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LIVING / RESEARCH REPORT

洗濯機の糸くずフィルター掃除|毎回・週1回・月1回でやることの違い

洗面所に並ぶドラム式洗濯機と洗面台の写真に記事タイトルを重ねた表紙スライド

洗濯機の糸くずフィルター掃除|頻度とカビを残さない洗い方

Kaden Lab研究員レン

RESEARCHER / レン

こんにちは。Kaden Lab研究員のレンです。

糸くずフィルターの手入れといえば、たまったゴミを捨てて終わり。多くの人がそう思っているはずです。実際、メーカーの案内にもゴミを取り除いて水洗いする、と書かれています。

ただ、それだけでは足りません。ネットの網目には皮脂や洗剤カスが入り込んでいて、ゴミを捨てただけでは残ります。この残りが乾かないまま次の洗濯を迎えると、カビとぬめりの土台になります。手で触ってぬるっとするなら、その段階です。

この記事では、毎回やる手入れと、定期的にやるべき洗い方を分けて整理します。取り外し方がわからない機種への対処、破れたときの交換の判断、そして100円ショップの代用品を使ってよいかまで扱います。

  • 糸くずフィルターの種類と、自分の機種での探し方
  • 毎回・週1回・月1回でやることの違い
  • 取り外し方がわからないときの共通の手順
  • 破れたときの交換と代用品の線引き
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糸くずフィルターは機種で形が違う

縦型・ドラム式・乾燥機能付きの3タイプについて、フィルターの種類と付いている場所、手入れのタイミングを並べた表のスライド
縦型・ドラム式・乾燥機能付きで違うフィルターの種類と場所

糸くずフィルターと一口に言っても、洗濯機の種類によって指している部品が違います。縦型は槽の内側に付いたネット状の部品、ドラム式は本体下部のカバーの奥にある排水経路のフィルターで、乾燥機能のある機種にはさらに乾燥用のフィルターが加わります。手入れの頻度や外し方も部品ごとに違うため、自分の機種にどれがあるかを先に確かめておかないと、ひとつだけ洗って別の部品を長く放置することになりかねません。

見分けるうえで押さえたいのは、ドラム式の排水フィルターは水の通り道にあるので外すと残った水が出ること、乾燥フィルターは空気の通り道にあるので乾いた状態で手入れすることです。また洗濯乾燥機は縦型にもドラム式にもあるため、乾燥機能の有無だけでは種類を判断できません。この章では、3種類の部品の違いと日立の外し方の要点、槽の壁面や本体下部での探し方、見つからないときの確かめ方を紹介します。

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縦型のゴミ取りネットとドラム式の排水フィルター

縦型洗濯機に付いているのは、洗濯槽の内側に取り付けられたネット状の部品です。ゴミ取りネット、くず取りネットなどとも呼ばれます。洗濯中に水が循環する流れの中に置かれていて、浮いてきた糸くずを受け止める仕組みです。

プラスチックの枠にネットが張られた形が一般的で、枠ごと取り外して中のゴミを捨てます。日立の機種では、糸くずフィルターのくぼみに指を入れてつめを押し下げながら手前に倒して取り出す、という手順が案内されています(出典:日立の家電品 糸くずフィルターのお手入れをしたいです。(タテ型))。

一方、ドラム式に付いているのは排水経路のフィルターです。洗濯機の下部にあるカバーの中に収まっていて、つまみを回して引き抜く構造になっています。役割は同じく糸くずの回収ですが、水が通る場所にあるため、外すと残った水が出てきます。

日立はドラム式について、脱水のみを1分間運転して残水を排水してから、水受けを設置してカバーを開け、糸くずフィルターのつまみを左方向に回して外す、という手順を示しています(出典:日立の家電品 糸くずフィルターのお手入れ方法を知りたいです。(ドラム式))。

3つめが乾燥フィルターです。乾燥機能を持つ機種に付いていて、乾燥運転で出た糸くずを受け止めます。これは水ではなく空気の通り道にあるため、湿らせずに乾いた状態で手入れするのが基本です。

