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CLIMATE / RESEARCH REPORT

除湿機の寿命は何年くらい?部品の保有期間と修理費から見る買い替え時

明るいリビングに置かれた白い除湿機を背景に、寿命と買い替えの判断基準を示す表紙スライド

除湿機の寿命は何年?買い替えサインと除湿能力低下の見分け方

Kaden Lab研究員レン

RESEARCHER / レン

こんにちは。Kaden Lab研究員のレンです。

買ってから何年か経った除湿機。前より水が採れなくなった気がするし、運転音も大きくなった。これはもう寿命なのか、それともまだ使えるのか。買い替えるにしても、あと何年もつのかが分からないと踏ん切りがつきませんよね。

先にお伝えしておくと、除湿機の寿命年数をメーカーが公表していることはまずありません。公表されているのは補修用性能部品の保有期間で、パナソニックの衣類乾燥除湿機なら8年です。これは修理できる期間の目安であって、壊れる年数ではないんですよね。

そしてもうひとつ大事なのが、能力が落ちたと感じる原因の多くは寿命ではないということ。フィルターの目詰まりや室温の条件で、除湿量は簡単に変わります。ここを切り分けずに買い替えると、新しい機械でも同じ不満が出ます。

この記事では、パナソニックとシャープが公開している部品の保有期間と修理料金の目安をたどりながら、寿命をどう見積もればいいのかを整理します。そのうえで、買い替えを判断できる具体的なサインと、修理と買い替えのどちらが得かの線引きまで扱いますね。

  • メーカーが公表している部品の保有期間と、その読み方
  • 能力が落ちた原因が寿命かどうかの切り分け
  • 買い替えを判断できる3つのサイン
  • 修理費と本体価格から決める買い替えのライン
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除湿機の寿命は何年と考えればいいか

まずは年数の話から片づけます。ここは期待していたよりも歯切れが悪い答えになりますが、理由を知ると納得できると思います。何年もつのかという問いに、メーカーは正面から答えていないからです。

とはいえ、手がかりがないわけではありません。修理に必要な部品をいつまで持っているか、どの部品にどれだけの保証をかけているか。この2つは公表されていて、そこから「いつまで直せるのか」という現実的な線が引けます。

結論としては、公表されている数字から逆算するしかありません。メーカーが「この製品は◯年で寿命です」と書くことはないので、修理できる期間と保証の範囲という2つの数字を手がかりにします。

この章では、なぜ寿命年数が公表されないのか、部品の保有期間をどう読むのか、そして方式によって先に傷む部品が違うことまで見ていきます。

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メーカーは寿命年数を公表していない

家電の寿命が知りたいとき、取扱説明書やメーカーサイトを探しても年数は出てきません。除湿機も同じです。

理由は単純で、寿命が使い方で大きく変わるからです。毎日8時間回す家と、梅雨の2週間だけ使う家では、同じ機種でも部品の傷み方がまるで違います。設置場所のほこりの量、室温、連続運転の頻度。どれも寿命に効いてくる要素なので、一律の年数を出しようがないんですよね。

ネット上では「除湿機の寿命はおおよそ5年から10年」といった目安を見かけます。当サイトでも除湿機の捨て方をまとめた記事で、処分を迷っている方向けにこの範囲を紹介しています。ただしこの5年から10年という数字自体は実際の使われ方から逆算された経験則であって、メーカーが年数を保証しているものではありません。だから年数だけを見て決めると、まだ使える機械を手放したり、逆に直せない機種を抱え込んだりすることになります。

そのかわりメーカーが公表しているのが、修理に必要な部品をいつまで持っているかという情報です。これを補修用性能部品の保有期間といいます。壊れる年数ではなく、壊れたときに直せる年数と読み替えるのが正しい理解です。

もうひとつ、参考になるのが保証期間です。ここには、どの部分をどれくらいの期間まで持たせる設計なのかという、メーカー側の線引きが表れます。次の項目で、この2つの数字を具体的に見ていきましょう。

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補修用性能部品の保有期間が手がかり

製造終了を起点に8年までが直せる期間の目安で、それ以降は部品がなく修理できなくなる可能性が出ることを示した時間軸の図
補修用性能部品の保有期間は製造打ち切りから8年

