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KADEN LAB

COOKING / RESEARCH REPORT

単機能レンジとオーブンレンジの違いを4点比較|焼く回数で選ぶ判断基準

明るく片付いたキッチンのカウンターを背景にした記事の表紙スライド

単機能レンジとオーブンレンジの違い|どちらを買うべきか

Kaden Lab研究員レン

RESEARCHER / レン

こんにちは。Kaden Lab研究員のレンです。

電子レンジを買い替えるとき、多くの人がぶつかるのが「単機能でいいのか、オーブン付きにすべきか」という分かれ道です。オーブンが付いていれば料理の幅が広がりそうですし、価格差もそこまで大きくない機種もあります。あると便利かな、と思ってしまいますよね。

ただ、この「あると便利」という理由で選ぶと、後悔につながりやすいんです。オーブン機能は使わなければ価値がないうえに、本体が大きくなる、掃除の手間が増える、付属品の置き場が要る、といった負担だけが残ります。

判断の基準はもっとシンプルで、年に何回パンや菓子を焼くかです。この記事では、両者の違いをできること・本体価格・掃除の手間・設置サイズの4点で並べたうえで、焼く回数から判断する方法を解説します。読み終えるころには、自分がどちらを選ぶべきかがはっきりしますよ。

  • 単機能レンジとオーブンレンジの4つの違い
  • オーブン機能が要るかを焼く回数から判断する方法
  • 単機能とトースターを組み合わせる選択肢
  • どちらを選ぶ場合も確認しておきたい点

単機能レンジとオーブンレンジの違いを4点で比べる

まず、両者が何によって違うのかを整理しましょう。カタログでは機能の数で比較されがちですが、実際の暮らしに効いてくるのは次の4点です。

先に結論を言うと、判断を左右するのは4点のうちできること設置サイズです。価格と掃除は差が読みやすいのですが、この2つは「自分の使い方」と「自分の家」に依存するので、他人の評価がそのまま当てはまりません。順に見ていきますね。

できることの違い

あたためや解凍は両方できるが、焼き目をつける調理やパン作りはオーブンレンジのみができることを示した表のスライド
単機能とオーブンレンジでできることの比較

いちばん根本的な違いから見ていきます。

単機能レンジは、マイクロ波で食品に含まれる水分を振動させ、その摩擦熱で温める機械です。マイクロ波は表面から数センチの深さまで届くので、表面と内部がほぼ同時に温まります。できるのはあたためと解凍で、それに特化しています。名前のとおり機能が単一なんですね。

オーブンレンジは、この電子レンジ機能に加えて、ヒーターで庫内を高温にして加熱するオーブン機能を持ちます。つまり電子レンジとオーブントースターの役割を1台で兼ねる構造です。

加熱の仕方が違うので、仕上がりも変わります。マイクロ波は食品の内側から温めるため、表面はしっとりしたまま温まります。一方オーブンは外側から熱を当てるので、表面が乾いて焼き色がつきます。同じ「加熱」でも、めざす結果がまったく違うということですね。

この違いが、料理でできることの差になります。

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やりたいこと 単機能レンジ オーブンレンジ
弁当や惣菜のあたため できる できる
冷凍食品の解凍 できる できる
飲み物を温める できる できる
グラタンに焼き目をつける できない できる
パンやクッキーを焼く できない できる
ローストチキンなどの調理 できない できる

表を見ると差が大きく見えますが、上の3行が日常の大半を占めるという点が重要です。あたためと解凍しか使わないなら、下の3行はあってもなくても生活は変わりません。

逆に、下の3行を月に何度もやるなら、オーブンレンジでないと話が始まりません。できることの多さではなく、自分がやることが上下どちらに寄っているかで見てください。

もうひとつ、混同されやすい点を整理しておきます。オーブンレンジの上位機にはスチーム機能過熱水蒸気を備えたものがあります。これらは水を使って加熱するもので、オーブン機能とはまた別の追加機能です。「オーブン付き」と一口に言っても中身に幅があるので、比較するときは同じ土俵かを確かめてください。

また、グリル機能という表現も見かけます。これはヒーターの熱を直接あてて表面を焼くもので、庫内全体を温めるオーブンとは加熱の仕方が違います(ヒーターの位置や両面焼きの可否は機種によります)。焼き目をつけるだけならグリルで足り、生地の中まで火を通すならオーブンが要る、という関係です。