役割が違えば、手入れの頻度も違ってきます。縦型のゴミ取りネットは洗濯のたび、ドラム式の排水フィルターは運転回数に応じて、乾燥フィルターは乾燥を使うたび。この違いを押さえておいてください。

なお、洗濯乾燥機という呼び名は乾燥機能の有無を指すもので、縦型にもドラム式にも存在します。「乾燥機能があるから排水フィルター」という判断はできません。

◆レンのメモ

呼び名がメーカーごとに違うのも混乱のもとです。「糸くずフィルター」「ゴミ取りネット」「くず取りネット」「排水フィルター」は、どれも同じ役割の部品を指していることがあります。

掃除の話をするときは、部品の名前ではなく「どこに付いているか」で確認するほうが確実でしょう。槽の内側にあるのか、本体下部のカバーの中にあるのか、乾燥の空気が通る場所にあるのか。この3つで区別すれば、名前が違っても迷いません。

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どこに付いているかの探し方

自分の洗濯機のどこにフィルターがあるか分からない、というときの探し方です。

縦型の場合は、まずふたを開けて槽の内側をぐるりと見回してください。槽の壁面に、他の部分と色が違う長方形や円筒形の部品が付いているはずです。取っ手やくぼみが付いていることが多く、そこが糸くずフィルターです。

見つからない場合は、槽の上部の縁を確認します。機種によっては、フチの内側に埋め込まれていることがあります。水位が高いところにあるので、水を張ったときに隠れる位置です。

ドラム式の場合は、本体の下部を見てください。正面の左下または右下に、小さな四角いカバーやふたが付いています。開けると、つまみの付いた円筒形の部品が見えるはずです。

乾燥フィルターは、ドラムの入口付近か、本体上部にあることが多いです。薄い引き出し状の部品で、引き抜くと網が張られた面が見えます。

どうしても見つからないときは、取扱説明書の「お手入れ」の項目を確認してください。銘板シールで型番を調べれば、メーカーのサイトで電子版が手に入ることがほとんどです。

機種によっては、糸くずフィルターを持たないものもあります。ドラム式の一部には、糸くずを自動で排水するタイプが存在します。その場合、手入れの対象は排水口側になります。

探しても見つからず、説明書にも記載がないときは、メーカーのサポート窓口へ型番を伝えて確認するのが確実でしょう。

探すときのコツとして、洗濯機を使った直後に見るという方法があります。糸くずがたまっている状態なら、部品の輪郭が分かりやすくなるためです。逆に、新品同様にきれいな状態だと、槽の壁と一体化して見えることがあります。

スマートフォンのライトで照らすと、影になっていた部分が見えるようになります。槽の内側は光が入りにくいので、この方法が有効です。

毎回・週1回・月1回でやることが違う

頻度ごとの作業内容と所要時間、使う道具、飛ばしたときに出る症状を1枚にまとめた表のスライド
毎回・週1回・月1回・必要時でやることの違い

手入れは頻度で中身を分けると続けやすくなります。洗濯のたびに糸くずを捨てて水洗いし、週に1回は網目に残った皮脂や洗剤カスのぬめりを歯ブラシで落とし、月に1回は薄めた漂白剤で黒ずみやカビを落とす、という3段階です。目安の時間は毎回が約30秒、週1回が約3分、月1回が約10分で、どれも短い作業ですが、前の段階を飛ばすほど次の作業が重くなります。

3段階のどれにも共通する決まりは2つです。洗ったら乾かしてから戻すこと、そして運転中に外れないよう確実に取り付けることで、フィルターを付けずに洗うと衣類を傷めることがあると日立は縦型について案内しています。月1回の作業では、漂白剤の種類を必ずひとつに絞ってください。塩素系に酸性タイプが混ざった場合は塩素ガスが発生するため、2つを混ぜて使わないでください。この章では、ドラム式の排水フィルターや乾燥フィルターの目安も含めて、頻度ごとの手順を順に説明します。

