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LIVING / RESEARCH REPORT

洗濯機は何キロがいい?1日1.5kgの内訳と人数・頻度別の容量早見表

洗面所のドラム式洗濯機とたたんだタオルの写真に、洗濯機の適正容量の計算を解説する記事タイトルを重ねた表紙

洗濯機は何キロを選ぶ?人数別の容量早見表と決め方

Kaden Lab研究員レン

RESEARCHER / レン

こんにちは。Kaden Lab研究員のレンです。

洗濯機の売り場に立つと、5kg、7kg、10kg、12kgと容量の数字が並んでいます。何キロを選べばいいのか、これがまた分かりにくいんですよね。大きければ安心な気もするけれど、そのぶん本体は大きくなるし値段も上がる。かといって小さすぎると洗濯回数が増えてしまいます。

基準になるのは「1人あたり1日約1.5kg」という数字です。メーカーの案内でも使われている目安で、これに人数を掛ければ必要な容量の下限が出ます。ただ、この1.5kgという数字だけ聞いても実感が湧かないと思うんです。1.5kgって、実際どれくらいの洗濯物なんでしょうか。

この記事では、まず1.5kgの中身を品目ごとの重さで分解してみます。ワイシャツが200g、バスタオルが300gといった実際の数字を積み上げると、1日分の洗濯物がどう1.5kgになるのかが見えてきます。そのうえで人数別の早見表、洗濯の頻度による調整、毛布や布団を洗う場合、そして乾燥容量という見落としやすい落とし穴まで整理していきます。

読み終わるころには、自分の家に必要な容量が数字で出せるようになっているはずですよ。

  • 1人1日1.5kgという目安の中身を品目別に分解した内訳
  • 世帯人数と洗濯頻度から必要容量を出す計算と早見表
  • 毛布や布団を家で洗う場合に必要な容量の考え方
  • 洗濯容量と乾燥容量の違いという見落としやすい落とし穴

洗濯機の容量は何キロが必要か

最初に、容量の基準になる数字とその中身を確認します。ここが分かると、自分の家の洗濯物量を自分で見積もれるようになります。

1人1日1.5kgの内訳を実際に計算する

綿パンツ400g、バスタオル300g、ワイシャツ200g、長袖肌着130g、トランクス80g、タオル2枚140g、靴下50gを積み上げて約1.3kgになることを示した図
1人1日1.5kgを品目別の重さに分解した内訳

洗濯機の容量を考えるときの出発点が、1人1日あたり約1.5kgという目安です。メーカーの案内でも使われている数字なので、まずはここを基準にします。(出典:日立「洗濯物を入れるときの量や重さの目安はありますか?」

とはいえ1.5kgと言われても、洗濯カゴを持ち上げて重さを想像できる人は少ないですよね。そこで、1人が1日に出す洗濯物を品目ごとに積み上げて計算してみます。

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品目 1枚の重さ 枚数 小計
ワイシャツ 200g 1枚 200g
綿パンツ 400g 1枚 400g
長袖肌着 130g 1枚 130g
トランクス 80g 1枚 80g
靴下 50g 1足 50g
タオル 70g 2枚 140g
バスタオル 300g 1枚 300g
合計 1,300g(1.3kg)

会社員が1日過ごすとこれくらい。ここにパジャマ上下(500g)が加われば1.8kgになりますし、部屋着やハンカチも足せばさらに増えます。1.5kgという目安は、決して多めに見積もった数字ではないことが分かると思います。(出典:パナソニック「洗濯量(1枚あたりの重さ)の目安」

逆に言えば、生活のしかたによって1.5kgは上下します。在宅勤務で部屋着中心の日ならもっと軽くなりますし、スポーツをして着替えが増える日は倍近くになる。1.5kgは平均値であって、あなたの家の数字ではないという前提で使ってください。

同じ計算を、生活パターン別にやってみると差がはっきりします。

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1日の過ごし方 主な洗濯物 1日の合計
在宅勤務・部屋着中心 肌着130g+トランクス80g+靴下50g+タオル70g+バスタオル300g 約630g
通勤(会社員) 上の一覧のとおり 約1,300g
部活動をする学生 トレーニングウェア上下850g+肌着130g+靴下50g+タオル70g+バスタオル300g 約1,400g
通勤+ジムに行った日 通勤1,300g+トレーニングウェア上下850g 約2,150g