本体価格の違い

2つめは価格です。ここは分かりやすく差が出ます。

単機能レンジは8,000〜15,000円程度の価格帯が中心とされています。一方、オーブンレンジは機能が増えるほど価格が上がっていき、スチーム機能や過熱水蒸気を備えたモデルになると数万円台になります。

ただし、ここで注意したいことがあります。オーブンレンジの入門機は、単機能の上位機と価格帯が重なることがあるんです。だから「価格差があるから単機能」という判断は、必ずしも成立しません。

では価格をどう考えるかというと、同じ予算なら、機能を絞ったほうが他の性能に予算を回せるという見方が実用的です。同じ1万5千円で、オーブン機能付きの入門機を買うか、単機能でセンサーや庫内の質が良いものを買うか。あたためしか使わないなら、後者のほうが満足度は高くなります。

価格を比べるときは、本体価格だけでなく使わない機能にいくら払っているかで考えてみてください。オーブン機能を年に1回しか使わないなら、その差額は1回あたりいくらになるでしょうか。この計算をすると判断がはっきりします。

価格差を許容できるかどうかはその機能を使う頻度とセットで考えてください。電子レンジは長く使う家電なので価格差を年数で割れば小さく見えますが、それは「使う機能」に対してだけ成り立つ話です。使わない機能の差額は、何年で割っても無駄なままなんですね。

もうひとつ、価格を見るときに確認したいのがその価格に何が含まれているかです。オーブンレンジは角皿や網が付属するのが一般的ですが、枚数は機種で違います。2段調理をしたいのに角皿が1枚しか付かない場合、追加購入の費用がかかります。本体価格だけで比べると、この差が見えません。

掃除の手間の違い

3つめは、毎日効いてくる差です。買う前には意識されにくいのですが、使い始めると一番実感する部分かもしれません。

オーブンレンジは庫内の構造が複雑になりやすいため、掃除やお手入れに手間がかかるとされています。理由は2つあります。

ひとつは汚れの質です。肉や魚を焼いたあとは油が飛んだり焦げ付いたりして、頑固な汚れが残りやすくなります。においが残ることもあるとされています。あたためだけなら、こぼれた汁を拭く程度で済むことが多いので、汚れの性質が根本的に違うんですね。

もうひとつが付属品です。多機能なモデルほど角皿や網といった付属品が増えるため、調理のたびに付属品を洗う手間と、収納場所を確保する手間が発生するとされています。

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項目 単機能レンジ オーブンレンジ
庫内の構造 シンプル ヒーターなどで複雑になりやすい
主な汚れ 吹きこぼれ、飛び散り 油はね、焦げ付き、におい
付属品 少ない 角皿、網などが増える
収納の手間 ほぼ不要 付属品の置き場が要る

掃除の手間は「たまに大変」ではなく「毎回少しずつ」の形でかかります。使う頻度が高い家電ほど、この積み重ねは無視できません

ただし、これは「オーブンレンジを買うと必ず掃除が大変になる」という話ではありません。オーブン機能を使わなければ、汚れ方は単機能とほぼ同じです。逆に言えば、オーブンを使うつもりがないのにオーブンレンジを選ぶと、掃除の負担は増えないかわりに機能の価値も生まれないということになります。

付属品の話をもう少し具体的にしておきます。角皿は庫内とほぼ同じ大きさなので、しまう場所を確保するのが意外と大変です。立てて収納できる隙間があるか、シンク下に入るか。買ってから置き場に困る代表格がこの角皿なんですね。

洗い方にも違いがあります。角皿に焦げ付いた油は、時間が経つほど落ちにくくなります。使ったその日のうちに洗うのが基本ですが、大きくてシンクを占領するので、後回しになりやすい部分でもあります。この手間を許容できるかは、実際に使う前に想像しておく価値があります。

設置サイズの違い

棚に置いた電子レンジの上と左右背面に必要なすき間を図で示し、内寸の測り方と棚板の耐荷重など3つの確認点を並べたスライド
設置に必要な放熱スペースと確認ポイント

4つめが置き場の話です。ここは物理的な制約なので、条件を満たさなければ選択肢から外れます。

オーブンレンジは、庫内が広くなるぶん本体も大きくなります。加えて、ヒーターで加熱するので発熱量が増え、放熱に必要なスペースも広く求められる傾向があります。つまり、本体サイズと放熱スペースの両方で不利になるということです。

