自家製ヨーグルトは何日もつ?ヨーグルトメーカーで作ったものの期限の考え方
ヨーグルトメーカーで作ったヨーグルトを冷蔵庫に入れたあと、これいつまで食べられるんだろう、と手が止まった経験はありませんか。市販のヨーグルトなら容器に日付が書いてありますが、自家製にはどこにも書いてありません。
ここが自家製のいちばん厄介なところです。期限を決めるのは自分になります。ただ、まったく手がかりがないわけではありません。市販品が2〜3週間もつのには理由があり、自家製がそこまでもたないのにも理由があります。その理由さえ分かれば、どのくらいで食べ切るべきかは自分で判断できるようになります。
この記事では、自家製に賞味期限が書けない理由から、ヨーグルト・甘酒・塩麹・白味噌といったメニュー別の保存期間の目安、保存期間を自分で縮めてしまう行動、傷んでいるサインの見分け方、冷蔵と冷凍の使い分けまで整理していきます。ヨーグルトの目安は冷蔵で2〜3日、長くても1週間。市販品の感覚のままだと危ないので、そこは切り替えてくださいね。
- 自家製に賞味期限を書けない理由と市販品との差
- ヨーグルト・甘酒・塩麹などメニュー別の保存期間
- 保存期間を自分で縮めてしまう4つの行動
- 発酵と腐敗を見分けるときに見るポイント
ヨーグルトメーカーで作ったものに賞味期限がない理由
まずは前提の整理からです。そもそも賞味期限とは何なのか、なぜ自家製には付けられないのかを押さえると、判断の軸ができます。
自家製に賞味期限表示がない理由
期限の表示には、実は2種類あります。農林水産省の解説では、消費期限は「安全に食べられる期限」で、お弁当やサンドイッチ、生めん、ケーキなどのいたみやすい食品に表示されるもの。賞味期限は「おいしく食べられる期限」で、スナック菓子やカップめん、チーズ、缶詰などのいたみにくい食品に表示されるものとされています(出典:農林水産省「消費期限と賞味期限」)。
そしてもうひとつ重要な前提があります。同じ解説では、どちらの期限も「袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合」が前提であり、一度開封したら期限に関わらず早めに食べるべきとされています。
ここまで読むと、自家製に期限が書けない理由が見えてきます。期限表示というのは、決められた工程で作り、決められた容器に密閉し、決められた温度で保存したときに成り立つ数字です。家庭の台所ではその条件を再現できません。使う容器も、混ぜるスプーンも、部屋の空気も、毎回違います。
だから自家製の場合は、期限が書いていないのではなく、そもそも保証できないと考えるのが正確です。目安の日数は示せますが、それはこの条件を守ればだいたいこれくらい、という話であって、市販品の日付とは性質が違います。
自家製の期限を考えるときは、市販品の日付を基準にしないほうがいいです。あれは工場の条件での数字なので、家庭で同じようにはいきません。「開封した市販品」に近い扱い、つまり数日で食べ切る前提で考えるほうが実態に合っていますよ。
市販ヨーグルトが2〜3週間もつ理由
市販のプレーンヨーグルトは、未開封なら2〜3週間ほどもつのが一般的です。同じ乳酸菌の発酵食品なのに、なぜここまで差が出るのでしょうか。
理由は工程と容器にあります。
→ 横にスクロールできます
| 比較項目 | 市販ヨーグルト | 自家製ヨーグルト |
|---|---|---|
| 原料の扱い | 殺菌済みの原料を使う | 市販の牛乳をそのまま使う |
| 容器 | 製造ラインで密閉される | 家庭の容器。開け閉めがある |
| 空気との接触 | 開けるまでほぼ無い | 仕込み・かき混ぜ・取り分けで何度もある |
| 温度管理 | 製造から店頭まで一定 | 冷蔵庫の開け閉めで変動する |
| 雑菌の入り口 | ほぼ塞がれている | 手・スプーン・容器・種菌 |
とくに効いているのが雑菌の入り口の数です。自家製では、種菌を取り分けるとき、牛乳を注ぐとき、途中でかき混ぜるとき、食べるときと、何度も外気や道具に触れます。1回ごとの量はごくわずかでも、その積み重ねが日持ちの差になります。
逆に言えば、この入り口を減らせば自家製でも日持ちは伸びます。後で具体的な方法をまとめますが、要は触れる回数を減らすことと、触れるものを清潔にすることの2つに集約されます。
市販品も開けた瞬間に条件が変わる
もうひとつ押さえておきたいのが、市販品の期限も開封した時点で意味が変わるという点です。