数字が出てくるのはここからです。

パナソニックが公開している補修用性能部品の保有期間の一覧では、衣類乾燥除湿機は8年とされています。参考までに、同じ表でエアコンは10年、扇風機・天井扇は8年です(出典:Panasonic「補修用性能部品の保有期間」)。

→ 横にスクロールできます

製品 補修用性能部品の保有期間 読み取れること
衣類乾燥除湿機 8年 製造が終わってから8年は部品がある想定
エアコン 10年 据え付け機器のため長めに設定されていると考えられる
扇風機・天井扇 8年 除湿機と同じ水準

ここで気をつけたいのが、この年数は購入した日からではなく、その機種の製造を打ち切った時点から数えるということです。パナソニックのページにも、保有期間の始期は製造を打ち切ったときだと明記されています。つまり型落ちを安く買った場合、手元に来た時点ですでに何年か経過していることになります。

実務的な読み方をすると、こうなります。買ってから8年前後が経つと、修理を頼んでも部品がないと言われる可能性が出てくる。だから8年というのは「壊れる目安」ではなく「直せなくなる目安」で、その手前で買い替えを考え始めるのが現実的、ということですね。

もちろん8年を過ぎても部品が残っていることはありますし、逆に早く尽きることもあります。年数はあくまで目安として扱ってください。

確実に知りたいときは、メーカーの相談窓口に型番を伝えて聞くのがいちばん早いです。除湿機の型番は本体の背面か側面のシールに書かれていて、取扱説明書の表紙にも載っています。「この型番の補修部品はまだありますか」と聞けば、その場で答えてもらえることが多いところです。

この確認は、壊れる前にやっておく意味があります。部品がもうないと分かっていれば、次の故障が寿命だと事前に覚悟できますし、梅雨入り前に買い替えるといった段取りも組めます。逆に部品があるなら、多少の不調なら直して使い続ける選択肢が残ります。

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方式によって先に傷む部品が違う

寿命を考えるうえで、自分の除湿機がどの方式かを知っておくと見通しが立ちます。

コンプレッサー式は、圧縮機(コンプレッサー=冷媒を圧縮するポンプです)で冷媒を循環させ、冷やした面に結露させる仕組みです。動く部品はこの圧縮機とファンなので、傷むとしたらここになります。

デシカント式は、乾燥剤に水分を吸わせ、ヒーターで温めて放出させる仕組みです。こちらは発熱するヒーターとファンが働き続けるので、負荷はそちらにかかります。

この違いは保証の設定にも表れています。シャープが公開している除湿機の出張修理概算料金のページには、メーカー保証期間が購入後1年以内であることに加えて、圧縮機・毛細管・冷却器・配管・放熱器(凝縮器)の保証期間は3年間という但し書きがあります(出典:シャープ「除湿機 出張修理概算料金」)。

本体は1年、冷媒まわりは3年。この差は、冷媒回路が壊れると修理費が跳ね上がるからだと考えられます。逆に言えば、購入から1年を過ぎて3年以内に「まったく水が採れない」という症状が出たなら、まず保証書を確認する価値があります。保証の範囲は機種と販売店の延長保証で変わりますので、お手持ちの保証書をご確認ください。

方式ごとの得意・不得意や、どちらを選ぶべきかは除湿機の方式の違いを一覧で比較した記事に整理しています。買い替えのときに方式から見直したい方は、そちらもあわせてどうぞ。

能力が落ちたと感じたときの切り分け

年数の話はここまでにして、実際の症状に向き合います。能力が落ちたと感じる原因の大半は寿命ではありません。ここを取り違えると、買い替えたのに不満が残るという結果になります。

順番としては、寿命を疑う前に環境と手入れを疑います。ここを飛ばして買い替えると、新しい機械でも同じ不満が出ることになりますからね。

この章では、フィルターの目詰まり、室温と湿度の条件、そして採れる水の量で比べる方法まで扱います。どれも費用をかけずに確かめられることばかりです。

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多くはフィルターの目詰まりが原因

ほこりが詰まったフィルターの写真と温湿度計の写真を並べ、能力低下の原因として目詰まりと室温・湿度の条件を対比した図
故障を疑う前に確認する2つの要因

能力低下の相談で、いちばん多い原因がこれです。しかも寿命とはまったく関係ありません。

除湿機は、空気を吸い込んで水分を抜き、乾いた空気を吐き出す機械です。だから吸い込む空気の量が減れば、採れる水も比例して減ります。フィルターがほこりで詰まると、まさにこれが起きます。