在宅勤務の日と、通勤してジムに寄った日では3倍以上の差が出ます。同じ1人でも、1日あたり0.6kgから2.2kgまで開くわけですね。だから世帯人数だけで容量を決めると、家庭によって過不足が出るんです。

自分の家がどのパターンに近いかを見て、1.5kgより多いか少ないかの当たりを付けてください。部活生がいる、スポーツをする、赤ちゃんがいる。こうした条件があるなら、目安より多い側で計算するのが安全です。

品目別の重さ一覧で自分の量を出す

自分の家の洗濯物量を出したいなら、品目別の重さを知っておくと便利です。メーカーが公開している目安をまとめました。

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品目 重さの目安 品目 重さの目安
トレーニングウェア上下 850g ワイシャツ 200g
シーツ 500g ブラウス 200g
パジャマ上下 500g 長袖肌着 130g
スカート 400g 半袖肌着 110g
綿パンツ 400g トランクス 80g
バスタオル 300g タオル 70g
セーター 300g 靴下 50g
エプロン 200g ハンカチ 15g

この表を見ると、重さの主役がはっきりします。かさばる衣類より、水を含む面積の大きいものが重いんですね。トレーニングウェア上下の850gは、ワイシャツ4枚分よりも重い。バスタオル1枚300gは、靴下6足分に相当します。

だから容量を考えるときは、枚数ではなく重い品目が何枚あるかで見ると精度が上がります。バスタオルを毎日1人1枚使う4人家族なら、それだけで1.2kg。シーツを週末に4枚洗うなら2kgです。重いものから数えるのが、洗濯物量を見積もるコツになります。

いちばん確実なのは、実際に量ってみることです。洗濯カゴごと体重計に乗り、あとでカゴだけの重さを引けば、1回分の洗濯物量が出ます。数日ぶん記録すれば、自分の家の平均が分かる。買い替えを検討し始めたタイミングで一度やっておくと、容量選びで迷わなくなりますよ。

人数別の容量早見表

基準の数字が分かったところで、世帯人数ごとの目安を見ていきます。ここでは計算値と、実際に選ぶときの推奨をあわせて示します。

1人・2人暮らしの容量

まず少人数世帯から。計算値と現実的な選択にはギャップがあります。

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世帯 計算値(1.5kg×人数) 推奨容量 理由
1人暮らし 1.5kg 5〜6kg 毎日洗う人は少なく、2〜3日分をまとめて洗うため
2人暮らし 3.0kg 6〜8kg 共働きだと洗濯は週末中心になりやすい

1人暮らしで計算値1.5kgに対して5〜6kgを勧めるのは、洗濯の頻度が理由です。毎日洗う人はむしろ少数で、2〜3日分をまとめて洗うのが一般的。3日ぶんなら4.5kgになるので、5kg以上ないと1回で洗いきれません。

さらにシーツやバスタオルが加わります。週に1回シーツ(500g)を洗い、バスタオルを2〜3枚ためていれば、そのぶんで1kg近く。一人暮らしでも6kgあると余裕を持って使えるという計算になります。

2人暮らしは3.0kgが計算値ですが、こちらも2日に1回なら6kg、週2回のペースなら10kg近くになります。ライフスタイル次第で必要量が倍以上変わるので、洗濯の頻度から逆算するのが確実です。

少人数世帯で見落としやすいのが、置き場の広さです。ワンルームや1Kは洗濯機置き場そのものが小さく設計されていることが多く、容量に余裕を持たせたくても本体が入らないことがあります。防水パンが600mm角しかない住まいでは、選べる機種の幅がかなり狭くなる。一人暮らしは容量より置き場が先に制約になるケースが多いので、採寸を先に済ませてから容量を考えてください。

3人・4人家族の容量

子どものいる家庭は、人数以上に洗濯物が増える傾向があります。

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世帯 計算値(1.5kg×人数) 推奨容量 上乗せの理由
3人家族 4.5kg 7〜9kg 子どもの着替え回数が多い・毎日洗わない日がある
4人家族 6.0kg 8〜10kg 部活のユニフォームや作業着が加わる

小さい子どもがいると、1日に何度も着替えることがあります。食べこぼしや汗で1.5kgの目安を超えるのは珍しくありません。子ども1人を大人1人分として計算すると足りなくなることがある、と考えておくと安全です。

部活動をしている中高生がいる場合は、さらに上乗せが必要です。トレーニングウェア上下だけで850g、これが毎日出ると1人分の目安を軽く超えます。4人家族で部活生がいるなら、10kg以上を検討する価値があります。