市販ヨーグルトに書かれているのは賞味期限、つまり比較的いたみにくい食品として扱われる期限です。ただしこれは、封を開けないまま表示どおりの温度で保存した場合の数字でした。開けてしまえば、そこから先は自家製とほぼ同じ条件になります。スプーンが入り、空気に触れ、冷蔵庫の開け閉めにさらされる。
つまり開封済みの市販ヨーグルトと自家製ヨーグルトは、扱いとしてはかなり近いわけです。市販品でも開けたら数日で食べ切るのが基本とされているのは、このためですね。
この見方ができると、自家製の日持ちが短いことに納得がいくと思います。自家製は最初から開封済みの状態でスタートしている、と考えると分かりやすいですよ。
自家製ヨーグルトの賞味期限の目安
では実際、何日くらいを目安にすればいいのか。よく言われているのは次の2つの数字です。
ひとつが2〜3日。もうひとつが1週間程度。幅があるように見えますが、これは前提が違うだけです。
→ 横にスクロールできます
| 条件 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 作ってから毎日食べている | 2〜3日 | 取り出すたびに雑菌が入る機会がある |
| 密閉して開けずに置いている | 1週間程度まで | 接触が少ないぶん持ちやすい |
| 植え継ぎ用に取り分けた分 | 作った当日〜翌日 | 菌が元気なうちに使うほど成功しやすい |
迷ったら短いほうを採ってください。自家製は状態のばらつきが大きいので、攻めた判断をする意味がありません。1リットル作って食べ切れないなら、次から仕込む量を減らすほうが根本的な解決になります。
なお、これらは冷蔵庫で保存した場合の目安です。常温に出しっぱなしにすると一気に短くなります。食べる分だけ取り分けて、残りはすぐ冷蔵庫に戻す習慣をつけてください。
日数を「生で食べる期間」と「加熱に回す期間」に分ける
2〜3日という数字を見ると短く感じますが、これはそのまま食べる場合の目安だと考えると扱いやすくなります。
作ってから2日目くらいまでは、そのままデザートとして食べる。3日目以降で残っているぶんは、加熱する料理に回す。こう分けておけば、期限が来たから捨てる、という状況になりにくくなります。カレーに加える、肉の下味に使う、パンケーキの生地に混ぜる。使い道はいくらでもあります。
→ 横にスクロールできます
| 作ってからの日数 | おすすめの食べ方 | 判断のしかた |
|---|---|---|
| 当日〜2日目 | そのまま食べる。植え継ぎもこの間に | においと見た目を確認 |
| 3〜4日目 | 加熱する料理に回す | においが変わっていないか必ず確認 |
| 5日目以降 | 状態を見て判断。無理はしない | 少しでも違和感があれば使わない |
もうひとつ、作った日を必ず記録してください。冷蔵庫の中で数日経つと、いつ作ったか意外と思い出せなくなります。容器にマスキングテープを貼って日付を書くだけで、迷う時間がなくなりますよ。
メニュー別に変わる保存期間の目安

ヨーグルトメーカーはヨーグルト以外にもいろいろ作れますが、保存期間はメニューごとにまったく違います。同じ機械で作ったからといって、同じ日数もつわけではありません。
→ 横にスクロールできます
| 作ったもの | 冷蔵の目安 | 冷凍 | 日持ちを決めている要素 |
|---|---|---|---|
| ヨーグルト | 2〜3日(長くて1週間) | 食感が変わるため向かない | 乳製品で水分が多い |
| 甘酒(火入れなし) | 1週間程度 | 3か月程度 | 糖分が多く発酵が続く |
| 甘酒(火入れあり) | 1か月程度 | 3か月程度 | 加熱で発酵が止まる |
| 塩麹 | 3か月程度 | 1年程度 | 塩分12〜13%で守られている |
| 白味噌(甘味噌) | 1か月程度 | 可能 | 塩分5〜6%と低め |
ヨーグルトだけが極端に短いことに驚くかもしれません。でもこれは、ヨーグルトが弱いというより、他が守られていると考えるほうが正確です。塩麹には塩が、甘酒には糖が、防腐の役割を果たしています。ヨーグルトにはその守りがありません。
そしてもうひとつ、火入れの有無で甘酒の日持ちが1週間から1か月へ変わる点にも注目してください。加熱して発酵を止めるかどうかで、4倍以上の差が出ています。保存性を上げる手段は、塩・糖・加熱の3つだと整理しておくと、どのメニューにどれが効いているかが読めるようになります。
それぞれの作り方は個別にまとめてあります。塩麹は60℃で6〜8時間、塩分濃度12%以上が目安で、白味噌は大豆と米麹を同量にして塩分5〜6%、甘酒は米麹と水だけで割合を決めるという作り方です。保存期間の前提になる仕込みの条件から確認できます。