やることは掃除だけです。フィルターを外して掃除機で吸い、汚れがひどければ水洗いして完全に乾かしてから戻す。10分もかかりませんし、費用もゼロです。

吸込口や吹出口の周りも見ておいてください。カーテンが被さっていたり、家具が近すぎたり、洗濯物のすぐ下に埋もれていたりすると、フィルターがきれいでも空気を吸えません。掃除してから1週間ほど様子を見て、それでも水の量が戻らないときに初めて次を疑うという順番にすると判断を誤りません。

◆レンのワンポイント

フィルターは光にかざしてみると状態が分かります。向こう側が透けて見えないほど目が詰まっていたら掃除どきです。シーズン中は2週間に1回くらいを目安にしておくと、能力が落ちたと感じる場面自体が減りますよ。

もうひとつ見落としやすいのが、フィルターの奥にある熱交換器です。コンプレッサー式なら、細かいフィンが並んだ部分がここに当たります。フィルターを通り抜けた細かいほこりが年単位でここに積もると、空気は通っても熱がうまく伝わらなくなります。

ただし、この部分を自分で分解して洗うのはおすすめしません。フィンは薄くて曲がりやすく、奥には電装部品や冷媒の配管があります。手が届く範囲を掃除機のブラシノズルでやさしく吸う程度にとどめて、それ以上が必要そうならメーカーや販売店に相談してください。洗浄の可否は機種で違いますので、まずはお手持ちの取扱説明書の手入れの項目をご確認くださいね。

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室温と湿度の条件を先にそろえる

次に確かめたいのが、そのときの環境です。

コンプレッサー式は空気を冷やして結露させる方式なので、室温が低いと原理的に水が採れません。冷たい空気はもともと水蒸気を少ししか含んでいないうえ、冷却面との温度差も小さくなるからです。

湿度も同じで、乾いた日には採れる水が減ります。同じ機械でも、梅雨の日と秋晴れの日ではタンクにたまる量がまるで違うわけですね。

だから「去年より水が少ない気がする」という感覚だけで寿命を疑うのは早すぎます。比べるなら、去年と今年で似た気温・似た湿度の日を選ぶ必要があります。

そのためには、部屋の温度と湿度を実際に測る必要があります。除湿機本体の湿度表示は吸込口の近くの空気を見ているので、部屋全体の状態とはずれることがあるんですよね。千円台の温湿度計をひとつ置いておくと、運転前と運転後の数値が残せて、判断の材料になります。

数字が手元にあれば、そもそも除湿機が仕事をする条件だったのかも分かります。湿度がかなり低い日(目安として50パーセントを下回るような日)は、機械が正常でも水はたまりにくくなります。実際の境目は方式や室温、その機種の目標湿度の設定で変わりますので、あくまで参考程度に見てくださいね。

手元に温度と湿度を測るものがないなら、卓上に置ける小さなデジタル温湿度計をひとつ用意しておくと、この比較がぐっとやりやすくなります。時計付きなら運転を始めた時刻も一緒に記録できますよ。

仕様・価格・在庫は変わりますので、購入前に販売ページで最新の情報をご確認ください。

なお、運転中に急に風だけになる、途中で止まるといった症状は、霜取りや満水停止といった正常な動作であることも多いところです。この切り分けは除湿機が途中で止まる5つの原因をまとめた記事で扱っていますので、止まる系の症状ならそちらが近いと思います。

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採れる水の量で新品時と比べる

感覚で判断せず、数字で比べる方法もあります。

やり方はシンプルです。締め切った同じ部屋で、いちばん強いモードにして、決めた時間だけ運転する。そのあとタンクの水量を測ります。計量カップがあれば正確ですし、タンクの目盛りでも構いません。

これを毎年同じ条件で記録しておくと、能力の落ち方が見えてきます。今年から始めるなら、今の値を基準として控えておけば、来年の判断材料になります。

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測る条件 そろえること 理由
部屋 毎回同じ部屋・窓と扉は閉める 広さと気密で結果が変わる
時期 気温と湿度が近い日を選ぶ 条件が違うと比較にならない
モード いちばん強いモードに固定 自動は目標湿度で止まる
時間 毎回同じ時間だけ運転 時間が違えば水量も違う
開始時 タンクを空にしてから 前回分と混ざらないように