放熱に必要なすき間まで含めた置き場の考え方は、選ぶ前に押さえておきたいところです。置き場の寸法から順に絞り込む3ステップをまとめた記事も参考になりますよ

単機能レンジは、この点で有利です。オーブン機能を外すことで庫内の構造がシンプルになり、本体を小さくしやすくなります。置き場の制約が厳しい家では、これが決め手になることもあります。

判断の目安を置いておきます。

  • 置き場の内寸に対して、本体を置いたあと上に8cm前後、背面と左右に10〜20cm程度の余裕が残るか
  • 棚に入れる場合、棚板の耐荷重が足りるか(オーブンレンジは重くなります)
  • 角皿や網をしまう場所があるか

3つめは見落とされがちです。付属品の置き場がないと、結局オーブン機能を使わなくなってしまう、ということが起こり得ます。

設置サイズで悩ましいのは、置けるかどうかが二択になる点です。価格や掃除の手間は「多少の我慢」で許容できますが、置き場は数センチ足りないだけで選択肢から外れます。だからこそ、この4点のなかでは設置サイズを最初に確認するのが効率的です。

測るのは置き場の内寸、つまり幅・奥行き・高さの3つ。棚に入れるなら棚板の内側までです。この数字を控えてから商品ページの設置寸法と突き合わせれば、置けない機種を候補から先に外せます。

◆レンのメモ

設置スペースの考え方は他のキッチン家電にも共通します。棚の寸法と熱の逃がし方については、炊飯器の置き場所と蒸気対策をまとめた記事も参考になりますよ

オーブン機能が要るかは焼く回数で決まる

4つの違いが分かったところで、いよいよ判断です。基準はひとつに絞れます。

この章では、4つの違いを踏まえたうえで、実際にどちらを選ぶかを決めます。使うのは1つの問いだけです。

年に何回パンや菓子を焼くか

オーブン機能を使うかどうかは、頭の中で回数を数えると答えが出ます。

やってみてほしいのは、この1年でオーブンを使う場面を具体的に思い浮かべることです。クリスマスにローストチキン、誕生日にケーキ、休日にパン。実際に浮かぶ場面を数えてください。

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焼く回数の見当 おすすめ 理由
月に数回以上 オーブンレンジ 使う頻度が高く、機能が生きる
年に数回程度 単機能+トースター、または単機能のみ その数回のために本体を大きくする価値が薄い
ほぼ思い浮かばない 単機能レンジ 使わない機能に予算と置き場を割かない

ここで大事なのは、「これから始めるかもしれない」を根拠にしないことです。オーブンがあれば料理を始めるだろう、という期待で選ぶと、使われないまま置き場だけを取ることになりがちです。

もちろん、明確に始めたい料理があるなら話は別です。パン作りを習い始めた、お菓子作りが趣味になった、といった具体的な予定があるなら、それは「月に数回以上」に当たります。

もうひとつの数え方として、いま持っている調理器具で代替できるかを考えてみるのも有効です。グラタンの焼き目はトースターで、ローストはフライパンとフタで、それぞれ近いことができます。オーブンでないと成立しないのは、パンやケーキのように生地を膨らませながら中まで火を通す調理です。

この観点で数え直すと、「オーブンが要る」と思っていた場面のいくつかは、実は他の道具で足りていたと気づくことがあります。逆にパンやケーキが残るなら、それは本当にオーブンが必要ということですね。

単機能で足りる使い方

単機能レンジで十分なのは、次のような使い方をしている場合です。

  • コンビニ弁当やスーパーの惣菜のあたためが中心
  • 冷凍食品を解凍・加熱する
  • 作り置きやご飯を温め直す
  • 飲み物や離乳食を温める
  • 焼き目をつける調理はほとんどしない

この使い方なら、オーブン機能は一度も出番がありません。単機能を選ぶことで、価格を抑えられ、掃除が楽になり、置き場の選択肢も広がります。3つの利点を同時に得られるわけですね。

とくに一人暮らしや、自炊の頻度が低い家庭では、この選択が合理的なことが多いです。ただし単機能にも弱点があって、容量が小さめになりがちだという点は押さえておいてください。大きな皿や保存容器を使うなら、容量と庫内寸法を確認してから選ぶ必要があります。