この表を眺めると、日持ちを決めているものがはっきりします。塩分と糖分と水分です。塩麹が3か月もつのは塩分濃度が12〜13パーセントあるからで、同じ麹の仲間でも白味噌が1か月なのは塩分が5〜6パーセントしかないから。ヨーグルトがいちばん短いのは、塩も糖も少なくて水分が多いからです。
つまり保存期間は材料の性質で決まっていて、機械で決まっているわけではありません。ここを理解しておくと、新しいメニューに挑戦するときも見当がつくようになりますよ。
保存期間を縮めてしまう4つの行動

同じものを作っても、扱い方で持ちは変わります。よくある「縮めてしまう行動」を4つ挙げておきます。
1. 食べかけの容器から取り分ける
一度スプーンを入れた容器は、そこから傷みが進みます。とくに口をつけたスプーンを戻すのは避けてください。植え継ぎ用に取り分けるなら、食べ始める前に別の清潔な容器へ移しておくのが基本です。
2. 常温に長く置く
作り終わったあと、粗熱を取るつもりで台所に置いたまま忘れてしまう。これがいちばん多いパターンかもしれません。20度から40度あたりは多くの微生物が増えやすい温度帯なので、この帯に長く置くほど日持ちは縮みます。食材を温かい温度帯に置くことのリスクは予約調理の記事でも整理していますので、感覚をつかんでおくと判断しやすくなります。
3. 冷蔵庫のドアポケットに入れる
ドアポケットは開け閉めのたびに温度が上がる場所です。日持ちさせたいものは庫内の奥に置いてください。これは市販のヨーグルトにも言えることです。
4. 容器を使い回して洗いが甘い
前回の残りが少しでも付いていると、そこが雑菌の足場になります。作るたびに、耐熱容器なら80度以上のお湯で10分以上を目安に煮沸、熱に弱い素材なら食品用アルコールで拭き取り、というひと手間を入れてください。
粗熱の取り方でも差が出る
4つに加えて、もうひとつ効くのが粗熱の取り方です。
作り終わった直後の容器は温かい状態です。これをそのまま冷蔵庫に入れると庫内の温度が上がって他の食品にも影響しますし、中身の温度もなかなか下がりません。かといって台所に置いたまま自然に冷ますと、微生物が増えやすい温度帯を長く通過することになります。
おすすめは、ボウルに冷水を張って容器を浸ける方法です。数分で手で持てる温度まで下がるので、そこから冷蔵庫へ移せば通過する時間を大幅に短縮できます。氷を入れればさらに早くなります。
ヨーグルトは40度前後で完成するのでそこまで神経質になる必要はありませんが、甘酒や塩麹のように60度で仕上げるものは完成時点でかなり温かい状態です。この工程を入れるかどうかで日持ちは変わってきますよ。温かい状態を保つことと衛生の関係は、炊飯器の保温を扱った記事でも同じ観点で整理しています。
やることは3つだけです。清潔な道具を使う、取り出したらすぐ冷蔵庫へ戻す、食べ切れる量だけ作る。この3つで自家製の日持ちはかなり変わります。逆に、どれかを崩したまま日数だけ延ばそうとするのは危険な方向です。
ヨーグルトメーカーの賞味期限を延ばす保存と見分け方
ここからは実践編です。傷んでいるかどうかの判断、冷蔵と冷凍の使い分け、余りそうなときの使い切り方を見ていきます。
傷んでいるサインの見分け方

日数はあくまで目安なので、最終的には状態で判断します。見るのは、におい・見た目・水分の3点です。
→ 横にスクロールできます
| 状態 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| ほんのり酸味のある乳のにおい | 正常 | 食べられる |
| 表面に透明〜薄黄色の液体が少し出ている | ホエイ(乳清)の分離 | 正常。混ぜても水切りしてもよい |
| ツンとくる強い酸臭・苦いにおい | 傷んでいる可能性 | 食べない |
| 黄色く変色している | 傷んでいる可能性 | 食べない |
| 緑・黒・ピンクの点や斑点 | カビや雑菌 | 一部を取り除かず全量を廃棄 |
| 水分が異常に多く、全体が分離している | 傷んでいる可能性 | 食べない |
| 口に入れて苦みや刺激を感じる | 傷んでいる可能性 | 飲み込まず吐き出す |
カビが見えたときに、その部分だけ取り除けば大丈夫だろうと考えたくなりますが、目に見える部分だけで済んでいるとは限りません。判断に迷う状態のものは口にしないでください。体調に不安が出た場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。
味見で確かめるときの順番