乳幼児がいる家庭も上乗せが必要です。よだれかけやガーゼ、着替えが1日に何度も出るうえ、大人の衣類と分けて洗いたいという事情もあります。1枚あたりは軽くても枚数が多く、分け洗いをするなら洗濯回数そのものが増えます。枚数が増えるタイプの洗濯物は、重さより回数に効いてくると考えてください。

逆に、毎日きっちり洗う家庭で、大物は別に洗うと決めているなら、4人家族でも8kgで足りることはあります。人数だけで決めず、洗濯の頻度と何を洗うかをセットで考えるのが失敗しないコツですね。

迷ったときの判断としては、今の洗濯機で足りているかどうかが手がかりになります。今6kgの機種を使っていて1回で洗いきれず2回に分けているなら、次は8kg以上。今の機種で余裕があるなら同程度で構いません。今の不便を数字にすると、必要な容量が見えてくるわけですね。

5人以上の大家族の容量

5人以上になると、1回で洗いきれるかどうかが生活の質に直結します。

計算値は5人で7.5kg、6人で9.0kg。ここに上乗せすると、実際に必要なのは10kg以上になります。市販の家庭用洗濯機は12kg前後が上限のことが多いので、選択肢はかなり絞られます。

大家族で考えたいのが、洗濯を1回で終わらせるか2回に分けるかという判断です。12kgの機種を1台使うか、8kgクラスを買って2回に分けるか。前者は本体価格が上がりますが1回で済み、後者は安く済むぶん時間と手間がかかります。洗濯にかけられる時間と予算のどちらを優先するかで決まる部分ですね。

もうひとつ、大家族ならではの選択肢が「2台持ち」です。洗濯機を2台並べられる置き場があるなら、8kgクラスを2台という構成も成り立ちます。同時に2回分を回せるので時間は短縮できますし、片方が故障しても洗濯が止まりません。ただし置き場の広さと給排水の口が2系統必要になるので、実現できる住まいは限られます。

大容量機は本体サイズも大きくなります。置き場に入らなければ選べないので、容量を決める前に設置スペースの確認が必要です。ここは容量より優先度の高い制約になります。防水パンの内寸、蛇口の高さ、そして搬入経路。12kgクラスになると本体の幅も奥行きも増えるため、標準的な防水パンに収まらないことも出てきます。

置き場の制約で希望の容量が入らない場合は、洗濯の回数を増やすか、乾燥機能付きにして干す手間を減らすか、という方向で調整します。容量が足りないぶんは、頻度か機能で埋めるという考え方ですね。

洗濯の頻度で必要な容量は変わる

ここまで人数で見てきましたが、実は洗濯の頻度のほうが容量への影響は大きいんです。同じ4人家族でも、毎日洗うか週2回かで必要な容量は倍違います。

毎日洗う人と2日に1回の人の差

1人から4人までの世帯を、毎日洗う場合・2日に1回・3日に1回で比較した必要容量の表。4人家族が3日に1回だと18kgとなり家庭用の上限を超えることを示している
世帯人数と洗濯頻度を掛け合わせた必要容量の表

頻度を掛け合わせると、必要容量はこうなります。

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世帯人数 毎日洗う 2日に1回 3日に1回
1人 1.5kg 3.0kg 4.5kg
2人 3.0kg 6.0kg 9.0kg
3人 4.5kg 9.0kg 13.5kg
4人 6.0kg 12.0kg 18.0kg

この表を見ると分かるとおり、3人以上の世帯が2日に1回のペースで洗おうとすると、家庭用洗濯機の上限に近づきます。4人家族で3日に1回だと18kgとなり、家庭用では1回で洗いきれません。

ここから導ける結論はシンプルです。世帯人数が多いほど、洗濯の頻度を上げるほうが現実的だということ。容量を無限に増やすことはできないので、頻度で調整するという発想に切り替える必要があります。

逆に一人暮らしなら、3日に1回でも4.5kg。5〜6kgの機種で十分まかなえます。少人数世帯は頻度の自由度が高いので、容量選びの制約も緩くなるわけですね。

頻度を上げるか容量を上げるか、どちらが得かも考えてみましょう。洗濯1回にかかるコストは、水道代と電気代を合わせて数十円程度が目安とされています。仮に1回30円として、毎日洗う場合と2日に1回の場合を比べると、年間の回数差は約182回、金額にすると5,000円台の差になります。