その庫内の広さをどこまで取るかは、人数と同時に温める皿の枚数で決まります。人数別の容量早見表と庫内の実寸をまとめた記事もあわせて見ておくと、必要な下限がはっきりします

単機能を選ぶ判断は「機能を諦める」ことではありません。あたためと解凍という実際に使う機能に予算と置き場を集中させる選択です。同じお金で庫内が広い機種を選べたり、置き場に余裕が生まれたりするなら、そちらのほうが日々の満足度は高くなります。

また、単機能を選んだ場合でもあとから焼き調理をしたくなる可能性は残ります。そのときはトースターを買い足せばよく、置き場さえあれば対応できます。最初から全部を1台に詰め込まなくてよい、というのは単機能を選ぶうえでの安心材料になりますね。

オーブンレンジが要る使い方

反対に、オーブンレンジを選ぶべきなのは次のような場合です。

  • パンやお菓子を定期的に焼く
  • グラタンやドリアなど、焼き目をつける料理を作る
  • ローストや天板を使った調理をする
  • トースターを別に置くスペースがない、または置きたくない
  • ノンフライ調理など、油を減らす調理をしたい

4つめの「トースターを置きたくない」は、機能というより置き場の判断です。1台にまとめれば置き場は1つで済みます。キッチンが狭い家では、この一体化が効くことがあります。

ただし、一体化には裏側もあります。1台が壊れると、あたためも焼き調理も同時にできなくなるということです。2台に分けていれば、片方が使えなくなってももう片方は動きます。まとめるか分けるかは、置き場の余裕とリスクの取り方の問題と考えてください。

もうひとつ、オーブンレンジが向くのは作り置きをまとめて仕込む家庭です。天板いっぱいに野菜を並べて一度に焼く、鶏肉をまとめてローストする、といった使い方は、フライパンでは手数が増えます。週末にまとめて調理する習慣があるなら、オーブンの面積が効いてきます。

反対に、毎食その都度作るスタイルなら、オーブンの出番は少なくなります。調理のリズムがまとめ型か都度型かという切り口でも判断できるということですね。

トースターとの組み合わせという選択

意外と見落とされるのが、この第3の選択肢です。

単機能レンジ+トースターという構成にすると、焼き目をつける調理はトースターが担当します。食パンの表面を焼く、グラタンに焼き色をつける、といった用途ならこれで足ります。

この構成の利点を整理します。

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比較点 オーブンレンジ1台 単機能+トースター2台
置き場 1か所で済む 2か所必要
同時使用 できない あたためと焼きを同時にできる
故障時 両方の機能が止まる 片方は使える
掃除 庫内が複雑になりやすい それぞれ構造がシンプル
本格的な焼き調理 温度設定の幅が広い トースターの性能次第

注意したいのは最後の行です。トースターはパンを焼くことに最適化されているので、低温で長時間じっくり焼くような調理には向きません。お菓子作りやローストをするなら、オーブンレンジのほうが確実です。

ですので、この選択肢が向くのは「焼き目をつけたいだけ」の人です。逆に「温度を指定して焼く」料理をするなら、オーブンレンジを選んでください。

この組み合わせを選ぶなら、トースター側に温度調節が付いているかを見ておくと用途が広がります。段階が細かいほど、焼き目をつける以外の使い方にも対応しやすくなりますよ。

庫内に入るパンの枚数や、必要な設置スペースは商品ごとに違います。購入前に商品ページでご確認ください。

なお、役割が重なる家電をどう組み合わせるかという視点は、他のカテゴリーでも同じです。電気圧力鍋と炊飯器の違いを比較した記事でも、兼用できるかどうかを整理しているので参考になるかなと思います

どちらを選ぶ場合も確認したい点

方向性が決まったら、最後に機種を選ぶときの確認事項です。単機能とオーブン付きで見るところが違うので、分けて説明しますね。

ここまでで方向は決まったはずです。ただ、同じ「単機能」「オーブン付き」の中にも機種差があるので、最後の絞り込みで見る点をまとめておきます。

単機能なら出力の切り替えを見る

単機能レンジを選ぶときに、いちばん見落とされやすいのがここです。

安価な機種のなかには、出力が固定されているものや、切り替えの段階が粗いものがあります。あたためだけなら困りませんが、次のような使い方をするなら低出力に落とせるかを確認してください。