においと見た目で判断がつかないときに味見をすることがありますが、これには順番があります。
まず、においを確かめる。次に、見た目を確かめる。この2つを通過してから、最後に味を見る。においや見た目の時点で違和感があるなら、味見はしないでください。確かめる必要がないからです。
味を見るときも、ごく少量を舌に乗せる程度にとどめます。苦みや舌を刺すような刺激を感じたら、飲み込まずに吐き出してうがいをしてください。正常なヨーグルトは、酸味はあっても苦みや刺激はありません。苦みは、乳酸菌以外の菌が増えたときに出やすいサインとされています。
大量に口に入れてから判断するのは避けてください。少量なら影響が小さくて済みます。判断に迷うくらいなら食べない、というのが結局いちばん確実です。
発酵と腐敗はどこが違うのか
そもそも発酵食品は微生物が働いた結果できるものです。では発酵と腐敗はどう違うのか。ここが分かると判断が楽になります。
科学的に言えば、この2つに本質的な違いはありません。どちらも微生物が食べ物を分解している現象です。違うのは、人にとって都合がいいかどうか。目的の菌が優勢に働いて狙った味になれば発酵、別の菌が増えて食べられない状態になれば腐敗、と呼び分けているだけなんですね。
だから自家製の発酵食品では、狙った菌を優勢にできるかどうかがすべてになります。温度を守るのも、塩分濃度を下げないのも、道具を清潔にするのも、全部「目的の菌に有利な条件を作る」ためです。
この考え方が分かると、期限の判断基準も見えてきます。においや見た目が想定どおりなら目的の菌が優勢だったということ。想定と違う変化が出ていれば、別の菌が増えた可能性がある、と読めばいいわけです。砂糖を使わずに小豆を甘くする発酵あんこも、狙った菌に有利な温度を保つことで成り立つ料理ですので、仕組みは共通しています。
冷蔵で長持ちさせる容器と扱い方
日持ちを伸ばす方法は地味ですが確実です。ポイントは容器と置き場所と取り出し方の3つです。
→ 横にスクロールできます
| やること | 具体的に | 効く理由 |
|---|---|---|
| 容器を消毒する | 煮沸80度10分以上、または食品用アルコール | スタート時点の雑菌を減らす |
| 小分けにする | 1回分ずつ別容器へ | 開ける回数が減り、全体が傷むのを防げる |
| 庫内の奥に置く | ドアポケットを避ける | 温度変化が小さい |
| 乾いた清潔なスプーンを使う | 毎回洗ったものを使う | 雑菌の持ち込みを減らす |
| 蓋の扱いを使い分ける | 発酵が続くものは蓋をゆるめに | ガスで容器がふくらむのを防ぐ |
とくに効果が大きいのが小分けです。1リットルの容器を毎日開けるより、200ミリリットルずつ5つに分けておけば、開けるのは1つだけ。残り4つは触れられていない状態を保てます。手間はかかりますが、作った直後に一度やるだけなので、慣れると苦になりません。
蓋の扱いには注意点があります。甘酒のように火入れをしていないものは冷蔵庫でも発酵が続き、ガスが出て容器がふくらむことがあります。密閉しきらず、蓋を軽く乗せる程度にしておくと安心です。逆にヨーグルトはにおい移りを防ぎたいので、しっかり閉められる容器のほうが向いています。
容器の素材でも扱いやすさが変わる
保存容器はガラスかプラスチックかで一長一短があります。どちらが正解ということはないので、何を優先するかで選んでください。
→ 横にスクロールできます
| 素材 | よいところ | 気をつけるところ |
|---|---|---|
| ガラス | 煮沸できる。においや色が移りにくい | 重い。落とすと割れる |
| プラスチック(耐熱) | 軽い。割れない。冷凍にも使いやすい | 細かい傷に汚れが残りやすい |
| ホーロー | においが移りにくく丈夫 | 中身が見えない。電子レンジ不可のものが多い |
プラスチック容器は、使ううちに表面に細かい傷ができます。この傷は洗っても汚れが残りやすく、雑菌の足場になります。傷が目立ってきたら買い替えるのが、地味ですが効く対策です。数百円の容器を惜しんで作ったものを傷ませるのは、もったいないですからね。
塩麹や味噌のように塩分が高いものを長く入れておくと、金属製の蓋がさびることがあります。パッキンつきのガラス容器か、樹脂の蓋を選ぶと安心です。
小分け用の容器は数がいるので、同じサイズで揃えておくと冷蔵庫に収まりがよくなります。煮沸できる素材か、蓋をゆるめて置けるかの2点を見て選んでみてください。価格や在庫は変わりますので、購入前に各ショップでご確認をお願いします。