ここで一点、注意があります。カタログに載っている除湿能力の数値と、家庭で実際にたまる水の量を直接比べないでください。カタログ値は決まった温度と湿度の条件で測ったものなので、ふだんの部屋ではそこまで採れないのが普通です。1日あたり何リットルという表示を見て「うちのは半分も採れていない」と判断すると、正常な機械を故障だと思い込むことになります。

比べる相手は、あくまで同じ機械の去年・一昨年の実測値です。カタログではなく自分の記録が基準になる、と覚えておいてください。

この記録が手元にあると、販売店やメーカーへ相談するときにも役に立ちます。「なんとなく減った」より「同じ条件で去年の半分になった」のほうが、話が通じやすいですからね。

買い替えを判断する3つのサイン

ここからは、実際に買い替えを考えるべき状態を整理します。年数ではなく、症状と金額で判断するのが確実です。何年目かという情報は、判断の材料としてはかなり弱いんですよね。

逆に言えば、フィルターを掃除して条件をそろえても改善しないという前提が要ります。前の章の切り分けを済ませてから、この章を読んでください。

以下では、水の量、音や振動、そして修理費という3つの角度から線引きを示しますね。

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水の量が明らかに減った

水の量が半減・運転音や振動の変化・修理費が本体価格の半分超という3つのサインを並べ、焦げたにおいや発熱時はすぐ運転を止める警告を添えた図
買い替えを検討する3つのサイン

いちばん分かりやすいサインがこれです。

同じ部屋・同じモード・同じ時間・似た気温と湿度で運転して、採れる水が以前の半分程度まで落ちている。フィルターを掃除しても戻らない。この状態なら、機械側の能力が落ちていると考えてよいと思います。

コンプレッサー式の場合、原因として考えられるのは冷媒の減少や圧縮機の劣化です。どちらも自分で直せる範囲ではありませんし、シャープの修理料金の目安を見ると、コンプレッサーや熱交換器の交換は高額修理に分類されています。

デシカント式なら、ヒーターの出力低下や乾燥剤の劣化が疑われます。こちらも分解を伴う修理になります。

いずれにしても、水の量が半分になったら買い替えの検討に入るという線を持っておくと迷いません。半分というのは、除湿にかかる時間が倍になるということなので、電気代の面でも割に合わなくなってきます。

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運転音や振動が変わった

音の変化も、機械の内部で何かが起きているサインです。

とくにコンプレッサー式は圧縮機という動く部品を積んでいるので、その劣化は音に出やすいところがあります。以前は静かだったのにうなるような低い音が続く、床に伝わる振動が強くなった、金属がこすれるような音が混じる。こうした変化は、ほこりやフィルターでは説明がつきません。

ただし、置き場所の影響もあります。床が柔らかい場所や、傾いた場所に置くと振動が増幅されます。まずは水平で硬い床へ移し、防振マットを敷いてみて、それでも変わらないかを確かめてください。

タンクの入れ方でも音は変わります。きちんと奥まで入っていないと、運転中に本体と当たってカタカタと鳴ります。一度タンクを抜いて入れ直すだけで消える音なら、機械の劣化ではありません。

音を判断材料にするなら、記録を残しておくと確実です。スマートフォンで運転中の音を10秒ほど録っておけば、来年同じ場所で録ったものと聞き比べられます。記憶だけで比べると、暑さや気分に引きずられて実際より悪く感じることがありますからね。

焦げたようなにおいがする、煙が出る、本体が異常に熱いといった症状が出たときは、様子を見ずにすぐ運転を止めて電源プラグを抜いてください。これは寿命かどうかを考える段階ではなく、安全に関わる状態です。自分で分解せず、販売店またはメーカーの修理窓口へご相談ください。最終的な判断は専門家にお任せするのが安全です。

においだけが気になるという場合は、内部に残った水が原因のことも多いところです。その切り分けは除湿機の臭いの原因と消し方をまとめた記事で扱っていますので、においが主な症状ならそちらが近いと思います。