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毎回:ゴミを捨てて水洗いする

縦型の糸くずフィルターは、洗濯のたびに手入れをします。日立は、洗濯や洗濯〜乾燥運転のあと毎回お手入れをするよう案内しています。

やることは3つです。フィルターを取り外す。中の糸くずを取り除く。水洗いして戻す。日立の手順では、糸くずを下に向けてフィルターを上下に振って取り除き、水洗いする、という流れが示されています。所要時間は30秒ほどでしょう。

ここで大切なのが、乾かす時間を作ることです。洗ってすぐ戻すと、濡れたまま次の洗濯を待つことになります。洗濯物を干しているあいだ、フィルターを外して置いておくだけでも違いが出ます。

ドラム式の排水フィルターは、毎回である必要はありません。日立の機種では、洗濯機を15回運転するたびに手入れの表示が出るとされています。ただし乾燥運転の使用頻度が多いと糸くずがたまりやすいため、運転回数が上限未満でも表示されることがあると案内されています。

乾燥フィルターがある機種では、乾燥運転を使うたびに手入れします。目詰まりすると乾燥時間が延びたり、乾きムラが出たりするため、性能に直結する部品です。なお、フィルターレス構造の機種では手入れの間隔が異なるので、取扱説明書で確認してください。

毎回の手入れを飛ばすと、次の段階の作業が重くなります。糸くずが積み重なった状態で1週間置けば、圧縮されて取りにくくなり、においも出ます。30秒の作業を積み残さないことが、結局いちばん楽な方法です。

取り付けも確実に行ってください。日立は、確実に取り付けないと運転中に糸くずフィルターが外れる場合があること、糸くずフィルターを外した状態で洗濯をしないことを注意点として挙げています。日立はタテ型について、外した状態で洗濯をすると洗濯物を傷める場合があるとしています(出典:日立の家電品 糸くずフィルターのお手入れをしたいです。(タテ型))。ドラム式では、糸くずが機内に落ちないよう注意するよう案内されています。回収されなかった糸くずが排水経路へ流れ込むことも考えられます。

手入れのタイミングとしては、洗濯物を取り出した直後が最も効率的です。糸くずが濡れて固まっているため、振るだけでまとまって落ちます。乾いてしまうと網目に張り付き、こすらないと取れなくなります。

ゴミ箱を洗濯機の近くに置いておくと、この作業が続けやすくなります。取り出す動作の続きでフィルターを開け、ゴミを捨て、水洗いして戻す。一連の流れにしてしまえば、意識せずに済むようになります。

フィルター以外の場所をどのくらいの間隔で見ればよいかは、部位別の掃除頻度を早見表にした記事にまとめてあります。全部を同じ頻度でやる必要はありません。

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週1回:ぬめりを歯ブラシで落とす

次の段階が、ネットの網目に入り込んだ汚れを落とす作業です。

毎回の水洗いでは、目に見える糸くずは取れても、網目に絡んだ皮脂や洗剤カスは残ります。触ってぬるっとするようなら、それが残っている状態です。この汚れがカビとピンクのぬめりの土台になります。

日立は、目詰まりがひどいときは歯ブラシなどで洗うよう案内しています。使い古した歯ブラシで、網目に沿って両面をこすってください。裏側からも当てると、詰まった糸くずが押し出されます。

水だけで落ちない場合は、食器用の中性洗剤を少量つけてこすります。洗剤を使ったあとは、しっかりすすいでください。洗剤が残ると、それ自体が次の汚れの元になります。

ドラム式の排水フィルターでも同様で、日立は奥の汚れを歯ブラシで手入れするよう案内しています。ただし注意点があり、同社はゴムパッキンが水に付かないようにすること、ゴムパッキンの潤滑剤を洗い流さないことを挙げています。パッキン部分は避けて洗ってください。