  • 牛乳やスープを吹きこぼさずに温めたい
  • 解凍だけをしたい(加熱まで進めたくない)
  • 離乳食や少量のものを温めたい
  • チョコレートを溶かすなど、繊細な加熱をしたい

もうひとつ確認したいのが自動あたため機能の有無です。センサーで温度を見て自動で止まるタイプなら、時間を設定する必要がありません。毎日何度も使うものなので、この手間の差は積み重なります。

そして庫内の方式です。回転皿のないフラットテーブルは掃除がしやすく、四角い弁当や大皿もそのまま置けます。ターンテーブルは価格が抑えられた機種が多い一方、回転皿からはみ出すものは入れにくくなります。単機能を選ぶ理由が「掃除の楽さ」なら、フラットテーブルを選ばないと目的を果たせません。

もうひとつ、単機能レンジで確認しておきたいのが庫内の広さと本体サイズのバランスです。同じ18Lでも、庫内を広く取った設計と、本体を小さくすることを優先した設計があります。置き場が限られていて、なおかつ大きめの弁当を入れたいなら、庫内寸法と外形寸法の両方を見比べてください。

そして運転音です。ワンルームで寝室とキッチンが同じ空間にあるなら、深夜に使うことを考えて静かさを見ておくとよいかもしれません。カタログに運転音の数値が載っている機種もあります。

オーブン付きなら予熱と付属品を見る

単機能を選ぶ場合とオーブンレンジを選ぶ場合それぞれの確認項目を左右に並べ、共通事項としてヘルツフリー対応を添えたスライド
購入前に確認する項目のまとめ

オーブンレンジを選ぶときに確認したいのは、使い勝手に直結する部分です。

まず予熱です。オーブン調理では、庫内を設定温度まで上げてから食材を入れるのが基本になります。この予熱にかかる時間は機種によって違い、待ち時間として毎回発生します。頻繁に使うなら、ここが短いほうが快適です。

次に付属品です。角皿が何枚付くか、網はあるか、追加購入できるかを見ておいてください。2段調理をしたいなら角皿が2枚必要になります。そして前述のとおり、付属品はしまう場所も必要です。買う前に置き場を決めておくと、あとで困りません。

3つめが庫内のお手入れのしやすさです。油はねや焦げ付きが残りやすい以上、掃除のしやすさは長く使ううえで効いてきます。庫内がフラットか、コーティングがあるか、庫内を高温にして汚れを浮かせる機能があるかといった点を見ておくとよいでしょう。

オーブン機能を使ったあとは、庫内が高温になっています。運転直後に手を入れるとやけどの原因になるので、冷めてから掃除してください。また、焦げ付きを削り取るために金属たわしなどを使うと、庫内のコーティングを傷めることがあります。お手入れの方法は機種によって異なるので、取扱説明書の指示に従ってくださいね。

最後に、この記事の判断を1枚に畳んでおきます。まず4つの違い(できること・価格・掃除・設置サイズ)を見て、次に1年で焼く回数を数える。月に数回以上ならオーブンレンジ、年に数回なら単機能+トースター、思い浮かばないなら単機能。方向が決まったら、単機能は出力の切り替えと方式を、オーブン付きは予熱と付属品の収納を確認する。この順番で進めれば迷いません。

単機能とオーブンレンジのよくある質問(FAQ)

単機能レンジのほうが、あたための性能は高いのですか?

一概にそうとは言えません。機能を絞っているぶん構造がシンプルという特徴はありますが、あたための性能そのものは出力やセンサーの精度で決まります。オーブンレンジでも高精度なセンサーを備えた機種はありますし、単機能でも出力が固定で使いにくい機種はあります。「単機能だから温めが上手」ではなく、機種ごとの出力・センサー・庫内の方式を見て判断してください。日常のあたためが中心なら、機能の数より自動あたための使いやすさのほうが満足度に効いてくることが多いかなと思います。

オーブンレンジを買ったのに、オーブンをほとんど使っていません。損でしたか?

買い替えを急ぐ必要はありません。オーブン機能を使わなくても、電子レンジとしては問題なく使えるからです。ただし、次の買い替えのときは同じ判断をしないよう、この1年で何回オーブンを使ったかを記録しておくとよいでしょう。なお、使っていないからといって庫内の掃除を怠ると、あたため時の汚れは蓄積します。オーブンを使わない場合でも、庫内の拭き掃除は続けてくださいね。付属の角皿を使わないなら、収納場所へ移して庫内を広く使うという手もあります。

オーブンレンジがあれば、トースターは不要になりますか?