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修理費が本体価格の半分を超える

ここが、いちばん実務的な線引きです。金額で決められるので迷いません。

シャープが公開している除湿機の出張修理概算料金のページには、症状ごとの目安が示されています。購入後1年のメーカー保証が終わった製品を、直接メーカーへ修理依頼した場合の金額です。

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症状 通常修理の目安 高額修理の目安
除湿不良(除湿しない・弱くなった・水がたまらない) 12,000円〜21,000円(税込) 47,000円〜61,000円(税込)
エラー表示 15,000円〜23,000円(税込) 47,000円〜61,000円(税込)
ランプ点滅 10,000円〜17,000円(税込) 47,000円〜61,000円(税込)
水漏れ 10,000円〜21,000円(税込) 47,000円〜61,000円(税込)
電源が入らない 12,000円〜21,000円(税込) 47,000円〜61,000円(税込)

通常修理で交換される部品は症状によって違います。除湿不良やエラー表示、ランプ点滅は電気回路の部品、水漏れはタンクや仕切り板、電源が入らない場合は電気回路の部品や電源コードといった具合です。高額修理はいずれもコンプレッサーや熱交換器の交換を指します。

この表を家庭用の除湿機の価格と並べると、判断が見えてきます。木造8畳クラスのエントリーモデルは2万円台から3万円台で見かけることが多いので(価格は時期や販売店で変わります)、高額修理に該当した時点で、新品を買うほうが安いという結果になりやすいわけですね。

もうひとつ知っておきたいのが診断料です。同じページには、見積診断後に修理を行わなかった場合でも出張診断料の負担が必要で、出張距離20キロメートル以内は5,500円(税込)と書かれています。20キロメートルを超える場合は10キロメートルごとに550円が加算され、上限は8,250円(税込)とのことです(離島は除く)。

つまり、直すかどうか迷って見てもらうだけでも数千円かかります。だから先にこの記事の切り分けを自分で済ませておくと、無駄な出費を避けられます。

判断の前に確かめておきたいことも3つあります。ひとつめは延長保証です。家電量販店で買ったなら5年保証などが付いている場合があり、その期間内なら自己負担が大きく変わります。保証書やアプリの購入履歴を先に見てください。

ふたつめは修理の依頼先です。購入した販売店を経由すると、メーカーへ直接頼むのとは料金体系が変わることがあります。延長保証に入っているなら、まず販売店に相談するのが順番です。

3つめは、買い替える場合にかかる古い機械の処分費用です。ここまで含めた総額で比べないと、修理のほうが安く見えてしまいます。金額は機種や時期で変わりますので、正確な情報は各メーカーの公式サイトや販売店でご確認ください。

買い替えるときに決めること

買い替えを決めたら、次は選び直しです。同じものをもう一度買うのではなく、今の不満から条件を組み立て直すのが得策です。ここを流すと、同じ不満をもう一度お金を出して買うことになります。

何年か使ってきたぶん、自分の使い方はもうはっきりしているはずです。どの部屋で、どの季節に、何のために回していたのか。その実感は、カタログを何時間眺めても手に入らない情報ですからね。

使ってきた年数のぶんだけ、自分の使い方がはっきりしているはずです。その情報を活かさないのはもったいないですからね。

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今の不満から条件を決め直す

買い替えのときに見直したい点を3つに絞ります。

  • 方式。冬も使いたいならデシカント式や併用型、夏中心ならコンプレッサー式が向きます
  • 除湿能力と適用畳数。前の機種で「追いつかない」と感じていたなら、能力を上げる必要があります
  • タンク容量と排水方法。水捨てが面倒だったなら、連続排水に対応した機種を選ぶ手があります

とくに2つ目は、前の機種の不満がそのまま条件になります。畳数表示だけを見て同じクラスを買い直すと、また同じ思いをすることになりますからね。方式と能力の決め方は除湿機の選び方を5つの順番で解説した記事に順を追ってまとめてあります。

買い替えのタイミングにも向き不向きがあります。梅雨に入ってから探し始めると、選択肢が減っているうえに値段も動きやすいところです。今の機械に不安があるなら、雨の季節が来る前に候補を絞っておくと落ち着いて選べます。

そして、外した機械の処分も忘れずに。除湿機には冷媒が入っている機種があるため、自治体によって扱いが分かれます。費用相場と手続きは、先ほど触れた捨て方の記事にまとめていますので、買い替えの前に目を通しておくと段取りがつきやすいです。

なお、価格・在庫・仕様は変わりますし、同じシリーズでも年式で内容が違うことがあります。購入前には必ずメーカーの公式サイトで最新の仕様をご確認ください。

除湿機の寿命に関するよくある質問(FAQ)

毎日つけっぱなしにしていると寿命は短くなりますか?

