別の乾いた玄米で試す ③プラグを抜いて網とぬか受けを掃除する ④規定範囲の真ん中の量で回す。ひとつずつ、変えるのは1回に1か所だけ。この4つで改善しなければ、そこで初めて修理窓口に相談する、という順番です。
逆に、白くならない以外の症状がまったく無い場合は、劣化と決めつけるのは早いかもしれません。もう一度だけ、玄米の袋を替えて試してみてください。同じ袋の玄米を使い続けている限り、湿気が原因なら何度やっても結果は変わらないからです。原因の切り分けでいちばん見落とされやすいのが、この「材料が同じままだった」というパターンなんですよ。
この段階まで来たら、メーカーや購入店の修理窓口に相談するのが確実です。費用の見当をつけたい場合、象印は家庭用精米機の修理料金目安表を公開しており、精米不足の症状では圧力式で4,000〜8,000円、圧力循環式で4,000〜11,500円といった水準が示されています。いずれも修理品の引取り料金を含む金額です(出典:象印マホービン「家庭用精米機 修理料金目安表」)。
ただし、これはあくまで目安です。修理料金は機種や故障箇所によって変わりますし、購入から時間が経っていれば部品が確保できず修理を受けられないこともあります。正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認いただき、最終的な判断は販売店やメーカーの修理窓口といった専門家にご相談くださいね。
修理費用と本体価格を比べた結果、買い替えを選ぶ場合の参考です。この記事で最初の原因に挙げた精米度の設定を細かく変えたいなら、分づき調整ができる機種を選ぶと仕上がりを狙いやすくなります。
価格や在庫、現行モデルかどうかは変わります。購入前に各ショップの商品ページで最新の情報をご確認ください。
家庭用精米機が白くならないことについてよくある質問
精米したのに白くならなかったお米は、そのまま食べても大丈夫ですか?
ぬか層が残っているだけであれば、食べること自体に問題はありません。分づき米として流通しているものと同じ状態に近く、むしろ栄養面では白米より豊富です。ただし、白米のつもりで炊くと硬く仕上がることがあります。ぬか層が残っている分だけ水を吸いにくいので、浸水時間を長めに取るか、水を少し多めにすると食べやすくなりますよ。なお、変な臭いがする、粒にカビのような変色があるといった場合は、精米度とは別の問題なので食べずに処分してください。
白くならないからといって、同じお米を何回も精米してよいのでしょうか?
2回程度までにとどめるのが無難です。精米は粒の表面を削る作業なので、繰り返すほど粒が欠けたり砕けたりしやすくなります。欠けた米が混ざると洗米時の吸水にムラが出て、炊き上がりの食感が落ちてしまいます。また、原因が玄米の湿気や網の目詰まりであれば、何回精米しても結果は変わらず、モーターに熱がこもるだけです。2回試して変わらなければ回数を増やすのではなく、原因の切り分けに進んでください。
コイン精米機だと白くなるのに、家庭用精米機だと白くならないのはなぜですか?
設置型のコイン精米機は業務用に近い構造で、家庭用より処理能力が高い傾向があります。そのため同じ玄米でも仕上がりに差が出ることがあります。ただ、家庭用精米機の利点は「食べる分だけ、そのつど精米できる」ことにあります。精米後のお米は時間とともに酸化が進むため、少量ずつ精米できるほうが風味の面では有利です。白さだけで比べるのではなく、必要な量を必要なときに精米できる点も含めて考えると、使い分けが見えてくるかなと思います。
買ったばかりの新しい精米機なのに白くなりません。初期不良でしょうか?
まずはこの記事の4つの原因を確かめてみてください。新品でも、精米度が初期設定のまま分づきになっていたり、玄米が湿気ていたりすれば同じ症状が出ます。特に多いのが設定の確認漏れです。4つすべてを試して改善しない場合は、購入から日が浅いのでメーカー保証の対象になる可能性があります。家庭用精米機のメーカー保証は購入日から1年間としているメーカーが一般的です。保証書とレシートを用意して、購入した販売店またはメーカーの窓口に相談してください。詳しい条件は公式サイトでご確認くださいね。
家庭用精米機が白くならないのは設定と湿気から疑おう
最後に要点をまとめておきます。
家庭用精米機で白くならないとき、確かめる順番は①精米度の設定②玄米の湿気③精米網の目詰まり④精米量の4つです。この順にした理由は、前のほうほど確認が簡単で費用もかからないからです。故障を疑うのはこの4つをすべて試したあとで十分ですよ。
特に多いのが最初の2つです。分づきや胚芽米の設定が残っていれば白くならないのが正常な動作ですし、玄米が湿気ていれば摩擦が起きずぬか層が削れ残ります。設定は白米強や上白米へ、湿った玄米は風通しのよい日陰で2〜3日乾かしてから、それぞれ精米し直してみてください。
精米網の掃除は、電源プラグを抜いてから乾いたブラシで行い、固まったぬかは先に崩してから落とすのがコツです。洗った部品は完全に乾かしてから戻してくださいね。ここを毎回やっておくと、そもそも白さが落ちにくくなります。
そして、古くなった玄米や胚芽の残り、品種による色みの差など、精米機のせいではないケースもあります。真っ白を追って何度も精米すると粒が欠けて食感が落ちるので、2回程度で止めるのが賢明です。
4つすべてを試して変化がなく、異音や振動といった症状も出ているなら、そこで初めて機械側の劣化を疑ってください。修理料金や保証の条件は機種やメーカーによって異なりますので、正確な情報は公式サイトをご確認いただき、最終的な判断は販売店やメーカーの修理窓口など専門家にご相談くださいね。