冷凍できるものとできないもの
長く置きたいなら冷凍という手もありますが、これは向き不向きがはっきり分かれます。
→ 横にスクロールできます
| 作ったもの | 冷凍 | 解凍後の状態 |
|---|---|---|
| ヨーグルト | △ | 水分が分離してざらつく。凍ったままデザートにする使い方なら可 |
| 甘酒 | ◎ | カチカチに凍らずスプーンですくえる |
| 塩麹 | ◎ | 凍らせても使える。熟成が止まり色と風味を保てる |
| 白味噌 | ◯ | 小分けにすれば使いやすい |
ヨーグルトが冷凍に向かないのは、水分が多いためです。凍る過程で氷の粒ができ、解凍するとその部分が水になって分離します。なめらかさが失われるので、そのまま食べるには向きません。ただ、凍らせたまま食べるアイスのような使い方や、スムージーに入れる使い方なら問題なく使えます。
凍らせたヨーグルトの使い方
解凍して元に戻らないなら、最初から凍ったまま使う前提にしてしまえば無駄になりません。具体的には次のような方法があります。
ひとつが、製氷皿に流し込んで凍らせる方法です。1個あたり20〜30グラムほどの小さな塊になるので、スムージーに数個入れる、飲み物に浮かべる、といった使い方ができます。氷の代わりに使えば味が薄まりません。
ふたつめが、はちみつやジャム、果物を混ぜてから凍らせる方法です。糖分が入ると完全には固まりきらず、スプーンですくえる程度の固さになります。フローズンヨーグルトのような食感になるので、デザートとして成立します。
逆にやらないほうがいいのが、そのまま凍らせて後日解凍し、普通のヨーグルトとして食べようとすることです。ほぼ確実に分離して、水っぽくざらついた状態になります。冷凍は「別のものに変えて使い切る手段」であって、期限を延ばす手段ではない、と考えてください。
なお、一度解凍したものを再び凍らせるのは避けてください。溶けている間に温度が上がるので、繰り返すほど状態は悪くなります。使う分だけ取り出せるよう、最初から小分けにしておくのが確実です。
逆に塩麹や甘酒が冷凍に強いのは、塩分や糖分を含んでいて凍りきらないからです。取り出してすぐスプーンが入るので、使い勝手も落ちません。作りすぎたときの逃げ道として、冷凍できるメニューかどうかを先に知っておくと、無駄が出にくくなりますよ。
期限が近いときの使い切り方
そのまま食べるには量が多い、日数も経ってきた。そんなときは加熱調理に回すのが現実的です。ただし、傷んでいるものを加熱すれば大丈夫、という話ではありません。においや見た目に異常があるものは、加熱しても食べないでください。あくまで「まだ大丈夫だが飲み切れない」ときの選択肢です。
私のおすすめは、作った時点で使い道を2つ決めておくことです。そのまま食べる分と、料理に回す分。最初から分けておけば、期限が近づいてから慌てることがありません。仕込む量を決めるときに一緒に考えておくといいですよ。
→ 横にスクロールできます
| 余ったもの | 使い切り方 | ポイント |
|---|---|---|
| ヨーグルト | 水切りしてディップに/カレーやスープに加える/肉の下味に | 加熱すると分離するので最後に加える |
| 甘酒 | 砂糖の代わりに煮物や照り焼きへ/スムージーに | 糖分が多く焦げやすいので弱めの火で |
| 塩麹 | 肉や魚の下味/野菜の浅漬け/炒め物の味付け | 食材の重量の10%前後が目安 |
| 白味噌 | 西京漬け/和え衣/汁物に少量 | 甘みが強いので普段の味噌の半量から |
ヨーグルトを加熱料理に使うときは、火を止めてから加えるか、最後に加えるようにしてください。煮立てると分離してぼそぼそになります。分離を抑えたいときは、少量の水や牛乳でゆるめてから加えると混ざりやすくなります。
甘酒や塩麹は、そもそも保存が効くぶん使い切りに困ることは少ないはずです。それでも余るようなら、次に仕込む量を見直す合図だと考えてください。作りすぎを保存方法で解決しようとするより、仕込む量を実際に食べる量へ近づけるほうが確実です。ヨーグルトメーカーは少量でも同じ手間で作れるので、量を減らしても損はありませんよ。
製品ごとの正確な仕様や使用上の注意は、必ずメーカーの公式サイトと取扱説明書をご確認ください。食品を扱う家電なので、洗浄方法や耐熱温度についてもメーカーの案内に従うのが安全です。保存や衛生について判断に迷う点があれば、メーカーの問い合わせ窓口や専門家にご相談ください。
ヨーグルトメーカーで作ったものの期限についてよくある質問
牛乳の賞味期限が近いものでヨーグルトを作れば、期限を延ばせますか?