食パンを焼くという目的だけなら、オーブンレンジでも代替できます。ただし、トースター専用機のほうが短時間で焼き上がる場合が多く、朝の忙しい時間帯では差を感じることがあります。また、オーブンレンジでパンを焼いている間は、あたためが使えません。家族が多くて朝に両方使いたいなら、分けておくほうが快適です。逆に、置き場が限られている、パンを焼く頻度が低いといった場合は、1台にまとめるメリットのほうが大きくなります。使う時間帯が重なるかどうかで判断してみてください。

スチームや過熱水蒸気の機能は必要ですか?

この記事で扱った「単機能かオーブン付きか」の判断を終えてから考える項目です。まずオーブンを使うかどうかを決め、使うと決まった場合に、さらにスチームや過熱水蒸気まで必要かを検討する順番になります。これらの機能は価格を押し上げる要因なので、具体的にやりたい調理があるかで判断してください。給水タンクの手入れが増える機種もあるので、掃除の手間も含めて考えるとよいでしょう。正確な機能の内容は各メーカーの公式サイトでご確認ください。

単機能レンジは、あとからオーブン機能を追加できますか?

できません。オーブン機能はヒーターなどの構造そのものに関わるので、後付けはできない仕組みです。あとから焼き調理をしたくなった場合は、トースターやコンベクションオーブンを別に用意するか、オーブンレンジへ買い替えることになります。ですので、購入時点で「焼く可能性がどれくらいあるか」を考えておく意味があります。とはいえ、使うか分からない機能のために本体を大きくするより、必要になった時点でトースターを足すほうが、置き場も予算も無理がないことが多いですよ。

最後に、どちらにも共通する確認事項をひとつ。ヘルツフリー対応かどうかです。日本の電源周波数は東日本が50Hz、西日本が60Hzに分かれていて、対応していない機種は引っ越し先で使えないことがあります。将来引っ越す可能性があるなら、この点も見ておくと安心です。

まとめ|単機能とオーブン付きはどちらを選ぶか

ここまでの内容を整理します。

単機能レンジとオーブンレンジの違いは、できること・本体価格・掃除の手間・設置サイズの4点に整理できます。単機能はあたためと解凍に特化し、価格が8,000〜15,000円程度の帯が中心で、構造がシンプルなぶん掃除が楽で、本体も小さくしやすい。オーブンレンジは焼く調理ができる代わりに、価格が上がり、油はねや焦げ付きの掃除が増え、付属品の収納も必要で、本体と放熱スペースの両方で場所を取ります。

判断の基準は年に何回パンや菓子を焼くかです。月に数回以上ならオーブンレンジ、年に数回程度なら単機能+トースターか単機能のみ、思い浮かばないなら単機能で十分です。「これから始めるかもしれない」を根拠にしないでください。

第3の選択肢として、単機能レンジとトースターを組み合わせる構成もあります。置き場は2か所必要になりますが、あたためと焼きを同時に使え、片方が壊れてももう片方は動きます。ただし温度を指定して焼く調理には向かないので、お菓子作りやローストをするならオーブンレンジを選んでください。

機種を選ぶ段階では、単機能なら出力の切り替えと自動あたため、そして庫内の方式を確認します。オーブン付きなら予熱にかかる時間、角皿などの付属品と収納場所、庫内のお手入れのしやすさを見てください。

迷ったときに立ち返ってほしいのは、「あると便利」は理由にならないという一点です。便利さは使ってこそ生まれるもので、使わない機能は便利ですらありません。実際に何回使うかを数える。それだけで、この選択はほとんど決まります。

そして、トースターは後から買い足せるという点も覚えておいてください。足せるものは今すぐ買わなくてよいということでもあります。必要になった時点で判断する、という選択肢も持っておいてくださいね。

なお、価格や仕様、付属品の内容は機種によって異なります。数値はあくまで一般的な目安なので、正確な情報は各メーカーの公式サイトと取扱説明書をご確認いただき、判断に迷う場合は販売店やメーカーの窓口といった専門家にご相談くださいね。