洗ったあとは、風通しのよい場所で乾かします。完全に乾いてから戻すのが理想ですが、時間が取れないときは水気を拭き取るだけでも違います。

この作業を週1回続けると、月1回のつけおきが不要になることもあります。汚れが蓄積する前に落としているためです。

歯ブラシは、洗濯機用として1本決めておくと衛生的です。使い終わったら乾かして、洗面所の隅などに置いておきます。100円ショップで数本セットのものが手に入るので、排水口用・投入口用と分けておくのもよいでしょう。

ぬめりが週1回では追いつかない場合、原因はフィルター側ではなく洗濯槽側にあることが多いです。槽の裏側にカビが繁殖していると、洗濯のたびに菌がフィルターへ運ばれてくるためです。この場合は槽洗浄を先に行ってください。

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月1回:つけおきでカビを落とす

約40度のお湯に漂白剤を薄めて突起部分をこすり、流水ですすいで乾かすまでの4手順を並べたスライド
月1回のつけおきでカビと黒ずみを落とす4手順

3段階目が、こすっても落ちない汚れへの対処です。ここで漂白剤の出番になります。

ネットが黒ずんできた、ピンク色の汚れが出た、においが取れない。こうなったら、つけおきで落とします。

日立がドラム式の糸くずフィルターについて案内しているのは、洗面器などに約40度のお湯を用意し、漂白剤(酸素系または塩素系)を薄めて、突起の部分だけを浸しながら歯ブラシや綿棒でこする、という方法です(出典:日立の家電品 糸くずフィルターのお手入れ方法を知りたいです。(ドラム式))。フィルター全体を長時間漬け込む方法ではない点に注意してください。

全体を漬け込まないのには理由があります。ドラム式の糸くずフィルターにはゴムパッキンが付いており、日立はゴムパッキンが水に付かないようにすること、ゴムパッキンの潤滑剤を洗い流さないことを注意点として挙げています。漬け込むと、この潤滑剤が流れてしまいます。縦型のゴミ取りネットにはパッキンがないため全体を浸せますが、その場合も長時間の浸け置きは樹脂の劣化につながるため短時間にとどめてください。

つけおきのあとは、流水でしっかりすすぎます。漂白剤が残ったまま洗濯機に戻すと、次の洗濯で衣類に影響が出る可能性があります。

そして完全に乾かしてから戻してください。この工程を省くと、せっかく落としたぬめりがすぐに戻ります。半日ほど風通しのよい場所に置いておくのが確実でしょう。

つけおきをしても黒ずみが取れない場合は、ネットの繊維そのものに色が定着している可能性があります。機能に問題がなければ使い続けて構いませんが、破れが出ているなら交換のタイミングです。

漂白剤を使う手順(日立ドラム式の案内より)

①洗面器などに約40度のお湯を用意する
②漂白剤(酸素系または塩素系)を薄める
③突起の部分だけを浸しながら、歯ブラシや綿棒でこする
④流水でしっかりすすぐ
⑤完全に乾かしてから戻す
※ゴムパッキンは水に付けず、潤滑剤を洗い流さないこと。漂白剤は1種類だけを使い、混ぜないこと

同じお湯で、洗剤ケースの取り外せる部品なども洗えます。ただし、ゴムパッキンが付いた部品は漬け込まないでください。パッキンが傷むと液漏れの原因になります。

つけおきをしても、フィルターまわりのにおいが取れないことがあります。そのときは発生源が別にあるので、洗濯機のにおいを3種類に分けて切り分ける記事で場所を絞ってみてください。

漂白剤を混ぜて使わない

つけおきで漂白剤を使うときは、必ず1種類だけにしてください。塩素系と酸性タイプが混ざると塩素ガスが発生します。国民生活センターは2026年3月18日に注意喚起を出し、スプレータイプの塩素系洗浄剤と酸性洗浄剤を浴室内で一緒に使用したところ、数分後には塩素ガス濃度が16ppmを超えたと報告しています。同センターは「塩素系洗浄剤は、必ず単独で使用しましょう」「換気を十分に行い、保護具を着用しましょう」と呼びかけています(出典:国民生活センター 住宅用塩素系洗浄剤の使い方−まぜるな危険!浴室などで事故が発生しています−)。