期限が延びるとは考えないでください。牛乳をヨーグルトにしても、もとの牛乳の状態がリセットされるわけではありません。期限が近い牛乳はそのぶん菌が入り込んでいる可能性もあるので、むしろ発酵がうまくいかない原因になります。ヨーグルト作りには、できるだけ新しい牛乳を使ってください。使い切れそうにない牛乳は、加熱する料理に回すほうが確実です。
作ったヨーグルトを一度加熱すれば、日持ちしますか?
甘酒の火入れのようにはいきません。ヨーグルトを加熱すると、たんぱく質が固まって水分と分離し、なめらかさが失われます。日持ちのために加熱する、という選択肢は現実的ではありません。ヨーグルトは食べ切れる量だけ作るのが基本で、余りそうなときは料理へ回してください。甘酒や塩麹のように加熱や塩分で保存性を上げられるものと、そうでないものがある、と分けて考えるのが正確です。
冷蔵庫に入れ忘れて半日ほど常温に置いてしまいました。食べられますか?
季節と室温によりますが、半日となると安全側の判断をおすすめします。とくに夏場の室温は微生物が増えやすい温度帯に入っていることが多く、見た目が変わっていなくても状態は進んでいます。においや見た目に異常があれば当然使えませんし、異常がなくても不安が残るなら食べないほうが確実です。もったいなく感じても、作り直すほうが結果的に損は小さいですよ。
容器に日付を書いておく以外に、管理しやすくする方法はありますか?
作る曜日を固定してしまうのが手軽です。たとえば毎週日曜と水曜に仕込むと決めておけば、次に作るタイミングが前の分を食べ切る期限になります。日付を書くのを忘れても、曜日で判断できるようになるわけですね。小分け容器の蓋にマスキングテープを貼って日付を書く方法も定番です。冷蔵庫の中で同じ容器がいくつも並ぶと分からなくなるので、何かしら区別できる印は付けておくことをおすすめします。
ヨーグルトメーカーの賞味期限で押さえる要点
最後に整理します。
自家製に賞味期限が書けないのは、書き忘れているからではなく、家庭では表示の前提になる条件を再現できないからです。市販品の日付は密閉された容器と管理された工程があってのもの。自家製は「開封後の市販品」に近い扱いで考えるのが実態に合っています。
ヨーグルトの目安は冷蔵で2〜3日、密閉して開けずに置くなら1週間程度まで。植え継ぎに使う分は作った当日から翌日までに使うと成功しやすくなります。迷ったら短いほうを採ってください。
同じヨーグルトメーカーで作っても、メニューによって日持ちはまったく違います。塩麹が3か月もつのは塩分濃度が12〜13パーセントあるからで、白味噌が1か月なのは5〜6パーセントしかないから。日持ちを決めているのは塩分・糖分・水分であって、機械ではありません。
判断は日数だけでなく状態で。ツンとくる酸臭、黄色い変色、カビ、異常な分離が出たら食べないでください。日持ちを伸ばしたいなら、容器の消毒・小分け・庫内の奥・清潔なスプーン。この4つが効きます。記載した数値はいずれも一般的な目安ですので、正確な情報は各メーカーの公式サイトや取扱説明書をご確認ください。