一方、容量をワンランク上げると本体価格は数万円上がります。単純なお金の比較なら、頻度を上げて小さい機種を使うほうが安いという計算になるわけですね。ただし洗濯は時間と手間もかかる家事なので、回数が増えるぶんの負担をどう見るかは人それぞれです。金額はあくまで目安で、契約している料金プランや機種によって変わります。

共働きで平日に洗濯できないなら、頻度は上げようがありません。その場合は容量で解決するしかない。頻度を選べる家庭は容量を抑えられ、頻度を選べない家庭は容量が要る——この関係で考えると、自分がどちらのタイプかが見えてきます。

毛布や布団を家で洗うなら

容量を押し上げるもうひとつの要素が大物です。毛布や布団を家で洗いたいなら、その分を見込む必要があります。

毛布の重さは素材とサイズで変わり、アクリル毛布のシングルで3kg前後という情報もあります。ただしこれは乾いた状態の重さで、洗濯機に入れるときの容量としてはこの数字を基準にします。毛布1枚で一人暮らし用の洗濯機がほぼ埋まると考えると分かりやすいですね。

毛布を洗うときは、洗濯ネットに入れるか、たたんで槽に入れるかで扱いが変わります。丸めて押し込むと水が全体に回らず、洗えていない部分が残ります。多くの機種では、じゃばら状にたたんで槽の中に沿わせるように入れる方法が案内されています。

ここで大事なのは、洗濯機の容量表示と「洗えるかどうか」は別だという点です。容量に余裕があっても、機種ごとに毛布洗いへの対応が決まっています。毛布コースの有無、対応できる毛布のサイズや枚数は仕様に明記されているので、家で洗う予定があるなら購入前に確認してください。

洗濯表示で水洗い不可になっているものを家庭用洗濯機で洗うと、縮みや型崩れの原因になります。羽毛布団やウール製品はとくに注意が必要です。洗えるかどうかは製品の洗濯表示が最優先で、洗濯機の容量では判断できません。判断に迷うものは、クリーニング店に相談してください。

毛布以外にも、家で洗いたくなる大物はあります。それぞれの重さの感覚をつかんでおきましょう。シーツは1枚500g、パジャマ上下で500g。これらは日常の洗濯物と一緒に回せる範囲です。一方でカーテンや敷きパッド、こたつ布団といったものになると、1枚で数キロ級になります。

大物を洗うときに効いてくるのは、重さだけでなく水を含んだあとの膨らみです。乾いた状態で容量に収まっていても、水を吸うと体積が増えて槽の中で動かなくなることがあります。大物は乾いた重さより一回り余裕を見ておくと、洗い上がりが安定します。

大物を家で洗う頻度が低いなら、無理に容量を上げずコインランドリーを使う手もあります。毛布のために2ランク上の機種を買うより、年に数回コインランドリーへ持っていくほうが安く済むことも多いです。年間の使用回数で損益を考えると、答えが出しやすくなります。年2回の毛布洗いのために本体価格を数万円上げるのが割に合うかどうか、という計算ですね。

容量選びで失敗しないための注意点

最後に、容量を決めるときに見落とされがちな2つのポイントを押さえておきます。どちらも知らないと選び直しになる要素です。

洗濯槽は7〜8割までが目安

洗濯槽に詰め込みすぎた状態と適正な状態を比較した図と、洗いたい量を0.8で割って選ぶべき容量を出す計算式
洗濯槽の適正な入れ方と容量の計算式

カタログに書かれている容量は、その機種で洗える最大量です。ただし実際の運用では容量いっぱいまで入れないほうがいいんですね。

理由は洗浄力です。洗濯物を詰め込みすぎると、槽の中で衣類が動く余地がなくなります。縦型なら水流で衣類同士がこすれ合わず、ドラム式なら持ち上げて落とす動作ができない。どちらの方式でも、動かないと汚れが落ちません。

一般的な目安として、洗濯物の量は容量の7〜8割までと言われています。10kgの機種なら7〜8kgで運転するのが、本来の性能を出せる使い方ということですね。これはメーカーが定格として定めた数値ではなく、実用上よく使われる経験則です。

この7〜8割という制約は、容量選びに直接効いてきます。1回に8kg洗いたいなら、必要な容量は8kgではなく10kg。洗いたい量を0.8で割った数字が、選ぶべき容量になるという計算です。4人家族で1回8kg洗うなら、8÷0.8=10kgクラスということになります。