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頻度 やること 所要時間 使う道具 飛ばしたときの症状
毎回 糸くずを捨てて水洗い 約30秒 なし 糸くずが衣類に付く・排水が遅くなる
週1回 網目のぬめりを歯ブラシで落とす 約3分 使い古しの歯ブラシ ぬめり・においの発生
月1回 薄めた漂白剤でカビと黒ずみを落とす 約10分 約40度のお湯・漂白剤・歯ブラシ 黒ずみ・ピンクのぬめりが定着
必要時 破れを確認して交換 数分 交換用フィルター 糸くずが素通りして排水口へ流れる

取り外し方がわからないときの対処

縦型はツメを押しながら手前へ倒し、ドラム式は脱水で水を抜いてからカバーを開ける手順を写真付きで対比したスライド
縦型とドラム式で違うフィルターの外し方

外し方が分からないときは、力を加える前に固定の仕組みを知ることが近道です。縦型の多くはツメで留まっているため、日立の機種ではくぼみに指をかけ、ツメを下へ押しながら手前へ倒して外します。ドラム式は排水経路にあって外すと水が出るので、先に1分間の脱水のみの運転で水を抜き、電源を切ってタオルと水受けを用意してから開けます。

どちらの方式でも、無理に力をかけないことが前提です。固いときは力任せに引いたり工具でこじ開けたりせず、取扱説明書でツメの位置や回す向きを確かめてください。部品が割れたり差し込みが浅くなったりすると、水漏れにつながります。この章では、二重構造の機種の外し方とカチッと固定されるまでの戻し方、電源を切ってロックを解く方法、つまみを少しずつ回して水の出方を確かめるコツ、水が多いときにいったん締め直す手順を説明します。

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縦型は「押しながら手前へ倒す」が基本

縦型の糸くずフィルターは、多くの場合ツメで固定されています。引っ張るだけでは外れず、ツメを外す動作が必要です。

日立の機種では、糸くずフィルターのくぼみに指を入れ、つめを押し下げたまま手前に倒して取り出す、という手順が示されています。押しながら倒す、という2つの動作を同時に行うのがポイントです。

フィルターの表面にくぼみや矢印が付いていれば、そこが指をかける場所です。矢印の向きが操作の方向を示していることもあります。

それでも動かない場合は、逆方向を試してみてください。上に持ち上げるタイプ、横にスライドさせるタイプも存在します。ただし、力任せに引くのは避けてください。樹脂の部品なので、割れると交換が必要になります。

ネット部分だけが外れる二重構造の機種もあります。日立の機種では、糸くずフィルターを取り出したあと、フィルターふたの両側を持って引き抜く、という工程が加わります。

戻すときは、確実に固定されたことを確認してください。日立の手順では、糸くずフィルター両側のレール部にフィルターふた両側のレール部を合わせて押し込み、つめを取り外した位置に入れて「カチッ」と音がするまで押す、とされています。

音や手応えで固定を確認する設計になっているので、感触がないまま戻さないようにしましょう。

外すときに固い場合は、まず洗濯機の電源を切ってください。運転中や一時停止中はロックがかかる機種があります。電源を切ってから数秒待つと、ロックが解除されて動くようになることがあります。

それでも動かないときは、無理をせず取扱説明書を確認してください。ツメの位置や操作方向が図で示されています。工具を使ってこじ開けるのは、破損につながるので避けましょう。

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ドラム式は先に水を抜いてから開ける

ドラム式の排水フィルターで最も多い失敗が、床を水浸しにすることです。

このフィルターは排水経路にあるため、外すと内部に残っていた水が出てきます。日立も残水が出る場合があると明記しており、事前に水受けを用意するよう案内しています。

手順としては、まず脱水のみを1分間運転して機内の水を抜きます。次に、電源を切り、床にタオルを敷き、洗面器などの水受けを置いてからカバーを開けます。日立も、糸くずフィルターカバーを開ける手順のところで、電源が入っている場合は電源を切るよう明記しています(出典:日立の家電品 糸くずフィルターのお手入れ方法を知りたいです。(ドラム式))。