使用時間が増えれば、動く部品の摩耗も進みます。ただし、こまめに入切を繰り返すほうが圧縮機への負担が大きいという考え方もあるため、単純に短くなるとは言い切れません。それより効くのは手入れです。フィルターを掃除して空気の通り道を確保しておくと、機械が無理をせずに済みます。シーズンの終わりに内部を乾かしてから収納する習慣も、翌年の状態を左右します。

10年前の除湿機を使っています。すぐ買い替えるべきですか?

問題なく動いていて、水も以前と同じくらい採れているなら、すぐに買い替える理由はありません。ただし補修用性能部品の保有期間を過ぎている可能性が高いので、壊れたときに直せないことは想定しておいてください。急に使えなくなると困る場面があるなら、動いているうちに次の候補を決めておくと慌てずに済みます。異音や焦げくささなど安全に関わる症状が出ている場合は、年数にかかわらず使用を止めてご相談ください。

修理と買い替えはどちらが得ですか?

目安として、修理費が本体価格の半分を超えるなら買い替えが有利になりやすいです。シャープの概算料金では、コンプレッサーや熱交換器の交換は高額修理として47,000円〜61,000円(税込)と示されています。家庭用の除湿機はこれより安く買えるクラスも多いので、その場合は買い替えのほうが合理的です。ただし高機能な上位機種なら修理のほうが安く済むこともあります。まずは見積もりを取り、診断料も含めた総額で比べてください。

コンプレッサー式とデシカント式で寿命は違いますか?

どちらが長いと一概には言えません。傷む場所が違うだけで、コンプレッサー式は圧縮機とファン、デシカント式はヒーターとファンに負荷がかかります。使い方の影響も大きく、夏だけ使うのか冬も回すのかで負荷の総量が変わります。年数で比べるより、この記事で挙げた「水の量が半分になった」「音が明らかに変わった」というサインで判断するほうが確実です。

補修用性能部品の保有期間を過ぎたら、もう修理できませんか?

必ず修理できなくなるわけではありません。保有期間はメーカーが部品を持ち続けると約束している期間なので、それを過ぎても在庫が残っていれば対応してもらえることがあります。ただし確実ではないので、期間を過ぎた機種は「直せたらラッキー」くらいに考えておくのが現実的です。まずはメーカーの相談窓口へ型番を伝えて、部品の有無を確認してみてください。

まとめ|除湿機の寿命と買い替えの判断

最後に、判断の軸を整理しておきます。

除湿機の寿命年数をメーカーが公表することはありません。使い方で大きく変わるからです。かわりの手がかりが補修用性能部品の保有期間で、パナソニックの衣類乾燥除湿機は8年とされています。これは壊れる年数ではなく、壊れたときに直せる年数です。

そして、能力が落ちたと感じても、すぐに寿命と決めつけないでください。多くはフィルターの目詰まりか、室温・湿度の条件が違うだけです。まず掃除をして、同じ条件で比べ直す。この手順を踏まずに買い替えると、新しい機械でも同じ不満が出ます。

それでも改善しないときの買い替えサインは3つ。同じ条件で採れる水が以前の半分程度まで落ちた、運転音や振動が明らかに変わった、そして修理費が本体価格の半分を超えた。とくに3つ目は金額で決められるので、迷ったらここに戻ってください。

シャープの概算料金では、コンプレッサーや熱交換器の交換は47,000円〜61,000円(税込)の高額修理に分類されています。見積もりだけでも出張診断料がかかるので、自分でできる切り分けを先に済ませておくと無駄がありません。

機種によって条件も金額も違いますので、実際に判断する前には、お手持ちの機種の取扱説明書とメーカー公式サイトの最新情報を必ずご確認ください。異音・異臭・発熱など安全に関わる症状が出たときは、年数にかかわらず使用を止め、最終的な判断は販売店やメーカーなどの専門家にご相談くださいね。

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