安全側で見るなら7割で計算してください。8÷0.7≒11.4kgとなり、12kgクラスが必要という答えに変わります。汚れ落ちを優先する、厚手のものが多い、という場合は7割側で計算しておくと余裕が生まれます。0.8は最低ライン、0.7は安全ラインと考えると使い分けやすいですよ。

詰めすぎているかどうかは、洗い上がりで分かります。次のような症状が出ているなら、量を減らすか容量の見直しを検討してください。

  • 洗い終わったのに洗剤の匂いや粉が繊維に残っている
  • 汚れが落ちていない衣類が混ざっている
  • 脱水中に大きな音や振動が出て、途中で止まることがある
  • 洗濯物が団子状に絡まって取り出しにくい
  • 乾燥までかけたのに生乾きの部分が残る

とくに脱水時の異常な振動は、洗濯物が片寄って回転バランスが崩れているサインです。機械が自動で止まるのは保護のための動作で、故障ではありません。ただし毎回起きるようなら、入れる量が多すぎる可能性が高いです。

入れた量が何キロくらいかを目分量でつかみたいときは、メーカーが示している充填レベルの目安が使えます。日立の案内では、タテ型の洗濯槽で1/8のあたりが約1.5kg、1/4で約3kg、1/2で約6kg、バランスリングのあたりまで入れると12kgとされています。これは「どこまで入れてよいか」ではなく「どこまで入れると何キロか」を示した対応表なので、自分が普段どれくらい入れているのかを重さに換算するのに便利です。

乾燥容量は洗濯容量より小さい

乾燥機能付きを検討している人に、いちばん伝えたいのがこれです。

洗濯乾燥機のカタログには「洗濯・脱水容量10kg/乾燥容量5kg」のように2つの数字が書かれています。この2つは別物で、乾燥できる量は洗濯できる量より小さく設定されているのが普通です。機種によっては半分ほどの差があります。

何が起きるかというと、10kg洗って一気に乾燥まで回そうとすると、乾燥容量の5kgを超えているため途中で止まるか、乾ききらない状態で終わります。洗濯から乾燥まで一気に回したいなら、基準にすべきは乾燥容量のほうです。

4人家族で1回6kg洗って全部乾燥までかけたいなら、乾燥容量6kg以上の機種が必要になります。洗濯容量で選ぶと10kgクラスでも乾燥は5kgということがあるので、仕様表の2つの数字を必ず両方見てください。

乾燥は洗濯より時間も電気代もかかる工程です。洗濯だけなら30〜60分程度で終わるところ、乾燥まで含めると数時間かかる機種が多く、乾燥の方式によっても差が出ます。夜に回して朝には終わっている、という使い方が前提になることも珍しくありません。

乾燥容量いっぱいまで入れると、この時間はさらに延びます。乾燥は洗濯以上に「詰めない」ことが効く工程なんですね。ドラムの中で衣類が広がって温風が全体に当たる状態でないと、内側の衣類が乾かないまま時間だけが過ぎていきます。生乾きが残るときは、量を減らすと解決することが多いです。

使い方を先に決めておくと、必要な乾燥容量が決まります。全部を乾燥までかけるのか、タオルと下着だけ乾燥して外着は干すのか。後者なら乾燥容量は小さくても足ります。ここを曖昧にしたまま容量を選ぶと、買ってから使い方を機械に合わせることになってしまいます。実際の乾燥時間や消費電力は機種によって大きく違うので、候補が決まったら仕様表で確認してください。

洗濯機の容量に関するよくある質問(FAQ)

容量が大きすぎるとデメリットはありますか?

いくつかあります。まず本体が大きくなるので置き場の制約が厳しくなり、価格も上がります。また、少量の洗濯物を大きな洗濯機で洗うと、水量が最小設定でも余りぎみになり、水道代の面では効率が落ちることがあります。ただし最近の機種は洗濯物の量を検知して水量を自動調整するものが多く、この差は昔ほど大きくありません。置き場と予算に収まるなら、容量は大きめでも実用上の困りごとは少ないでしょう。

洗濯物の重さは乾いた状態で量るのですか?

乾いた状態で量ります。洗濯機の容量表示は、乾いた洗濯物を何キロ入れられるかを示したものです。水を含むと重さは大幅に増えますが、その状態を基準にすると容量の意味がなくなってしまいます。自分の家の洗濯物量を測るときも、洗う前の乾いた状態で量ってください。なお脱水後の洗濯物は水分を含んで重くなるため、干す作業の負担を考えるときはまた別の話になります。

家族が増える予定があるなら大きめを買うべきですか?