フィルターのつまみは、日立の機種では左方向に回すと外れる構造です。回した瞬間に水が出ることがあるので、ゆっくり回して水の出方を見ながら進めてください。

水が多い場合は、いったんつまみを締め直して、水受けの水を捨ててから再開します。一度に全部出そうとしないほうが安全です。

フィルターを外したら、差し込み部の汚れを拭き取ってから、糸くずを取り除いて水洗いします。日立はこの順序で案内しています。

戻すときは、開口部を上に向けた状態で奥までしっかり差し込み、つまみを右に回して「カチッ」と音がするまで固定します。差し込みが浅いと水漏れの原因になるため、ここは確実に行ってください。

作業のあとは、床が濡れていないかを確認してください。防水パンの上に水が残ると、そこがカビとにおいの発生源になります。乾いた布で拭き取っておきましょう。

次回の作業を楽にするために、専用の水受けを決めておくのも手です。洗面器や、100円ショップの浅い容器で十分に足ります。フィルターの下に置けるサイズかどうかだけ確認してください。

破れた・たまらないときの判断

破れたフィルターは純正部品へ交換する流れと、100円ショップの浮遊タイプは役割が違い代用にならないことを示したスライド
破れたフィルターの交換と100円ショップ品の可否

フィルターを替えるかどうかは、見た目の汚れではなく、糸くずを回収できているかで判断します。ネットに穴が開いたり網目が広がったりしていれば糸くずは素通りし、排水経路や排水口へ流れ込み、そこで詰まると排水エラーや水漏れを招きます。日立も糸くずフィルターを消耗品と位置づけているため、破れやツメの破損、変形が見つかったら、型番を確かめて交換用を取り寄せるのが確実です。

糸くずがたまらない場合も、洗う衣類の素材、取り付けのずれ、目に見えない網目の広がり、自動で糸くずを出す構造の機種かどうかなど、原因を順に切り分けます。この章では、交換部品の選び方と入手できない場合の確認先、100円ショップの浮遊タイプが純正の代わりにならない理由、糸くずがたまらないときの点検の進め方を整理し、最後によくある質問に答えます。

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破れたら交換する

ネットに穴が開いたら、交換のタイミングです。

日立は、糸くずフィルターは消耗品であり、破損したときは販売店などで購入するよう案内しています。使い続けても破れた部分から糸くずが素通りするため、フィルターとしての役割を果たしません。

素通りした糸くずは、排水経路や排水口に流れ込みます。そこで詰まれば、排水エラーや水漏れにつながります。数百円の部品を惜しんで修理費が発生するのは、割に合わない判断でしょう。

購入するときは、洗濯機の型番を確認してください。フィルターは機種専用の部品で、形状が合わないと固定できません。銘板シールに書かれた型番をメモして、販売店やメーカーの部品窓口で伝えるのが確実です。

メーカーの通販サイトや家電量販店で取り寄せられることが一般的です。価格は機種によりますが、数百円から千数百円程度の範囲に収まることが多いようです。正確な価格と在庫は購入前にご確認ください。

小さな破れであれば、応急処置として使い続けることもあるかもしれません。ただしその場合、排水口の掃除頻度を上げてください。回収されなかった糸くずが下流にたまります。

交換用を1つ買い置きしておくと、破れたときにすぐ交換できます。手入れのたびに濡らすことを考えると、2つを交互に使って完全に乾かす、という運用も可能です。

交換の目安は破れだけではありません。枠のツメが折れて固定できなくなった場合や、変形して隙間ができた場合も交換のタイミングです。固定できないフィルターは、運転中に外れて槽の中で回ることになります。