数年以内に増える見込みがあるなら、大きめを検討する価値はあります。洗濯機の使用年数は7〜10年程度が目安とされているので、その期間の家族構成を想定して選ぶのは合理的です。とくに乳幼児が生まれると洗濯物は大きく増えます。ただし、置き場に収まらない容量は選べませんし、大きな機種は本体価格も上がります。今の生活で明らかに持て余すサイズを無理に選ぶより、置き場の上限内で余裕のある容量、という考え方が現実的です。

一人暮らしで5kg未満の機種を選んでも大丈夫ですか?

毎日洗う人で、シーツやバスタオルを別に洗う運用にできるなら選択肢に入ります。1人1日の目安は約1.5kgなので、毎日洗うなら4kg台でも足ります。ただし2〜3日分をためて洗う場合や、バスタオルを毎日使う場合は不足しがちです。また容量の7〜8割で運転するのが望ましいことを考えると、4kgの機種で実際に入れられるのは3kg前後になります。置き場に余裕があるなら5〜6kgのほうが使い勝手は良いです。

洗濯機の容量を超えて入れるとどうなりますか?

まず汚れが落ちにくくなります。衣類が動く余地がないと、水流やたたき洗いの効果が届かないためです。すすぎ残りも起きやすく、洗剤が繊維に残るとにおいや肌トラブルの原因になることがあります。さらに、脱水時に洗濯物が偏るとエラーで止まったり、大きな振動が出たりします。無理な使い方を続けると本体の故障につながるおそれもあるので、定格容量(メーカーが定めた最大の洗濯量)を超える運転は避けてください。詳しい使用上の注意は取扱説明書でご確認ください。

まとめ|洗濯機は何キロか迷ったら頻度から逆算する

洗濯機は何キロを選べばいいのか、あらためて整理します。

基準は1人1日約1.5kgです。この数字の中身は、ワイシャツ200g・綿パンツ400g・バスタオル300g・肌着130gといった品目の積み上げで、実際に計算すると1人分の1日で1.3kgほどになりました。決して多めの見積もりではありません。

この基準に人数と洗濯の頻度を掛けます。影響が大きいのは人数より頻度で、4人家族でも毎日洗えば6.0kg、2日に1回なら12.0kgと倍違います。3人以上の世帯が数日ためて洗おうとすると家庭用の上限に届いてしまうので、世帯人数が多いほど頻度を上げるほうが現実的です。

実際に選ぶ容量は、計算値そのままではありません。洗濯槽は7〜8割までで使うのが本来の性能を出せるので、洗いたい量を0.8で割った数字が選ぶべき容量になります。1回8kg洗うなら10kgクラス、という計算ですね。人数別の目安としては、1人暮らし5〜6kg、2人6〜8kg、3人7〜9kg、4人8〜10kg、5人以上10kg〜が現実的な線でした。

最後に見落としやすいのが乾燥容量です。洗濯10kg・乾燥5kgのように別の数字が設定されていて、洗濯から乾燥まで一気に回したいなら基準にすべきは乾燥容量のほう。ここを見ずに洗濯容量だけで選ぶと、乾燥が途中までしかできない機種を買うことになります。

覚えておく数字は3つだけです。1人1日1.5kg(必要量を出す基準)と、0.7〜0.8(洗いたい量を割って容量に換算する係数・安全に見るなら0.7)。

3つ目が乾燥容量で、これは洗濯容量とは別の数字です。この3つがあれば、売り場で並んだ容量表示を自分の生活に翻訳できます。

世帯別にもっと詳しく知りたい場合は、一人暮らし二人暮らし3人以上の家族それぞれの記事で、生活パターンごとの容量を掘り下げています。

そして容量は、置き場という物理的な制約の内側でしか選べません。どれだけ大きな容量がほしくても、防水パンに収まらなければ検討の対象外です。容量の計算をする前に、置き場の寸法を測っておく。この順番だけは崩さないでください。

なお、この記事で挙げた重さや容量の数値はいずれも一般的な目安であり、衣類の素材や機種によって実際の値は変わります。毛布洗いへの対応や定格容量など、候補機種の正確な仕様は必ずメーカーの公式サイトと取扱説明書でご確認ください。洗えるかどうか判断に迷う衣類は、最終的な判断をクリーニング店などの専門家にご相談ください。