製造から年数が経った機種では、部品の保有期間を過ぎて入手できないこともあります。メーカーは補修用性能部品の保有期間を定めており、この期間を過ぎると純正部品が手に入らなくなる場合があります。入手可否はメーカーのサポート窓口へ型番を伝えて確認してください。

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100均の代用品は使えるか

100円ショップには、洗濯機用のくず取りネットが売られています。これで代用してよいのか、という疑問はよく聞きます。

結論から言うと、純正の糸くずフィルターの代わりにはなりません。100円ショップで売られている多くは、洗濯槽に浮かべて使う補助的なタイプで、洗濯機の水流に組み込まれた純正フィルターとは役割が違います。

純正フィルターは、水が循環する経路の決まった位置に置かれ、通過する水から糸くずを回収する設計です。浮遊タイプは水面付近を漂うだけなので、回収できる量も範囲も限られます。

補助として併用するのは選択肢のひとつです。糸くずが多い時期や、槽洗浄の直後で汚れが出やすい期間には、回収量を増やす効果が期待できます。

ただし、洗濯機の取扱説明書で使用が想定されていない場合、部品への影響は確認できません。ネットが吸水口や排水口に吸い込まれると、詰まりの原因になります。使用の可否が判断できないときは、メーカーのサポート窓口へ確認してください。

同じく100円ショップで売られている「交換用ネット」については、対応機種が明記されているものであれば使える場合があります。パッケージの適合表示を確認してください。

いずれにしても、破れた純正フィルターを放置したまま代用品でしのぐのは、根本的な解決になりません。交換部品を取り寄せるまでのつなぎと考えてください。

100円ショップで役に立つのは、むしろ掃除の道具のほうです。歯ブラシ、隙間用のブラシ、小さな洗面器、ゴム手袋。これらは純正品を買う必要がなく、機種も選びません。

逆に、洗濯機の内部で使う部品や、洗剤の代わりに使うものについては、取扱説明書の記載を優先してください。安価だからという理由で選ぶと、修理費のほうが高くつくことがあります。

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糸くずがたまらないのは異常か

最後に、逆のパターンです。手入れをしようとフィルターを開けても、糸くずがほとんどたまっていない。これは異常なのでしょうか。

いくつかの可能性が考えられます。ひとつは、洗濯物の素材による違いです。化繊やタオル地は糸くずが出やすく、綿の平織りや薄手の衣類は出にくくなります。洗うものが変われば、たまる量も変わります。

もうひとつが、フィルターが正しく取り付けられていないケースです。浮いた状態や、ずれた状態では、水流が横を通り抜けてしまいます。日立も確実に取り付けるよう注意していますが、これは外れる危険だけでなく、機能の面でも重要です。

ネットが破れている場合も、たまらなくなります。目に見える穴がなくても、網目が広がっていれば素通りします。光にかざして、他の部分と比べてみてください。

洗濯機によっては、糸くずを自動で排出する構造のものもあります。この場合、フィルターにたまらないのが正常です。取扱説明書で自分の機種の仕様を確認してください。

そして、たまらない代わりに排水口に糸くずが集まっていないかも確認しましょう。フィルターで回収されなかったものは、必ず下流に流れています。排水口を開けて、糸くずの塊がないかを見てください。

異常が疑われる場合は、メーカーのサポート窓口へ型番と症状を伝えて相談してください。

◆レンのメモ

ここまでが、フィルターの状態から判断するポイントです。たまらないこと自体は異常とは限らないので、排水口側も一緒に確認してください。

逆に、フィルターへ黒い破片ばかりがたまるようになったら、原因は槽の裏側にあります。その場合の対処は洗濯物に黒いカスが付く原因と出し切る手順の記事が近道です。

フィルター手入れの3段階

①毎回=糸くずを捨てて水洗い(30秒)
②週1回=網目のぬめりを歯ブラシで落とす(3分)
③月1回=約40度のお湯で薄めた漂白剤を使って黒ずみを落とす(約10分)
いずれも乾かしてから戻すこと。破れたら交換する

網目に入り込んだ皮脂は使い古しの歯ブラシでも落とせますが、フィルターや投入口の形に合わせたブラシも売られています。届きにくい場所をこするための道具なので、手元にあると週1回の作業が短く済みます。

糸くずフィルターに関するよくある質問(FAQ)

糸くずフィルターを外したまま洗濯してもいいですか?

避けてください。日立は、糸くずフィルターを外した状態で洗濯をしないよう注意点として挙げ、洗濯物を傷める場合があるとしています。あわせて、回収されなかった糸くずが排水経路へ流れ込むことも考えられます。乾かしている最中にどうしても洗濯したい場合は、水気を拭き取って一時的に戻すか、洗濯を後回しにしてください。予備を1つ用意しておくと、こうした場面で困りません。

フィルターを洗ってもすぐにぬめりが戻ります

2つの原因が考えられます。ひとつは、乾かさずに戻していることです。濡れた状態が続くと、残った菌がすぐに増えます。洗濯物を干しているあいだ外しておくだけでも変わります。もうひとつは、洗濯槽そのものが汚れているケースです。槽の裏側にカビが繁殖していると、洗濯のたびに菌がフィルターへ供給されます。フィルターだけを何度洗っても追いつかないので、槽洗浄をあわせて行ってください。

ドラム式でフィルターを外したら大量に水が出ました

排水経路に残っていた水なので、故障ではありません。日立も残水が出る場合があると案内し、事前に水受けを用意するよう示しています。次回からは、脱水のみを1分間運転して機内の水を抜き、電源を切ってから作業してください。水が出ている最中は、つまみを締め直せばいったん止められます。水受けの水を捨ててから再開すると、床を濡らさずに済みます。床が濡れた場合は、放置せず拭き取ってください。

フィルターに黒い点が付いています。カビですか?

黒カビである可能性が高いでしょう。ネットの網目に入り込んだ皮脂や洗剤カスを栄養にして繁殖します。歯ブラシでこすって落ちない場合は、ぬるま湯に漂白剤を溶かしてつけおきしてください。それでも取れない場合は、繊維に色が定着している状態です。機能に問題がなければ使えますが、洗濯槽側にも同じカビが繁殖していると考えられます。槽洗浄もあわせて行うことをおすすめします。

交換用フィルターはどこで買えますか?

家電量販店の部品窓口、メーカーの部品販売サイト、または通販サイトで購入できます。日立は破損したときは販売店などで購入するよう案内しています。注文時には洗濯機の型番が必要になるので、本体の側面や背面に貼られた銘板シールを確認してください。フィルターは機種専用の部品で、形状が合わないと固定できません。似た形でも別機種用のものは使えないため、型番での照合が確実です。価格と在庫は販売店にご確認ください。

まとめ|捨てるだけでは足りない

糸くずフィルターの手入れは、ゴミを捨てて終わりではありません。網目に残った皮脂と洗剤カスが、カビとぬめりの土台になります。

頻度は3段階に分けてください。毎回はゴミを捨てて水洗い、週1回は歯ブラシで網目のぬめりを落とす、月1回は約40度のお湯で薄めた漂白剤を使って黒ずみを落とす。どの段階でも共通するのが、乾かしてから戻すことです。

取り外し方がわからないときは、力任せに引かないでください。縦型は「ツメを押しながら手前に倒す」が基本、ドラム式は先に脱水で水を抜いて水受けを用意してから開ける。この2つを押さえておけば、破損や水浸しは避けられます。

破れたら交換です。日立も消耗品と位置づけており、破れたまま使うと糸くずが素通りして排水口に流れ込みます。100円ショップの浮遊タイプは補助にはなっても、純正フィルターの代わりにはなりません。

なお、ここで挙げた頻度や手順はメーカーが公表している一般的な目安であり、機種によって条件は変わります。正確な情報はお使いの洗濯機の取扱説明書をご確認ください。水漏れや排水エラーが続く場合は、自分で分解せずメーカーのサポート窓口や販売店へご相談ください。

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